ドクターヘリの経済効率、、、、、


 公共性の高い事業ほど、費用対効果ということが追求される機会が少ないのですが、いまは、あらゆることが費用対効果や経済効果ということを追求されて、コストダウンを求められる時代です。

 たとえば防衛省が使う費用がもしゼロとした場合に、その結果他国に侵略されて、失う経済的損失がどの程度になるかとか、消防隊する支出を半分に削減した場合に、火災によって失われる経済的損失はどの程度増大するかなどということはほとんど、追求されるkとはありえないでしょう。

 しかし、だからと言って各種官庁が行う公共事業がその経済効果や費用対効果がどうでもないと言えるような時代ではありません。

 たとえば各種ヘリコプターが公共官庁の管理の下、各種事業目的で飛行していますが、おのおののヘリコプターが経済効果、費用対効果を追及されるような時代がすぐそこに来ているように思います。

 このような時代に新たに起こったドクターヘリはその導入に当たって相当の費用対効果をある程度は見込めるということで導入することは、行政として当然の準備事項でしょう。

 ヘリコプターが導入されたら、事故や急病によって死に至る、救急患者さんが、年間に百人の出てくるなどということはありえませんし、その数がどう見ても出動回数の5%程度の数でしょう。経済的に十分な余裕のある時代ならば、年間に救命できる実数が数名程度であって、他はただ単に救急搬送の時間を半分程度に短縮された程度であっても、ドクターヘリの存在は十分に肯定されたことでしょう。

 大雑把に見てドクターヘリに必要な運航経費が2億円とすると、年間出動回数が200回と仮定して、1回あたりの出動経費が100万円となります。

 この100万円の経費によって、人ひとりの命が毎回救命されるのならば、その費用対効果はきわめて高いと言えるでしょうが、通常は搬送時間が半分になって、治療に必要な医療費が少なくてすむ効果、そして、救急車が長距離、長時間の搬送をしなくて済む効果などが、この100万円を上回ることは難しいでしょう。

 やはりドクターヘリも一定の費用対効果を証明するには、年間必要経費あたりの出動件数がものを言うことは間違いありません。

 200回なら1回当たり100万円ですが400回なら50万円となり、この程度なら医療費削減や救急車の変わりをした分で十分にまかなえる金額でしょう。

 そしてまた400回の出動に増えると、当然ながら、ヘリコプターによって救命できたという事例も比例して増えてくるでしょう。

 500回出動なら40万円、600回なら33万円ですから飛べば飛ぶほど経済効果、費用対効果が飛躍的に上がってきます。

 このような仕組みは、防衛庁ヘリ 警察ヘリ 消防防災ヘリなど他の公共ヘリとまったく違った側面を持っていますのでドクターヘリ導入に当たる官庁はこの点を最優先に導入、運用の重点事項とするべきでしょう。

 各県に配備する、ドクターヘリは、防災へり、県警ヘリとは違って、飛んではじめて県民の役に立つものだということを忘れてはなりません。

スポンサーサイト



コメントの投稿

Secre

No title

「大雑把に見てドクターヘリに必要な運航経費が2億円とすると…」

はじめまして勉強になります。

2億ですか?

毎年200億(基地口止め料)もらっていた沖縄北部地区は当然

ドクターヘリを単独保持していると思いますが?

沖縄県特有のドクターヘリに関する問題点があれば

御教授下さい。

No title

ドクヘリの運航会社は、200件と見積もって予算を考えていると聞きましたが。。。。500~600件も飛ぶと、運航会社は大赤字なんだとか。
その点はいかがなのでしょうか。

No title

以前取り上げた記事がどこかにあると思いますが、時期が過ぎていますのでまた取り上げてみますのでしばらくお待ちください

No title

素人の疑問なのですが、ドクターヘリというのは、1回のフライト毎に経費を運行事業者が請求するシステムではないのでしょうか。年間予算で縛られてしまうと、途中からフライトができない(経費が出ない)ということが予想されるのですが。

No title

ドクヘリもそういう事情があると思いますが
防災ヘリなんかはどうなんでしょうか?
想定した費用を上回る出動回数になった場合
訓練などのフライトが削られたりするんでしょうか?
素人ながら今日スキー場で思いついた事ですが、
訓練を兼ねて”お小遣い稼ぎ”なんてものはものはできないんでしょうかね? ヘリスキーを防災ヘリで・・ いけそうな気がするんですが。。(笑

No title

高知防災機はドクターヘリ的運航が多いので訓練の時間を大きく削っているようです。実働が主で訓練が従であることが普通なのですが、実際は実働が少ない県がほとんどのようです。

No title

http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/davinci02.html

この記事すげーな、関心して読んでました。
国民性もあるんでしょうが、REGAの支援者の数が国民の27%てのはすごいですね。
日本国民の防災・消防・ドクターヘリに対する意識や姿勢に対して考えさせられます。
ドクターヘリに関してはドラマで取り上げられて一般に認知されるようになった気がします。(良し悪しは別にして)
以前はドクターヘリそれなーに?という人が大半だったのではないでしょうか。
補助金に関しても県単位で一律で支給する事もこのREGAの方法見てるとなんか違うじゃないのかと。
ベルさんが書かれている日記を毎日読ませて頂いててこの記事を目にした時
ドクヘリもこれからもどんどん増えていくのでしょが、このままの制度で進めていっていいのか今1度立ち止まって考えるべきじゃないかと改めて思いました。

No title

「命の値段をいくらと勘定するかはともかく、ドクターヘリの費用対効果は極めて高いといえるであろう。 しかし、ドクターヘリの救命効果がいかに高いからといって、特別視する必要はない。地域医療計画に基づいて救急体制に組み込まれた出動手段の1つにすぎない。救急車やドクターカーと並列に考えればよいのである。
ヘリコプターが速いといっても、現場に着陸できなければ何にもならない。狭い路地などは救急車ですら入れない。そんなときはバイク、あるいは自転車の方が有効であろう。つまり、ドクター ヘリの配備は救急出動の手段が1つ増えただけと考えるべきで、自転車からヘリコプターまで、 救急の場所や傷病の内容に適した手段を使うだけのことである。」

http://members2.jcom.home.ne.jp/nishikawaw/takeoff.pdf
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
その他
9位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
9位
サブジャンルランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR