航空大学校機 インシデント?事故?、、、

事故

 https://news.yahoo.co.jp/articles/1be4f8f8047e930d55102e543628fdc476ae011b

 昨日のネット検索で1昨日の航空機の重大インシデントとして挙がっていたのを見逃したようですが、釧路空港で航空大学校帯広分校のSR20がタッチアンドゴーの訓練中滑走路から飛び出したという事故があって、航空事故調査委員会は事故より一段低い重大インシデントとして調査すると報道されていました。

 その後、昨日の情報では当該機は着陸したのは滑走路ではなく、誘導路だったようで、しかも誘導路から飛び出して空港のフェンスにぶつかって止まり、プロペラや主翼の翼端を壊したほか、フェンスも大きく壊れている様子がテレビニュースで報道されていました。

 確か4か月ほど前に海保のセスナ機が大分県内で不時着して裏返しになった時もインシデントと判定したというニュースがあったようです。

 さらに1年前には航空大学校の同型機が帯広空港でオフランウエーしたり、海保の中型機のエンジンカウリングが飛んだりと、航空事故調査委員会の所属する国土交通省に所属する航空機の事故騒ぎがかなり多いうような印象を受けます。

 つまり事故調査委員会は官庁仲間の事故発生に際して、国民の印象に忖度するために、事故調査の初動に際して、詳しく調べないとわからないのに、航空事故より重要度が低い重大インシデントと決めつけて、マスコミに情報を流してから調査を始めているように印象を受けます。

 他人の農地に裏返しになって落ちている飛行機を見て事故ではなくインシデントだなどと思う人はいないと思いますし、今回の釧路の事例も、教官が乗っていて連続離着陸の訓練中に間違って誘導路に着地したうえ、草地に飛び出して、空港のフェンスに激突して、主翼やプロペラを壊したうえ、空港のフェンスまで壊していて重大インシデントだとは、どうも常識が通じないのが航空事故調査のようです。

 教官が同乗して指導していながら、滑走路と誘導路を間違えて着陸するまで放置していたのはまるで居眠りではなく熟睡していたのかと疑われても言い逃れはできないでしょう。

 そういえば先日の熊本空港での事故調査報告で、訓練生が間違ったから事故になったという結論を出していますので、日本の教育証明を持ったパイロットが指導中、訓練生の危険操作を放置して飛行機を落としても、全く指導方法についての過失を追及されないようですから、今回も訓練生がすべて悪いことにする気でしょう。

 誘導路と滑走路は普通、幅が違っていて、滑走路は50メートル、誘導路は30メートル程度に出来ているところが多く、新米の素人でなくても、着陸するとどうなるかということが着陸時のテクニック上のでの違いがあります。

 最終進入で滑走路に接近してきて、機種によって一定の高度になったら頭を上げて沈下速度を殺しながら速度も落として着地させる操作をフレアーをかけるというのですが、旅客機は電波高度計を副操縦士が読み上げるようですが、この高度の判定は小型機では外を見ながら行うので、実は高さは滑走路の幅の見え方で無意識に決定します。

 幅が半分の30メートル滑走路や今回のように違って誘導路に着陸しようとするとき、50メートルの滑走路の時と同じ見え方でフレアーを始めると、高度が低すぎて接地面に激突してしまいます。

 そして強くバウンドして暴れて、滑走路を外れてフェンスへ激突、、、タイヤが外れていたそうですから相当激しく地面に激突した様子です。

 田舎の狭い滑走路で飛んでいるパイロットが国際空港の60メートルの滑走路に着陸すると、逆に高いところでフレアーをかけてしまって、高起こしで失速し、滑走路に激突という恐れがあります。

 重大インシデントか航空事故かなどは十分調査してから結論を出せばよく、身内のトラブルでいきなりインシデントですなどと忖度する発言は現に慎むべきでしょう。

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Secre

No title

帯広、熊本、釧路と同型機が着陸に失敗しているのはやはり、サイドヨークによる左右の操作の不慣れな点にあるように思います。 へりやセスナ機のように操縦桿は体や頭の中心に位置していないと微妙なロール、ピッチ、エルロンの補正操作が上手くいかないように思いますし、いざという時には左手首だけでは力が入りませんので私も訓練してみたけどコントロールできないです。   今回、誘導路から機体が逸脱するということは、訓練生が機長席での左手で操作をしていたと仮定すれば訓練生の操作補正が大きくなっ他時、握力のバランスが教官の右手操作が優位になって誘導路から外れた可能性があります。 へりだって腕力が強い訓練生が教官の操作に負けてひっくり返る場合もあるんですから、、、。

そもそも、教官がいながら、滑走路と誘導路を間違えて進入している点で教官もおかしいですね。 操縦不能ならまだわかりますが、 着陸するまで放置してた教官も珍しいですね。  R/Wには白線で番号も書いてあって、誘導路には黄色線で色分けもしているのに、、、密閉された機内なのでやっぱり熟睡か?<笑>

このSR20はグラスコックピットでサイドヨークにすることでモニター画面の視認性が良いことをPRしていますが、個人的には訓練機には向いていないと思います。 広大なアメリカの空港やおおざっぱな性格の国で使用するなら良いでしょうけど、狭い日本にあわない機体のように思えてしまいます。 機体を導入する側は何でもかんでも最新のものがよいというわけではない点がどこまで理解できているか疑問ですね。 これが旅客機なら別ですが、、、。

ライセンサーでも追加で50時間ぐらい訓練しないとこの機体でソロにでるのは難しいかと、、、思われます。
初心者なら100時間以上~乗らないとソロに出れないと思いますね。毎日、左手でご飯食べて歯磨きする意識が必要かも、、、。


Bell214b様のおっしゃる通り、幅の狭い滑走路に着陸するときは幅の広い滑走路の見え方でフレアーを開始してしまう錯覚が生じて無意識に早めのピッチUP操作やフレアーのタイミングを誤って早めてしまいます。 接地時に高いと判断したとき即、パワーを入れてリカバリーしなければいけないのですが回復操作ミスすると2~3秒でノーズが落ちて前輪を壊わします。  

私もサイドヨーク機の機長側で狭い河川敷の場外で同様な操作ミスをして機体を壊したことがあります。 ギアーがバウンド後、機長にフルパワー入れられてラダーが遅れてPファクターで機体がロールしてウィングチップが地面とキスしました。  

この様に場外R/Wは進入パス角も深く高度な操縦技術が必要なので空港で降りられる技量程度ではグラスR/Wにはおりられませんのでかなり訓練を要しますね。 幅の20m、長さ300mの田舎のR/Wに降りるのに今だに下手くそだと思っています。 まあ、いっぱい飛んで、壊さないと一人前の操縦技術を習得することは難しいのかな、、、。ね?Bellさん。<笑> 



No title

いつの間にか、この事故は、重大インシデントではなく、航空事故の扱いに変更されています。

No title

SR22です

No title

F!16や旅客の一部に採用されているサイドスティック式ならいいかもね
でも私はサイクリックを両足で挟んで朝飯食べながら薬散するのが楽しかったからいやだね
冗談はさておき地図や作業資料を手に取ってみながら飛行するにはサイドスティック式は辛そうだね
ヘリにはサイドスティック式はあるのだろうか
慣れればいいかもしれないね
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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