ドクターヘリ 次の課題は夜間飛行か??



 https://twitter.com/itoshunya/status/1691448885401845760

 伊藤隼也さんという方がツイッターで、ドクターヘリが全県への配備が完了した今、夜間飛行を目指すべきだという意見を掲げています。

 この件はこのブログでも10年も前から時々何回も取り上げていますが、ヘリコプターの運航を取り巻く様々な環境は当時からほぼ変わらないか、悪くなっている面もあり、慎重な対応と、実施に向けた長期的で地道な取り組みが必要でしょう。

 例えば着陸地点に夜間照明施設を整備する必要があるのですが、各県にはドクターヘリのランデブーポイントが1県につき数百か所ありますが、このうち少なくとも30か所程度に設置完了しないと夜間飛行は始められないでしょう。

 1年間に5か所程度づつ整備するとしても、一か所500万円から1000万円程度かかるとして年間5千万円程度の予算をかけて、10年程度で50か所程度整備出来たら飛び始めるとしても10年後からです。

 ある程度は正確な気象観測でき、リモート通報できる無線設備なども必要となると、夜間照明施設の数倍はかかりそうです。

 物は金を出せば準備できますが、パイロットをそろえることは、物を準備するよりはかなり、困難が伴いそうです。

  今現在、1日8時間から10時間の運航を1名のパイロットが担当し、1週間程度で別のパイロットに交代しているようですから全国でほぼ100名のパイロットが従事していますが、24時間運航なら、300名必要で、10年以内に200名のパイロットを養成する必要があります。

 ドクターヘリのパイロットは始まった当時は経験2000時間の条件があって担当者を人選していましたが、その後パイロットはいないということで、経験1000時間から従事させるように条件を緩和しましたがそれでもなかなか新しいパイロットがいないようです。

 一番実現がむつかしい条件は実は運航会社の事情もあると予想されます。

 大雑把に、簡単に説明すると、今、運航会社は、2名のパイロットで、年間2億円強の売り上げを上げていますが、夜間飛行を受け入れて、3倍のパイロットなどを投入して6億円をもらえるということはありえないでしょう。

 いいところ3億円程度が限度だと思いますが、それなら同じ6名パイロットを使うならドクターヘリ3機、昼間だけ飛ばして、6億円売りあげたほうがはるかに儲かるでしょう。

 しかも夜間飛行のリスクは昼間の3倍も5倍も高く、運航技術は相当高い、最低5000時間程度のパイロットが必要ということになり、営利企業のヘリ運航会社ではほぼ無理というか、条件の悪い事業ということになります。

 まだほかにもいろいろ課題はあるのですが、わかりやすい条件をあげてみましたが、これを解決できるでしょうか。

  しかし何もしないでいると未来永劫夜間飛行はできないということになりますので、夜間飛行は20年前にドクターヘリを始めた程度の簡単なものではないということは確かでしょう。

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35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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