パイロットの基本操縦技術、、異常姿勢からの回復、、、、、

航空自衛隊のパイロットの操縦訓練では訓練が始まってから3時間も飛ぶとアクロバット飛行の訓練を始めます
ヘリコプターは一部を除いてアクロバット飛行ができる機種はないので、ヘリパイロットにアクロバット飛行の訓練は必要ないと一般的には思われるかもしれませんが、実はパイロットとして飛ぶ場合にはヘリ、飛行機にかかわらずいつどんな姿勢になるかわからない要素があって、そうなってしまったらいち早く正常な姿勢に戻すという能力が必要となります。
私たちが操縦訓練を受けた時代は将来ヘリパイロットのなる者であっても、最初は固定翼機で訓練を始めることが普通で、アクロバット飛行を全員、訓練したものですが、その後時代が進むとヘリパイロットになる者は初めからヘリだけで訓練することが普通となりました。
陸上自衛隊はそのようなシステムで長く行っているようですから、アクロバットを体験しないパイロットが普通となってしまっているようですが、アクロバット飛行の訓練は別にブルーインパルスのパイロットになるためのものではなく、実は、不意に、あるいは意図しないまま異常な姿勢になってしまった場合に、いち早く安全に回復する操作が必要なのですが、これに対応するためにはアクロバット飛行をできる能力が必要となります。
民間のヘリパイロットはほぼすべてが自費で訓練をする場合が多いようですし、そのほとんどがアメリカなど外国で初期訓練を受けているようですが、アクロバット飛行の体験はほぼなさそうです。
異常な姿勢に間違って入れてしまうのは、やはり、雲の中や夜間の場合が多いようですし、小松のF15のようなバーテイゴと呼ばれる現象の場合が多いのですが、いずれにしてもその異常姿勢から回復できなければ、100%死亡事故となります。
自分自身の経験では計器飛行での背面飛行で深いバンクの急降下姿勢からの回復操作で、一瞬の遅れからオーバーGになってしまって8G以上になったことがあり、訓練でなければ海面に激突していた可能性がありました。
ヘリコプターの場合は背面状態での以上姿勢に入ってしまったらほぼ助からないと思ったほうが良いかもしれないのですが、今回の陸自のUH60の事故は何らかの原因で異常姿勢に入ってしまった可能性も否定できないでしょう。
ヘリのパイロットにもアクロバット飛行や激しい異常姿勢からの回復操作を訓練はできなくても体験程度はさせるべきだと思いますがいかがでしょう。
もう一つ重要な項目では、ロストポジション、空の迷子ですが、機位不明からの回復という項目があり、GPSが壊れたら飛べないパイロットが多いようですからこれも必要だと思いますが、これはそのうち取り上げます
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No title
セスナ機で訓練初日に宙返りされてゲロを吐きそうになって訓練どころではなくなったことが昔ありました。 次はロールもできるよとと教官に言われたけど、、、 や、や、止めてくれ~~~とお願いして空港に戻りました。 そのようなインストラクターと飛んでいると徐々に怖いもの知らずのタフなパイロットになります。(笑)
No title
クロネコさま
怖い物知らずの貴殿でも初日は大変な目にあっちたのですね。
こちらは、セスナにスチールとビデオ各1人を乗せてもらい撮影に赴いたところ、相方のビデオが「もうダメです」とものの5分でギブアップ。パッセンジャーを途中下車させる珍しい経験をしました。
最近はローカルの新聞はお金がなく、何でも「空撮!」と言われる時代ではなくなりました。
かと言って」ドローンは規制が五月蠅いし、空撮の肌感がありませんからね。
懐かしいと言っても時間は戻りません。
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こちらは、セスナにスチールとビデオ各1人を乗せてもらい撮影に赴いたところ、相方のビデオが「もうダメです」とものの5分でギブアップ。パッセンジャーを途中下車させる珍しい経験をしました。
最近はローカルの新聞はお金がなく、何でも「空撮!」と言われる時代ではなくなりました。
かと言って」ドローンは規制が五月蠅いし、空撮の肌感がありませんからね。
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