ローター回転数が最終的に最重要、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/c0ade86221cdbb9386baa546ffdbb1843eeab494
今日も陸自UH60墜落事故の読売ニュースの数少ない情報から事故の様子を推理してみます。
まずはエンジンが異常な音を立てて出力が急低下していたとありますが、通常エンジンの出力が急低下する場合には異常な音が発するという場合はすくなくて、爆発音の後に出力が急に低下するか、あるいはいきなりエンジンが止まれば急に静かになることが普通です。
2台のエンジンが同時にそのようなことになることは普通ありえないので、異常な音はローターの過回転か異常な回転数の低下の可能性が高いでしょう。
警報音が鳴るのは普通はローター回転の過回転か低下の可能性が高く、過回転の場合は最悪ローターが飛んでしまって、石のように落下するということになります。
ローター回転の低下の場合、一定の値以下のなると姿勢制御の操縦ができなくなって、これも石のように落下するので、事故機の海面激突の姿勢が重い頭から突っ込んだことと合致します。
ヘリが大音響の異常音を出すのは過回転の場合が多く、この場合はローターはハブの部分から脱落するので、事故機のように中間部分から先で折れているのは、最後までローターは残っていて海面をたたいて壊れたと想像できます。
双発機の場合エンジン故障で警報音があることはない設定が多いのは、エンジンは同時の2基故障することはほぼありえないうえ、1基だけでも十分に飛行可能だからです。
エンジンが正常に回っていようと、重大な危険の状態はローターの回転数を低下と過回転で、この場合初動で修正操作をしないと制御が利かなくなって即墜落するので、警報音でパイロットに警告します。
初期のピストンエンジンのヘリで育ったパイロットは、常にローターの回転数をバイクのアクセルのようなグリップで手動でコントロールしていたので、ローターの回転計を常時チェックする癖がついているのですが、タービンエンジンになってからは自動でローター回転数は制御されるようになっているので、ローター回転数をチェックする習性がなく、音による回転数の感知能力も低いので、気が付くのが遅れる可能性が高くなります。
高回転側はローターが飛ばなければ生還できる可能性が高いのですが、高度500フィート以下で低回転側になると操縦不能で墜落し、ほぼ助からないでしょう。
いったん高回転側に振れ、発見が遅くて急激な修正操作をすると、大きな異常音とともに低回転側に短時間に振れるので、操作のタイミングがむつかしく、通常では全くすることのない操作で、異常の発見が遅れると操作が過大で遅れがちとなって、事態を悪くしてしまいます。
フライトレコーダにどのようなデータが残っているかですが、ほぼ事故原因の内容は特定できそうに思います。
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コメントの投稿
No title
過去にBK117がエンジンのタービンブレードが吹っ飛んで正常なエンジンに刺さって両エンジン共に停止し、オートロで無事に着陸したという事がありましたね?GOVが故障して高回転になった場合、そうなってもおかしくないのでは?
No title
BK117ではなくB222ですね。
ローター回転や音での確認、確かに見てない時が多いと反省しました。いつも勉強になります。
ローター回転や音での確認、確かに見てない時が多いと反省しました。いつも勉強になります。