過去の50年と未来の50年、、パイロット、、、

世間の話を聞いたり、ネットを見ていると、ドクターヘリのパイロットになりたいという若者がたまにいるようであったり、民間の飛行学校にパイロットの資格を取る希望者が結構いるようです。
自分はたまたま50年前にパイロットを希望して、航空自衛隊に入り、その後事情があってヘリに乗って、最後の5年間はドクターヘリでパイロット人生を10年前に終わった幸せ者です。
自分がパイロットを志した時代と今現在の航空機やパイロットの状況はそれほど変わっていないようなので、目指した世界がまるで変ってしまったということはなさそうです。
ところが今から空を飛ぶパイロットを目指す若者が描く世界と、20年後30年後、そして引退するころには航空という世界が大きく変わりそうな予感がします。
まずはパイロットは航空機を操縦するかという最も基本的な面では、自動化と無人化という流れは止められないようで、海保や海自の無人機のオペレーターはパイロットと言えるかどうかは意見が分かれるところです。
そして旅客機などのように決められたところしか飛ばない航空機は自動化がどんどん進んでいて、パイロットは実際に操縦かんを握って操縦しなければならない場面がどんどん少なくなってきていて、2名パイロットから1名になりそして無人化へと進むことはほぼ確実なので、今からパイロットになる若者が70歳程度で引退することには、パイロットという職業は半減している可能性があります。
自動化が進みにくい航空機はどこへでも着陸するヘリコプターや、最終的に敵と対峙する必要が高い戦闘機パイロットなど一部のパイロットの果たす場面はかなり自動化が進まない可能性がありそうです。
パイロットが特別な技術とある程度の危険性を帯びる任務のパイロットの給料はある程度は高いレベルで維持される可能性がありますが、ゲーム感覚で危険性なく、そして自動化が進んだ無人機のオペレーターが特別高い給料が舗装される可能性は低いでしょう。
ドクターヘリや戦闘機はパイロットの固有の操縦技術が任務を果たす上で重要な要素となるので、処遇は維持されそうですが、飛べる飛行時間は概して少ないので、引退まで5000時間も飛べれば良いほうでしょう。
飛ぶこと自体を楽しむグライダーや自家用機、パラグライダーなどのスポーツ航空は自分で操縦を楽しんで、操縦技術を高める楽しさがありますが、これは職業として飛ぶのではないので、さらに飛ぶ機会が少なくて飛行時間は多くはならないでしょう。
このようなことを考えるとき、自分たちがたどった50年の航空の変化が今後の50年ではかなり創造のつかない進歩や変化がありそうなので、今職業としてパイロットを目指す若者たちにはよく考えて挑戦するべきだと思えますがいかがでしょうか。
航空の世界が進歩することは必ずしもパイロットが職業として飛ぶ上で、充実感や楽しさが増す可能性は比例しないので、難しいところです。
私たちの時代には、10機種以上の航空機を乗り継いで、操縦技術を高め、より大型機に乗り、難しいと言われる技術が必要な飛行作業に対応しながら成長し続けて引退を迎えることができたように思います。
処遇も定期便パイロットには及ばないものの、最終10年ころから低下するまでは、同僚を含めて、皆1000万円程度は保証された良い時代でほとんど1万時間くらいは飛べた良い時代でした。
さて今後50年、いろいろな航空機を飛ばすパイロットはどうなるのでしょう、、、、半分は無人機になるのでしょうか、、、
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