パイロットは空気の濃さを感じるか、、、、

T1 (1)

 人間が空気の濃さを実感するのは国内では富士山に登った時などで、酸素を必要な量を取り入れにくくなって酸欠の症状が出るときでしょう。

 航空機はエンジンが力を出すための酸素と、翼を通過する空気流量で揚力を発生し、空中に浮いているための力を得るという二通り空気にお世話になっています。

 空気の濃さは上空に上がるにしたがって薄くなり、ほぼ18000フート 6000メートルで半分の密度になります。

 ということンあるとほぼ6000メートルでエンジンの出力は半分になり、空気が翼を通過して得られる揚力も半分になり、航空機の重量も半分しか支えられないということになります。

 地上で最大重量1トン航空機が6000メートルでは500キロしか支えられないということになりますが、厳密には地上ではもっと余裕があるので、上空での逓減率は必ずしも完全に比例しないようですが、ヘリコプターの場合、ホバリングというもろエンジンとローターの力で重量を支える飛び方の場合はてきめんに空気密度が影響してきます。

 固定翼機の場合は最良上昇速度で飛んでも支えられない高度が上昇限界となり、金魚がぷかぷかという状態になり、舵は全く効かなくて、フラフラ、エンジンは加速しないとというか減速加速が反応しなくなります。

 ヘリの場合は2000メートルくらいから舵が利きにくくなり、3000メートルくらいはふらふらする感じが出てきて、エンジンの加速もワンテンポ遅れで、重量限度まで荷物を吊って、減速して定位置にホバリングすることがむつかしくなります。

 もちろん夏は暑く冬は寒いので、空気は暑いほど薄く、寒いほど濃くなりますので、夏場が重いものは吊れない、冬場は重いもに出平気となるようなことが起きてきます。

 ローターは重量を支える役目ですが、テールロータも空気で揚力を出して、トルクで回されるのと釣り合うように働くのですが、実はこのテールローターの揚力も上昇とともに低下して、重量を吊れるのに、テールローターの能力が先に弱くなるという、設計者が意図しないような現象が起き、ベル社は何回もテールローターを強化する改修を行っています。

 真夏の黒部渓谷のダムよりさらに上流の7000フィートくらいのところへホバリングして、荷物を降ろそうとしたときに、ラダーをいっぱいに踏んでも回転が止まらなくなり、回転しながら荷物を着けたことがありました。

 周囲にぶつかるものがなかったので助かりましたが、その後テールロータだけでなく、ギアボックスまで強化されました。

 空気密度の低下による最大重量の制限はフライトマニュアルのデータ表に精密に書かれているのですが、テールローターの性能低下は表になっていないので、体験するまでわからないということなのですが、ちょっとした風で変わるの安心できません。

 十分に性能表を研究して実際のフライトに当たっていても、カタログデータなのである意味、車の燃費などと同じで盛ってる可能性があり、墜落してからしまったと思っても後の祭りです。

 今日の記事 よければ 「拍手」 クリックよろしくお願いします。

 
スポンサーサイト



コメントの投稿

Secre

プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
その他
9位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
9位
サブジャンルランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR