BK117D3 初の海外販売と和歌山412カナダベルから購入、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/5e66e97d166fccd916b7849457f3e38c16744188
川崎重工がタイへBK117D3を初の海外販売したというニュースが入っています。
片や和歌山防災が新しくベル412をカナダベルから21億円で購入し7月から運航開始するようです。
この二つのニュースは何を意味しているかというと、科学技術と工業力からの最先端の航空機のようなものは自国で開発しないと、まったくうま味はないということに尽きます。
川崎重工はほほ50年も前、BK117の開発に当たって当時のドイツの会社だったと思いますが、メスサーシュミットベルコウという会社と共同開発を持ち掛けられて、その契約に乗りました。
その当時以前から国産ヘリの開発構想はあったものの実現できないで、渡りに船と契約し、その結果メインギアボックスなどを設計して供給しその代わりにアジアの販売権を得たようです。
結果はどうだったというと今回のタイへの販売で、全世界1900機のうち198機を売ったという結果で、これは何を意味するかというと、共同開発の利益は10分の一ということも言えますが、実はアジアでも、特に日本国内ではBK117を優先的に導入させ、他社のヘリが入りにくくする一つの作戦と言えます。
つまりはほとんど下請けで販売権をコントロールする一つの方策で共同開発という話を持ち掛けて、他の機種が入りにくくするという作戦で、実は自衛隊の100機単位の商戦を狙ったものだったのでしょう。
さて、和歌山県防災ヘリは同じ412を採用したものの、富士重工から買い入れることなく、本家のカナダベルから21億円という高額な価格で購入していますが、富士重工は自衛隊向けの生産で間に合わないのか、時期の問題かよくわかりませんが、これも商権が絡んでいるかもしれません。
いずれにしても本家が許さない取引はありえないのですが、純粋の国産ヘリならどこへ、何機売ろうが自由ということになります。
普通 共同開発なら5分5分か6,4 悪くても7 3くらいだと思いますが9対1程度の共同開発などはありえないでしょう。
悪く見れば、当時の川崎の開発意欲をそぐために共同開発を持ち掛けて、自力の開発をつぶし、下請け企業として利益の本のごく一部分を与えているとみるほうが自然でしょう。
三菱もS60のライセンス生産やS92の胴体生産ボーイングの主翼の生産などで国際分業に取り込まれて、自力の開発技術を失っていく悪いパターンのはまっています。
この国際分業の仕組みは、強者がいつまでも強いまま下請けは何時までも下請けという関係のぬるま湯が続くので、空飛ぶ自動車で一発逆転を狙いところですが、見渡したところ勝てそうにないのが悲しいところです。
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