D-CALL-NET とキーワード方式、、、



 https://response.jp/article/2023/04/25/370329.html

 車に通信機器を積んで情報サービスを提供するシステムがかなり普及しているそうで、その機能の一部を利用して人里離れた場所で人知れず大事故を起こした場合などに、ドクターヘリが自動的に飛んでくるという夢のようなものがD-CALLーNETだそうです。

 私が買った中古のカムリにも搭載してあるのですが、契約しなければただのナビで、前の所有者も契約していなかったようです。

 通信型のドライブレコーダーを利用した新しいシステムを自動車メーカーではなく自動車保険会社が2018年から運用しているそうなのですが、衝突時のショックなどのアルゴリズムを使用した従来型より実用性が高いようなのですが、それでもドクターヘリの運航システムにはほとんどなじまないようです。

 救急医療の効果は普通の病気と同じで、早期発見早期治療なのですが、このD-CALL-NETは早期発見には大変有効なのですが、はたして、早期治療に直結するかというと連携がむつかしいという点で厄介な問題がありそうです。

 ドクターヘリの場合、早期発見は担当外で、発見から出動依頼は消防機関が責任をもって行うということが決まっていて、ある程度のオーバートリアージを許容してすべての重症者を一人でも落とさないということで、キーワード方式で結果的に一部の軽症者にも対応することになってしまいます。

 D-CALL-NETの場合は早期発見には大変有効ですが、得られる位置情報や画像や衝突のショックのデータは契約で見守るオペレーターに送られては来るものの、そのデータにもとずいて、ヘリを飛ばすか、どこへ飛ばすか、どの消防の救急車を同時に依頼するかの判断ができないようで、生データを消防やドクターヘリ基地に送るそうです。

 そのような生データを受け取った消防やドクターヘリ基地要員が検討して、出動するかどうかなどいちいち検討しているようでは早期治療ができないでしょう。

 大体、ドクターヘリ基地ではキーワードにもとずいて、出動要請が入った場合に飛ぶか飛ばないかを検討するのは天候要因だけで、どこへ飛ぶか、症状はどうかなどいちいち検討しているような悠長なことをすることはなく、DーCALLーNETの生データなど受け取っても迷惑なだけでしょう。

 オペレーターは消防の指令に119番で症状と場所だけ伝え、ドクターヘリか救急車は通常通り判断して指令するべきでしょう。

 D-CALL-NETからの救急要請も通常の救急要請とは区別するべきではなく、通常の出動要請をするように運用を整理する必要があるでしょう。

 事故車両からの生データで自ら判断できないからと言って、消防やドクターヘリにその判断を要求して負担をかけると、他の救急要請に影響が出る可能性があり、特別扱いはするべきではないでしょう。

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35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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