携帯電話とヘリコプター



 日本ではヘリコプターの運行にとっては携帯電話は絶対になくてはならないもので、もしなければ安全な運航にかなりの影響が出そうです。

 日本の航空行政には航空機が鵜うこうする場合に、飛行計画の通報と終了の報告という義務があるらしく、もちろんそれは飛行前と着陸後に航空局の運行管理部門へ通知するのですが、飛行場間を運航する場合には、小型機やヘリの場合で自社の運行事務所を持たない場合は徒歩で航空局の運行事務所へ出向いて行います。

 事務所がある場合には現在はインターネット経由でおこないますが25年ほど前には電話で行うことしか手段はなかったのですが、携帯電話がなかった時代には、ヘリのパイロットは公衆電話で直接航空局の運行事務所へ連絡していました。

 写真のようなところへ着陸した場合には、公衆電話のある場所まで車で30分、歩くと2時間などざらでしたので、着陸前、会社と無線の通じるうちに何分後に着陸などと、通報し、時間が来たら会社が着陸したものとして航空局へ電話を入れていました。

 たまに計画の時間を過ぎても、電話を忘れることもあって、その場合は航空局からフライトプランの通報を忘れていませんかと強いお叱りの電話があるのが普通でした。

 電話を忘れているか、墜落しているかわからないはずですが、いつも忘れていないかとのお叱りでしたが、墜落して死んでいてもわからないと危機意識は全くないようでした。

 このような形式上の通報にこだわるのはほかに手段がないからで、そのことは現在も全く変わっていませんが、それは地上から無線が届かないということに尽きます。

  今現在はヘリの運航会社は運航係が常時いて、これはドクターヘリの場合はCSと言って無線係なのですが、この職種の社員がパイロットの行っていた、航空局への運行情報の通知や気象情報の収集などの支援を常時行うようになったのですが、肝心のちじょうからの離着陸情報の連絡は電話でしかできず、写真のような山間部では携帯電話の不感地域が広くあって通じないことがあり、衛星携帯電話を搭載している場合もあります。

 東北震災や、神戸震災の場合などは電話回線がパンクして通じないことが多くあって、運航に支障が出かねないような状況もあったようです。

 携帯電話の通じない山間部での離着陸の場合、離着陸で事故があった場合には肝心の運行情報の通知ができないので、群馬県防災ヘリの墜落時のように、墜落していてもわからないというような不具合があったようです。

 このようなことを改善しようとする意識はだれもないようですから、山間部でヘリが墜落しても当分だれも助けに来ないということは覚悟したほうがよさそうです。

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Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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