ヘリパイロット 高さの判定は、、、、

和歌山ドクターヘリ (105)

 ヘリパイロットが一人前かどうか、操縦が熟練しているか新米か、上手か下手かを判定するには高度判定と速度判定がどの程度できるかということが重要です。

 今日はその2点のうち、高度判定について少し書いてみます。

 高度判定とは、主に着陸時や物資輸送やホイストで人物を吊り下げているときに大変重要な操作で、高ければ障害物から離れているからよいというものではありません。

 飛行機と3度のパス角に乗って進入するのと同じで、いつも同じ角度で決められた速度で入ってくると滑走路上での接地させる操作が毎回同じようにできるので大変安全確実であると言えます。

 つまり高く入ってくるとより高い高度から引き起こししないとぶつかりますし、その加減が毎回違うと、いきなりガシャーーンか高おこしをしてフワフワ いきなり失速ガシャーンとなります。

 ヘリの場合は高い角度で入ってくると高度が高い位置で速度を落とす必要があり、地面効果の効かない高さで速度を切ると秦野の事故のようになります。

 またヘリは速度を自由にコントロールできるので、速度があるままガシャーンというのはよほどの新米しか起こしませんが、高くて速度を切るのは相当なベテランでも起こす可能性があり、パワーが遅れて一度早い降下率に入れてしまうと、ガシャーンと地面まで行くか、それを止めようとして無理やりパワーを制限以上使って、特別点検に入るか、入れたパワーにテールローターの性能が不足して回されるかになります。

 おおむねヘリは障害物のある所へ進入着陸する場合が多いので、パイロットはどうしても必要以上に高いパス角で入ろうとしますので風の影響も受けて、50メートル程度の高度から着陸するまではかなりの危険領域となり、単発機やTA級以外の双発機でいうデッドマンカーブという人聞きの悪い曲線グラフの死人の曲線の中へ入って着陸しています。

 ヘリは操縦操作を適切に行えばどんな角度でも進入できますが、危険性はやはり標準の8度、最大深くても20度以内程度がよく、どのような見え方が8度であるかは確実に身に着ける必要があります。

 8度や20度以内の角度をキープする必要性が高い安全な着陸には遠くのほうでは何度でもよく、おおむね着陸地点から200メートル以内は正確に角度をキープする必要があるのですが、新米パイロットは遠くは規定された角度を守り、着陸寸前の200メートル以内を障害物に影響されて危険な20度以上にしてしまう傾向があります。

 それはなぜかというと障害物からの高度を正確に判定する目がなく、高ければ安全であると間違った認識を持っている可能性があるようです。

 同乗している医療関係者でもある程度、簡単に進入角度を判定できる方法があります。

 それは20メートル四角のヘリポートマーキングにとき、縦方向の長さと横方向の長さが同じ長さに見えれば、45度の角度で降りて行っていることになります。

 10度の角度で進入すると概算ではヘリポートの横方向の長さの10分の一の長さに見えれば10度で縦方向が見えなければ角度ゼロ水平に進入していることになります。

 屋上へリポート着陸で騒音公害防止のため急角度で着陸してくださいなどと簡単に要望が出ているところがあるようですが、ほとんど自殺行為を強要しているようなもので、屋上面が地表面から高いので、高度も速度も判定が困難でしかもビル風があり、新米パイロットなら一度や二度は死に損なったことがあることでしょう。
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Secre

No title

計器で、進入角度は分からないのでしょうか?

地上から、角度を知らせる装置はないのでしょうか?
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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