東京消防庁 要救助者落下事故 書類送検、、

和歌山ドクターヘリ1 (1526)

 https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20191210-00428708-fnn-soci

 昨日のニュースによると台風19号の後東京消防庁がヘリで被災者を吊上げて救助中に落下し死亡させた事故の救助隊員2名を業務上過失致死の容疑で書類送検したそうです。

 相当な危険を冒して行うヘリコプターによって吊り下げて救助する場合に絶対にやってはならないことは、救助する人を落とすことで、落とせばほとんど助かりませんので、最悪のミスと言うことになります。

 いろいろと事情があるとは思いますが、起きたことはもう取り返せませんので、一番必要なことは失敗した方の罪を問うことではなく、原因を正しく突き止めて、同じことが起こらないような対策を、当事者の東京消防庁や当事者個人だけでなく、日本国中で同じ救助作業をするすべての組織、担当者に周知徹底することでしょう。

 警察検察は法規に照らして、ミスや怠慢が他人をしに至らしめた行為が法律上の罪に当たるかどうかを、最終的には裁判で決める作業なので、正しい原因を突き止めて、同じような事故が二度と再び起こらないようにすることとは少し事案の真理を追究することとは違います。

 東京消防庁は当事者として自ら正しい原因を突き止めて、絶対に同じ事故が起きないような対策を確立する義務がありますが、その一連の対応は、身内の責任追及や組織管理の不行き届きなどを正しく評価できるとは限りませんので、どこかの組織が第三者的な立場での調査をし、再発防止策を勧告する必要があるでしょう。

 全く同じような事故が富士山でも救助活動中に発生していますが、この時は警察検索は全く動かず、公的な航空事故調査もなされず、当事者の組織の部内検討がなされたのみでおわっています。

 つまり色々な法律や公の組織が特定の事例に対して正しく機能せず、仲間内を守ろうとするような忖度が働くと結局は同じような一杯を繰り返して犠牲者が出るという大変わかりやすい不具合が出たということになるのでしょうか。

 少なくとも今回は公的な第三者の取り調べ、原因追及が富士山の時と同じように何もなされないと思っていたのですが、書類送検と言うことで少なくとも当事者以外の取り調べが行われることはよかったと思います。

 ただ当事者の罪を追求するだけで終わらず、正しい原因を明らかにし、組織運営の不具合の是正や再発防止に大いに役立つような中身のある法規運営をしてほしいものです。

 つまり航空事故調査委員会(安全運輸委員会)が何もしないのでその分野まで踏み込んだ機能を期待してしまうのですがそれはあり無理と言うものでしょうか。

 
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35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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