ドクターヘリ 夜間飛行への課題、、、

ドクターヘリを夜間も飛ばそうということで時々話題に上がりますが、記事にするのも不愉快なほど理想と現実と言うか、一部推進派と現実の乖離が大きすぎて情けなくなります。
この話題の前に先日、わが奈良県出身の元国土交通相 馬淵澄夫議員が奈良韓南部の山間部で自損事故を起こした車に同乗していて、手首を折るなど重傷を負ってドクターヘリで搬送されたというニュースを軽い気持ちで取り上げました。
https://twitter.com/MIYAZAKI_Takesh/status/1199985265906835456
このツイッターの記事はその様子を同僚議員さんが書いたものですが、毎日新聞の軽い記事内容とは大きく違い、馬淵さんは内蔵損傷や手足の骨折で大変な重症で、後10分で日没となり、ヘリで搬送されていなかったら命の危険があったということを報告しています。
私は毎日の軽い記事をもとに本人が飲酒の状態で事故を起こしたので奥さんが運転していたとの偽装をしたのではないかと失礼な記事を載せてしまいましたのでここでお詫びしておきます。運転していて自損事故でハンドルを握った手の手首を骨折した可能性が高いと書いてしまいました。
さて、日本ではドクターヘリが夜間飛んでいませんので、馬淵さんは10分の差で命拾いをしたようですが、ドクターヘリが夜間飛べば救われる命も多いことでしょう。
ドクターヘリが夜間飛行するための課題は本一冊くらいはすぐにでも書けるほど多くありますが、一つだけ取り上げるとすれば、昼間だけ飛ぶドクターヘリのパイロットは50機×休日予備加算の交代予備1,5で75名は最低限必要となっています。
ドクターヘリのパイロットは2000時間の飛行経験が基準としていましたがパイロット不足のため現在は1000時間と言う超破格値に緩和されましたがそれでも今でも不足しているということを聞いています。
夜間も飛ぶようになると一日は24時間ですから、8時間プラス交代交代引継ぎ時間を入れるとパイロットに毎日9時間勤務を強いても3倍のパイロットが必要となり、どのような手を打てばこのパイロット数を満たすような育成養成が出来るのか想像もつきません。
このようなことは民間企業に任せてできるような簡単な事ではありませんし、かと言って公的な育成制度を構築するにも実現可能かどうか簡単に答えは出ないでしょう。
パイロット不足で2000時間から1000時間へ緩和したのでかなり危険性が増加した可能性がある中、夜間飛行推進派は夜間飛行導入のためにさらに緩和するという荒業を強行する可能性があり、300時間のヒヨコがドクターヘリを飛ばすことになるのでしょうか。
現実に夜間の急患輸送を実施することになった某消防航空隊は300時間程度のパイロットを採用し、訓練を実施したようですが実際に飛んでいるのでしょうか。
実態はよくわかりませんが300時間でも1万時間でもパイロットの員数は同じ一として数えるようですから、、、、
スポンサーサイト