羽田で無線トラブル 着陸に遅れ、、、





 ニュースによると21日夜10時半ころ、羽田空港で離着陸を管制する無線が一時交信不能となり、2機が着陸をやり直し、20分ほどの遅れが出たそうです。

 この交信不能は4時間ほど続き、周波数を切り替えて対応したとのことです。

 航空機が地上との交信を行う無線システムはびっくりするほど原始的なもので、たしか40年ほど前に0,5MHZ単位が0.25MHZ単位に変更して程度しか発展していません。

 大規模国際空港では、離着陸用の周波数は126.2MHZの全国共通のほか2波の3波持っています。

 それぞれ無線機とアンテナの無線設備は別々の場所に2か所ずつ、計6基の設備を非常電源を含めて持っていますので、一挙に壊れれて故障する可能性はゼロと言えます。

 テロなどによって一挙に通信不能とならないように、このような設備を持ってはいますので、今回のようなことは起こらないはずなのですが、実は大変簡単な落とし穴があるのです。

 使っている周波数帯はVHFで見通し距離通信の特性があり、障害物がなければ月までも届くようなとくせいなので、強力な電波は必要なく、ちょっとしたアマチュア無線程度の出力しかありません。

 しかも今でも変調方式はAMで同じ周波数の強力な電波を常時出されるとほとんど通信ができなくなります。

 離着陸機が極端に混んで来て、送信がダブルと聴き取れなくなって、何回も再送信が必要となり余計に込み合うことが起こり、初心者パイロットは必要な通信がうまくできなくなることが起こったりします。

 このような状況を理解していることや、無線の知識が少し詳しい程度でも、この記事を読めば今回のような電波テロをどのようにすれば出きるかわかるでしょう。

 中朝ロシアなどが西側国家の短波帯の海外放送の周波数に隣接した周波数帯の強力妨害電波により、ピーピーガーガーに悩まされた無線小僧ならよくわかるでしょう。

 空港の電波テロ対策は完全無防備でいつでも航空機は止めることが出来るという体制となっています。

 空自の戦闘機の使用する防衛用のものは不定期に一斉に変更するチャンネル方式で使うパイロットも周波数は知らないこととなっています。

 今回の羽田の件が朝夕のラッシュ時なら大変なことになっていたことでしょう。
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35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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