ドクターヘリ エンジンが壊れると、、、


 聖徳太子の愛犬「雪丸ドローン」はモーターが4基ついていますがひとつでも止まると必ず墜落します。

 
 サウスウエスト航空機に続いてイギリスへ向かうデルタ航空のA330が、離陸直後にエンジン火災を起こしたが、引き返して無事に着陸したそうです。

 航空事故は連続するというジンクスはかなり確率が高いようですが無事で何よりです。

 ヘリコプターの場合は運航環境が悪いため、故障で事故を起こすより、パイロットが失敗して事故になるほうが圧倒的に多いのですが、今日はドクターヘリがエンジン故障を起こしたらどうなるかを取り上げてみます。

 ドクターヘリの場合、今現在飛んでいる機種はすべてエンジンが2基搭載されていて、燃料がなくなった場合や、エンジンが大爆発して、隔壁をぶち破って隣のエンジンを壊さない限り、同時に2基とも止まる確率はほぼゼロですが、片方が故障する確率はシングルエンジンのヘリの2倍となります。

 今ドクターヘリに使用されている殆どの機種は、TA級と呼ばれる、すべての運航状態において、エンジンが片方止まっても安全に飛行を継続できるという条件を満たさない領域が在るといわれています。

 運航重量を制限して軽くすればTA級を満たす機種が多いようです。

 飛行を継続できない状態とは、TA級重量制限以上の状態で、つまりいわゆる重い状態で、通常の離陸なら離陸後15秒程度までに、エンジンが片方止まれば墜落しますが、それ以外はほとんどすべて、飛行を継続でき、ちょっとした広い場所なら普通に着陸する事が出来ます。

 もちろんパイロットがちゃんとした飛行技術を持っていて、マニュアルを守るという事が条件ですが、一応重量と離陸方法が守られていれば、常に片方のエンジンが止まっても、墜落することはありません。

 そうすると、日常的に飛んでいるドクターヘリが重量的にTA級制限内の重量で飛んでいるかどうかということと、離陸方法が片発時に対応できる離陸方法を取っているかと言う事が、エンジンが止まった場合に墜落するか助かるかの分かれ道となります。

 それも離陸中の15秒程度のことですから、気にしないで必要な資材機材、人数、燃料を積んで飛ぶか、いや安全のために重量を落とすか、より大型機を使うか、これはかなり重要な検討事項となるでしょう。

 ちなみに旅客機はすべての領域でエンジンが片方止まっても安全に飛行が継続できるような設定になっています。

 ただしパイロットが緊急手順をミスったら墜落はしますが。

 旅客機のエンジントラブルのニュースで身近なことを振り返ることも重要な安全意識ということになります。
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Secre

No title

ドクヘリに限らず、ヘリのTA級の運用がされてるのか疑問です
基地ヘリポート、ランデブーポイントでの離着陸で定められたTA級手順がなされてるでしょうか
TA級を訓練・CAB試験では行いますが実際の運航ではなされてないのではないでしょうか
例えば高い障害物で囲まれたランデブーポイント等では、物理的にできない所も少なくないのではないことでしょう
運送事業はTA級可能も許可の条件なのに、TA級の離着陸を行わないのは誤った運航になるのではないでしょうか
片発故障離着陸で事故になった場合、パイロットが適切なTA級手順を行っていなければ厳しい指摘がなされるのではとモヤモヤしています
管理人様は、ドクヘリや物輸の運送事業従事にどのようにお考えになっていたのでしょうか
以前の私の場外に対するコメントと齟齬がありますが、TA級への意識はそんなものです 皆様はどのような考えで運航されているのでしょうか
TA級手順は重量等のあるシビアな条件での運航を保障するものですから、例えば機体重量が軽くOEIでもHOVできるから手順に従う必要はないというのも ひとつの考え方かとも思います

No title

運送事業自体がTAを求めている訳ではないので、単発でも可能です。
因みにCAB曰く、物輸は使用事業…
ドクヘリは81条2項適用で蚊帳の外…

ところで、市街地を単発機で遊覧されている方々はどこに不時着する心づもりなのでしょうかね。
滑空比でいくと…

No title

TAへの認識です
TAの機種の離着陸は遊覧や旅客輸送ではTAの手順で行われている
単発運送事業は経路上(離着陸経路含む)に不時着場を設定することでCAB認可されてる
81条2項はTA手順を免除するものではない
というところです
最近のCABのお達しに疎いので、81条2項がTA手順免除を含むと解釈されてるいるのでしょうか よろしければ御教示ください
『二番手』様ご懸念ごもっともです
昼間なら滑空比の計算に基づき大量の不時着場を設定(現地調査をしているかは疑問だが?)し不時着しますと主張できますが、夜間の単発遊覧で主張できるのでしょうか まあ不可能とは反証できないですが
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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