AW609 民間型 オスプレイの近況、、、、





 イタリアのアグスタウエストランド社がベル社から開発権を譲り受けて、開発している民間型オスプレイAW609の事故のことなどが出ている記事を見つけましたので、今日はその件についての記事です。

 2015年にイタリアでテストフライト中にほぼ空中分解のようになって墜落しパイロット2名が亡くなるという最悪の事故を起こし、開発もやめてしまうのではないかと心配していました。

 このAW609はオスプレイを3分の一程度に縮小した様な、9人乗りの機体で巡航速度約500キロ、航続距離1500キロ程度の離島の救急患者の搬送にもってこいの機体と言えるでしょう。

 新聞社などが使用している小型ジョット機による遠方の取材、ヘリコプターによる近場の取材の両方を1機でこなせると言う性能を持っていますので日本では多くの有効な使用方法がありそうな機体と言えるので、デビューを待っている関係者も多いことでしょう。

 苦手な英文の記事ですので正確ではないかもしれませんが、降下中の最高速度試験で、293ノット、ほぼ550キロですが、ダッチロールに入ってしまい、回復できなくなって墜落したようです。

 前回までのテストでは285ノットまで確認されていたそうですが、2年前に抵抗を減らすために垂直尾翼を改修したことが影響したのではと書かれているようです。

 新造機の試験飛行では、マニュアルで制限する最高速度より5%プラス程度の超過速度までの操縦安全性を確認するでしょうから、ほんとに危険なテストフライトと言えるでしょう。

 今回の事故ではいきなりダッチロールに入って回復できなかったようですから、危険領域付近での操縦性の変化を緩やかにすることや、兆候から確実に回復できる様な操縦性を求めるような改修も必要となることでしょう。

 順調に開発が進んでいれば今年中には実用機がデリバリーされる予定でしたが、ここへ来て試験機の3号機目も組み立てが終わり、地上試験が始まっているようで、3年遅れぐらいで実用機が飛ぶところを見たいものです。

 オスプレイも同じように開発中には複数回大事故を起こしていますし、また同じような操縦特性を秘めている可能性もあり、やはり新しい機種の開発には危険が大きな伴うようです。

 日本と同じ程度の技術国家であるイタリアが果敢に新しい画期的な機種を開発することには大変うらやましく思うと共に、開発がぜひとも成功し、世界中でAW609が活躍することを大いに期待したいものです。
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35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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