八尾空港 小型機死亡事故 事故調査報告発表、、、




 昨年3月 八尾空港でムーニー20が着陸復行中に頭が上がりすぎて失速墜落し、4人の方が亡くなった事故の調査報告書が発表されました。

 事故機は全備重量が規定値より60キロもオーバーしていたことと、重心位置が規定範囲よりも後方に外れていて、頭が上がりやすい状態にあったと言うことが調査でわかったそうです。

 この情報は規定に違反していたと言う、相当程度重要な情報ですが、此れは事故の直接の原因ではなく、重要な要因ということで、本来ならどのような操作が失速に直接結びついたか、あるかはこの違法な状態ならどの程度このような事故の可能性が高いか、あるいは軽微な影響が出るだけなのか少し突っ込んでほしいところです。

 事故調査は同じような事故の再発防止なので、今回のオーバーウエイトと重心位置の逸脱はどの程度の重要度であったのかは、ある程度精密に知りたいところです。

 事故調査委員会の技術的な要因の解明は良くできましたというところなのですが、直接事故調査報告書を読んでいないので指摘したかどうかわかりませんが、ひとつ重要なことを指摘しておきたいと思います。

 それは自家用機の運航についての大きな問題点です。

 今回の八尾での事故、そして離陸直後に墜落した調布での事故、そして防災ヘリの4回の事故はすべて、自家用機の運航上の事故と言う厳然たる事実があります。

 自家用にの運航に問題点はないのか、あるなら何をどう改善するべきなのか、ないならなぜ同じような事故がなぜ何回も起こるのか、と言うような切り口がぜひとも必要となるでしょう。

 防災へりの場合も、この二つの事故の場合も運航に当たってなんらかな違法行為の回避、準備不足の回避、運航上の注意事項の付与、このようなことは自家用運航の場合は、誰も何も管理もアドバイスもする必要もなく、パイロットまかせの野放しで良いと言うことになっています。

 野放しでありながら、小型機の場合は事業もどきのことをやり、防災ヘリの場合は技術的に高度なことを悪条件でも実施することになります。

 国が制度として自家用機だと突っ放しているのですが、それが小型機の違法行為を見逃し、公的ヘリの場合は管理できる組織や経済的基盤を持ちながら、パイロット任せで誰も何もしない。

 このような切り口は事故調査対象にはなじまない事項であるなら、同じような事故は数限りなく起きても当然と言うことになります。

 事業機の運航なら、重量オーバーや重心位置のはずれなどは運航管理者が見逃すはずはありませんし、違法な低空飛行を常時やっているなら運航部長などが見逃すと監督不十分と言うことになります。

 事故が起きてから指摘するなら、組織も法も規定類も在ってもないことに等しいと言えるでしょう。
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本件事故は自家用機の運航というより飛行クラブのモラル/運営の問題。
事故報告書を見れば、本来なら往路出発前に一旦入れた燃料を抜いて総重量を軽くして帰りの燃料は神戸で入れるべきだったのだが、経験の乏しい機長は(知人Aが確認の上で飛行計画を出したものと思い込んで)総重量の確認をしなかったのも無理はないと理解できる。経験豊かなパイロット同士ならほんの冗談で済む程度の事でも、初心者はものの見事に引っかかって事故を起こしてしまった。誰でも最初は初心者…という事を忘れてはならない。
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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