パイロットに不信感、、、、




 ベテランパイロットの不足が言われだして久しい、公的ヘリの世界ですがそのしわ寄せが、人繰りが着かないで運休、事故、インシデント、自主養成、繰り返される離職といろいろな問題が起きているようです。

 この中で一番派手なのが事故で、これが起きないと多くの問題点が潜伏し、表に出ないため、なかなか根本的な解決は難しいようです。

 公的ヘリ、防災県警、消防ドクターヘリなど、担当するパイロットは多くても4,5名がローテーションし、少ないと2人が交代で乗り、長野のような悲惨な県は一人が常に乗ると言う形態でしょう。

 パイロットとしてはいっしょに飛ぶ、消防隊員や整備士、ドクターやナースなどの人たちがどのような気持ちで飛んでいるのか大変気にかかります。

 パイロット自身の技量や経験、そしてその日の天候や強風、乱気流、視界、障害物など、その時々にパイロットがどのように対応するか、機内で何を話すか、などなど 100%命を預けて飛んでいますので、何を考えながら乗っているのか気になるところです。

 私は長く飛んでいましたので、乗客たちが何も言わなくても、どの程度の不安を持っていながら飛んでいるか程度のことはキャビンの空気でほとんどわかりました。

 一緒に長く飛んだ、物資輸送の誘導確認役の整備士たちには、とんでもない怖がりから、120%私を信頼し、地獄の底までお付き合いしますと言うなんでもへっちゃらなタイプまで、様々ですが、恐怖や不安の感覚は一瞬にしてわかるものでした。

 極度の怖がりは降りろよ、仕事に邪魔だからと言いたい気持ちを抑えながら我慢して飛ぶのですが、相手も恐怖心を押し殺して我慢しながら誘導しますが、やはりパイロットの足を引っ張るものでした。

 逆にくそ度胸の整備士とは、強風や悪天候と戦いながら一日の仕事を必死にこなすのに大変力強い助けとなりますが、墜落して殺してはいけないと自重する気持ちが働くものでした。

 ドクターヘリで飛ぶ場合などは、やはり10人10色で超怖がりから超鈍感まで様々で、ドクターの場合は一般的にフライトのリスクには鈍感が多く、ナースはやや怖がりが多いようでした。

 私は防災へりを担当した経験がないのですが、消防士にはおおむねクソ度胸派が多いように思いますが、その仲間を路ずれに墜落したことは大変悔やまれます。 怖がりが多いと無意味な低空飛行や急激な旋回などをすることは躊躇しますが、クソ度胸派が多く乗っていると少々危険な操作をしても喜ばれると言うことでつい、気が緩むことはありえるでしょう。

 パイロットにも一般の人と同じようにクソ度胸派と怖がり派がいて、怖がり派のパイロットが極端な不安全状況、悪天や強風などに遭遇するとキャビンの中が恐怖心で充満して凍ってしまって、とても任務どころではなくなってしまいます。

 一般的にパイロットの経験や技量が任務に対して十分でない場合には、キャビンの中に不安が充満することが多くなり、笑いや冗談が飛び交うことはなくなるようです。

 と言うことで各地で公的ヘリで飛ぶ、パイロット以外の乗り組みの方は、自分たちが飛ぶヘリのキャビンの空気がどのようなものか気をつけてみることも良いでしょう。

 いつも笑いや冗談が一切なく、不安な空気が充満している様な状態なら要注意と言うことになります。
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Secre

No title

これはよくわかりますね

逆に Pから見て同乗者が信用できなパターンもあると思います
業務で同乗している場合はそうでもないんでしょうけれど
不特定の人間が乗る遊覧(チャーターはおそらく安心)なんかだと
上空で何するかわからないとか・・

そういうことってありましたか?

No title

インドネシアのジャングルの真っ只中でコーラの空き缶を窓からいきなり捨てた日本人がいました。テールに当たればお陀仏でした。> punpun0461さん

No title

ブッシュマン という映画の影響なんでしょうか? (笑

でも シャレじゃすまされないですよね

No title

よくエアラインでは機長をトップとしてコパイやCAがなんでも発言しやすい空気を作ることが良いとされていて、機長に必要な資質のひとつとして問われると思いますが、ヘリの業界ではこのあたりはあまり重視して訓練等はされていないのでしょうか。

ヘリの運航では、雰囲気づくり云々よりも操縦技術が高いということが求められすぎて、このあたりはあまり重要視されないのでしょうか

No title

ヘリの場合年齢にもよりますがパイロット必ずしも長、リーダともいえない場合もままあります。それほどパイロットが上に見られてもいないようですね。技術が高い事もあまり求めないですね。タダ低いと下に見られがちですね。CRMもあまりやらない企業も普通にあるようですね

No title

僕らもね、いろんなPの横に同乗したり、酒を酌み交わしてその人の技量と性格を見抜いているんですよ。すべてがMのせいではなく、Mとの信頼関係を築けないPにも問題あると思うんですがね

No title

bellさん
素人質問です。空き缶程度でもテールローターに当たれば致命傷になってしまうんでしょうか?

No title

ヘリパイロットは結構変わり者が多く整備もずいぶん苦労していましたね。> KH4さん

No title

致命傷まで行かないでしょうけれど、バランスが崩れたら長時間は危険でしょうね。何しろジャングルは降りるところがありません。> lon*r*nge*s2130さん

No title

ナイトクルージングでワイワイ騒いでいた乗客が雲に入った瞬間、沈黙した。フードをしている私もすぐにわかり、終始無言でした。

No title

天気快晴、西海岸に沿って機体フェリー中、機長がGGブリッジの上と下どっちにする?と聞かれて「上で行きましょう」と言った臆病者の私。

No title

離陸後、雲を回避しながら上昇するが、層雲の厚い雲にのまれ、危機感を抱いた。 雲上に出れたのは8500Ft。最寄のレーダーに拾ってもらえるようにさりげなく準備していた私。自信過剰なオーナーと付き合うのはムズ恐ろしい。

No title

早朝、霧が晴れず視界不良。機長はSVFRで離陸。しかし、視界が保てず、機体も重いので数分で何もない野原に降りて天気の回復を待つ。 天候回復し、日没まで1日中ヘリで飛んでいた。「へり」というお荷物をお届けしなければならない仕事だから、宅配みたいな感じ。帰りの飛行機に乗り遅れたが1時間で帰ってこれるAirlineは快適。
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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