大切な指導者や管理者、、、、、




 先日の八尾空港の小型機事故、調布の離陸直後の墜落事故などは顕著ですが、多くの事故を注意深く見ていると、管理者や指導者の不在、力不足が目に付いて仕方がありません。

 自家用運航や白タク運航はやはり適切な指導者や管理者が存在するわけはなく、経験の浅いものが自らの独断で運航を取り仕切らざるを得ず、航空規則で決められた組織が規定を守っていても起きる事故が安全規定類をまるまる無視したような運航が無事でいられることはないでしょう。

 またそのような運航が散見される中、行政当局は取り締まる気持ちがあるのかないのか、まったくやる気が見えない中、不法運航はやり放題という実態が垣間見えています。

 運航会社はそれなりに人材を配置し、規定類を守り、
安全を期するようには体裁を何とか維持してはいますが、いかにせん、業界は団塊の世代の引退で、指導層や管理層の潜在的な能力が落ちてきていることはほぼ間違いないでしょう。


 このような事情は行政組織自体についてもほぼ同じでしょうし、このような中、肥大化した航空の世界の安全性と効率を維持していくことは大変難しいことでしょう。

 事故の調査は厳正に行われることでしょうけれども、運航技術的な面、操縦者の知識や経験の浅いことが事故を招いたというような表面的な調査はどうでもよく、運航の違法性、自家用機で運航事業をしていなかったか、自家用操縦士免許のみで、操縦教育をしていなかったかなど、航空行政の不行き届きや違反を取り締まれないことが事故に結びついていなかったを良く調べるべきでしょう。

 つまり今回の事故の被告は死亡した4名だけではなく、当然航空行政当局も取り調べの対象とするべきかどうかが重要な視点となります。

 さて航空行政組織の一員である運輸安全委員会が自らの組織の上部組織を事故調査の対象として十分踏み込んで遠慮なく調査が出来るかどうかは大変疑問のあるところです。

 調査をする前から適当にお茶を濁すような気がして仕方がないのは、そのような視点の報道がほとんどなされないことなのですが、これは事故に関する発表がそれを避ける方向へと曲げられているからでしょう。

 調布離陸事故とまったく同じ背因で墜落した可能性が高い今回の事故ですが、さて事故調査の結果はどのように出ることでしょうか。

 もうすでにちゃんと当たり障りのない筋書きを書いている出世候補の担当者がいるのでしょうか。

 500時間や1000時間程度のパイロットが防ぎ得ない事故など山ほどありますから、、、指導者や管理者は決して彼らを殺さないように守ってあげないとだめです。自分もそうしてもらったように、、、、
 
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Secre

No title

管理人様

ここは警察の出番ではないでしょうか。蛍雪が監督官庁の管理責任にまで捜査の手を伸ばせば、少しは状況が変わるような気がします。

しかし、やらないでしょうが‥

No title

後部座席の2人のうち1人は、大阪府警の40代の警察官とみられる。
大阪航空きな臭いな。

No title

国土交通省によると、川崎さんは自家用小型機の操縦免許を所持。航空身体検査にも合格していたが、2年に1度受ける必要がある「特定操縦技能審査」の期限が昨年10月で失効していた。ただ、機長の西本さんが隣席に同乗していれば、仮に川崎さんが操縦しても法的に問題ないという。

川崎さんは民間航空会社のパイロット養成講座を受講していたが、今回墜落した米ムーニー社製「M20C」を講座で操縦した経験はなかった。捜査本部と運輸安全委員会は墜落時は訓練飛行だった可能性もあるとみて、関係者への聞き取りなどをさらに進める。

No title

法的に問題なければ墜落してもいいの?

No title

法的問題が無ければ行政の法的責任は無いということで死ぬのはご本人が悪いということになります。> sok*****さん
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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