富山県ドクターヘリ 運航会社決定、、、
富山県のドクターヘリの運航会社が12月22日に決定していたようです。
この所 ドクターヘリの新規物件は大手があまり取れなくて、あまり実績のない小さな会社が受注するような傾向があるようです。
富山県では朝日航洋が50年以上も黒部ダム、山岳救助 テレビ局などの飛行実績があり、中日本航空も山間部の物資輸送、山小屋などの長い実績があり、東邦航空は防災ヘリの長い実績があります。
普通に考えればこの3社の内から運航業者が選ばれることが順当ですが、もはや大手も人材不足から技術的な優先度が凋落し、後発の侵食を許してしまったのか、静岡エアーコミュータ、鹿児島国際のJVに取られてしまったようです。
今回のこの契約条件の中で、少し特筆する内容を仕様書の中から拾ってみると、患者を2名と医療要員3名 計5名を載せることが出来るようにという条件が入っていますので、アグスタが有利になったのでしょうか。
また給油設備や、荒天時の避難場所を運航会社で確保すると決められていて最寄の富山空港に確保する必要があるかもしれません。
あるいは一時的に静岡ヘリポートの格納庫を避難場所として認めるということがあって、仕様書の条件をクリアーできたのかもしれませんが、冬季の積雪を考慮すれば富山空港か小松空港程度しか、実用とならないでしょう。
富山県は面積的には小さな県で、山岳部は険しいアルプスや黒部渓谷など防災ヘリ事案の多い県ですが、このような事案は殆ど防災ヘリと県警ヘリのホイスト救助が多く、ドクターヘリが通常必要とされる地域は人口分布の多い平野部で一番遠い距離でも40キロ程度、アグスタなら10分少しで到達します。
通常防災ヘリなどの、ホイストで救助された山岳遭難などの患者さんは、直接市民病院などへ10分20分で搬送されることが普通で、ドクターヘリが引き継ぐような事例はそれほど多くなく、ドクターヘリが標高の高い山岳地帯を飛び回るような事例はそう起こりえないでしょう。
それよりもドクターヘリが本来の能力を遺憾なく発揮できるのは、飛行時間で5分10分の地域で、すばやい医療介入が救命につながりやすい、ごく近い地域であって、この地域はそれこそ狭い県ですから10分で殆どカバーできてしまいます。
岐阜県の高山地方は岐阜市から遠くて富山から近いということで、最初から連携する地域として岐阜県と協定を結んでいるそうですが、冬季間は一週間に1日か2日しか飛べないことが多いので、有効度は冬季以外の季節ということになりそうです。
北陸3県で初のドクターヘリ、どのような活躍を見せることが出来るか、大変楽しみです。
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