エアバッグリコールとヘリコプター、、、


 
 
 
 滋賀県にある自動車部品メーカーの製造したエアバッグが作動したときに、金属製の部品が飛び散って運転者に当たって死亡事故が何件か発生し、世界中でリコールが数百万台以上と大変なことになりそうです。
 
 なにしろ製造した車 すべてのうち事故が起こってエアバッグが開く確率は1万台に一台程度のロットでしょうから、1000万台クルマを製造しても1000件 そのうち部品が飛び散って運転者を傷つける確率は10分の一としても100件程度でしょうか。
 
 このようにいつも使うシステムと違って、緊急用のシステムの欠陥というものはなかなか見つけにくいものですが、一旦見つかったらすべてを良品と変えるには大変な費用と手間がかかり、製造会社は下手をすると一挙に倒産となりかねませんし、ライバル会社は一挙に売り上げ倍増となる幸運に恵まれます。
 
 ヘリコプターにもエアバッグと良く似たシステムのものをつけることがあり、エマフロートと呼ばれるもので、民間のヘリが陸上から一定以上の距離の洋上を飛行する場合、緊急着水に備えて、胴体やスキッドに装備します。
 
 固定翼機の場合、不時着水すれば、ハドソン川の例のように、救命ボートなどに乗り移る時間程度は飛行機が浮いているのですが、羽のないヘリは沈みやすいということで、このような重い100キロ以上もあるような装置をつけることが義務化されています。
を、
 このように実際に展張して作動状態や空気の漏れをチェックたぶん、数年以上の間隔だったと思いますが、点検をします。
 
 もともと搭載力の少ないヘリにとっては大変な重装備で、出来ればこのようなものは積みたくはないのですが、1時間の燃料分にも当たる重量です。
 
 波のある外海ではこのようなものがあっても、着水後すぐに横転となるでしょうが、沈むことは防げそうで、乗り組み員や重症の患者さんの保命には役に立ちそうです。
 
 このような装備を持ったヘリが墜落してうまく作動して、浮いていたという事例はいまだ、日本ではなさそうで、海上保安庁のS76は墜落時この装置の展張に失敗したようでしたので、タカタ社せいのエアバッグのように欠陥がまだ問われる事態は起きていません。
 
 ヘリコプターの世界で、緊急装備がうまく作動しなくて、悲惨なことになった例では、ベル412でエンジンの緊急消火装置の配線が逆につながっていて、飛行中片側のエンジンが火災になり、消火装置を作動させたら反対側の正常なエンジンに消火剤が広がって墜落した悲惨な例がありました。
 
 事故や緊急時に人命を守るための装置が人の命を奪うという悲惨な例は空も陸も海もあってはならないものです。
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Secre

No title

UH-60はフロートが展張しても、どちらかに横転しやすいと聞いたことがあります。

No title

9管のS-76は機長に時間の余裕が無くてフロートのレバー自体操作しなかったのでは

2008年に着水した第11管区のベル412はフロートで浮いてましたよ

No title

着水してしまってから操作してもよいと思うのですが衝撃で無理だったのでしょうか。412は確かスキッドではなく胴体なので横転しにくいのでしょうか

No title

2005年のS-76の着水の時はパイロットの判断任せでその教訓で必ずフロートも使うように規定を変えた後の事故だから使ったんじゃないんですか?

1998年のS-76の着水でも使わなかったみたいですね
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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