ヘリコプター 重さはどこまで????

安友さんの写真 (21)

 ヘリコプターの性能はいろいろと制限値というか、限度があってそれを超えると墜落するとか、重さの場合は浮かないとか、何時間飛べるとかあるのですが、ならば最大値はいつも保証されるかというと、重量の場合等では乗客や荷物を減らして燃料を増やすなど、パイロットの選択で調整できる部分も多くあります。

 写真の332が3トン以上もあるトラックを吊り下げていますが、地上付近の気圧温度なら全体が確か8,5トン強なので2トン近く詰める燃料を500キロにするとか、調整で荷物を増やしたりできます。

 制限重量を超えるとどうなるかというと、浮かないとなるのが普通なのですが、正対風が10メートルなら9トン程度は浮く可能性はありますが機体各部の強度の保証がないということになり、マニュアルを超えることは良くないということになります。

 ならば最大重量で浮くなら、運べるかというと、概ね1000フートにつき2ないし3%の性能が落ち、山頂部で下ろすためのホバリングができないというおそれがあります。

 どうなるかというと、ホバリングに移行するときにエンジンを吹かして100%にしても沈みが止まらないで激突となる恐れが大となります。

 この場合の限界値がローターの揚力ですが、実はテールローターの性能も同じように落ち、最大トルクでホバリングできたとしてもテールローターの性能がより落ちていれば、回転しだして止まらなくなることがあります。

 これは初期のヘリコプターに多くあって、ベル社は各種機種のテールローターを何回も強化しています。

 ヘリのパイロットはこのような限界値付近の性能について十分に理解していて、運行条件によって燃料搭載量や乗客荷物の重量を最大値以下のどの値にするかを決めることが必要で、しかも限界値付近での操縦操作を慎重に行う必要があります。

 ヘリコプターの限界値はメーカーのテスト飛行で得られた値を航空当局が承認することによって決められていますが、実際の性能値は限界性能の何%と決めるわけではなく、承認の値がどの程度の限界値にあるかは、経験によって習得しておく必要があるので、マニュアルを100%%信じることは危険性があります。

 この限界値は空気密度で変化し、高温高空で落ちるので、普通、夏場の標高の高い地点への離着陸には十分な注意が必要となります。

 ヘリパイロットのこのような耐性は初期のピストンエンジンのG2やKH4でも厳しい作業飛行で自然と身についたのですが、タービンエンジンの高性能なヘリしか乗らないで育ったパイロットには、難しい技と言えるでしょう。

 今日の記事 良ければ 「拍手」 クリックよろしくお願いします。
スポンサーサイト



プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
その他
9位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
9位
サブジャンルランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR