ヘリコプター着陸、、電線の見つけ方、、、、、

和歌山ドクターヘリ (356)

 飛行場やヘリポート、そして、申請許可された場外離着陸場においてヘリコプターが通常の進入方法で着陸する場合には電線に引っかかって墜落することはありません。

 通常の角度で進入する経路に電線があってはならないことになっているからで、巡行中にも最低安全高度を維持して飛行する場合には障害となる電線はないことになっています。

 ところが自衛隊ヘリはじめ防災ヘリなどには電線などをぶつかった時に墜落しないように、風防の上やスキッドに刃物のようなカッターが付けてある場合があり、実際に山林火災の消火作業中に自衛隊ヘリが関西電力の送電線にぶつかったことがあり、無事に線が切れて墜落を免れた事例がありました。

 事前に許可を受けていない場所へ着陸する場合には、電線に引っかかる可能性があるということで、注意深く前方を監視していれば障害となる線を発見して避ければ良いではないかということになりますが、実は上空から見る場合に線状の障害物は背景に溶け込んでほぼ見えないと決まっています。

 つまりはぶつかってからか、直前まで見えいないのが普通なので、ドクターヘリの離着陸がユーチューブで流れているような、垂直に近いほどの急角度での離着陸すれば安全だということになるのですが、実は電線を避けるためには安全なのですが、秦野の事故のような空力的な危険性が強くなるという弊害もあります。

 ではどのような方法で進行方向の危険な電線をいち早く見つけて、離隔を取るか回避するか、進入方向を変えるかという処置を取るべきなのですが、ただ漫然と前方や下方を見ているだけでは見つけることはできません。

 電線はほとんどが電柱から伸びているので、まずは電柱を見つけ、電柱からどちらへ電線が伸びているかを見ると電線を見つけることができる場合が多いでしょう。

 送電線鉄塔もおなじで、この場合は電線を取り付ける碍子がどちらを向いているかを見ると良い場合が多いようです、

 電柱ではなく、家屋の軒先から電柱へ伸びている場合もあるので、しかも斜め上へ伸びている場合などは相当な注意が必要です。

 さらに発見困難な例では電柱が山林の立木に隠れていて、まるで空中へ電線が飛んでいるような例や、送電線が交差していたりと、落とし穴が多くあるので、離着陸のたびに自分の現場知識を積み重ねる必要があります。

 危険な電線は離れて飛べば問題ないかというと、先ほどの事故例のような深い角度の離着陸では、空力的な問題で危険に陥る可能性があり、線か進入角かの選択は状況に応じた難しい判断が必要となる場合がるので、経験の積み重ねが必要となります。

 事前調査許可なくどこへでも着陸する可能性のあるドクターヘリがいったん線状障害物にぶつかる事故が起きれば、ワイヤーカッターの装備を義務付けることになるでしょう。

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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