長時間フライトの思い出、、、

インドネシア (3)

 プロパイロットが仕事として飛ぶ場合、制限が1日の飛行時間、1月、3か月、1年とそれぞれ運航規程に決められていて、1日の分だけは最後に予定通り着陸できないに勤務を打ち切れないので、超過はOKで次のフライトまでの休憩時間が決められています。

 1か月の制限は100時間、3か月270時間などと会社の運航規程によって決められていて、超過することはないはずなのですが、ヘリのような貧乏会社はやはり交代要員がいないとか、お客の仕事を途中で切れないなどと数回超過したことがありました。

 もともと、仕事が少ないヘリで、常識外の長時間飛んだのは、30歳のころのインドネシアの一年と、35歳から45歳の生コンや、木材の物資輸送を担当していたころで、体力も気力も充実していたので何とか乗り切れたということでしょう。

 ニューヨーク便などの国際定期便のパイロットは12時間飛行中に途中で交代し8時間飛ぶようですが、離陸したが最後、12時間後の着陸まで操縦することはほとんどなく、計器類のモニターと言う、我慢比べに耐えるということだと想像します。

 へりのパイロットの長時間フライトは我慢比べの巡航などはほとんどなく、一日中生コンや木材を運ぶ仕事なので、最高1日200回もの吊り上げ、つり下ろしを延々とするので、精密ホバリングの連続で、年を取って体力が落ちると、午後からはホバリングが決まらなくて、どうしても不安定になって、あばれて一回の行程の時間が遅くなって効率が落ち、高齢になると仕事そのものができなくなりかねません。

 45歳を過ぎると、下手になったと自覚し始め、計器の見張りをする仕事、電話番をする仕事に自然と変わっていき、ついに60歳近くになると、一日30分しか1時間しか飛ばないドクターヘリの仕事がちょうどよくなりました。

 今のヘリパイロットは大変不幸で、若いうちから電話番の連続で、腕を上げるチャンスもなく、年を取っていく運命で、しかもちょっとしたヘリには、自動操縦が付いているので、今後どうなるのか大変心配してしまいます。

 航空機の操縦はある程度は体で覚えなければならない部分がかなりあって、回数を重ねることは重要なのですが、その基本的な経験が積めない現在のヘリパイロットはどうなるのでしょうか。

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ドクターヘリの限界、、、

9月26日 009

 ドクターヘリの効果は一般に言われているように、救命と後遺症の軽減ということに尽きるようですが、やはり限界があって救命できない場面に遭遇することが時々ありました。

 自分は安倍元総理がテロのあって、ドクターヘリで搬送される場面をテレビで見ていましたが、あれほどの極端な場面には遭遇しなまったように思います。

 ドクターヘリを飛ばせば救命できる症例の範囲はある程度広がる可能性はあるようですがやはりそれは限定されるようです。

 重病や大けがの場合に、急速に死へと近づいている患者さんをいかに止めるかということで、心肺停止や大出血による脳の機能の損傷をいかに止めるかということなのですが、急病や大怪我の治療処置はそれなりの機材と専門医がいないとできませんので、生命をいかに維持して、病院まで届けるかということになります。

 狭いヘリには多くの機材や薬品類の積載には限界があり、医師や看護師も1名しか乗れないので、ドクターヘリの所属する病院の救命医によって搭載するものが微妙に違ってくるようです。

 患者を専門医のいる大病院へできるだけ早く搬送することも重要ですが、それよりも重要なのは生命を維持することで、そのための処置をしてのち搬送となります。

 阿部元総理の処置搬送について、テロ救命の観点などからドクターヘリの使用についての疑問点が提起されているようですが、その大きな論点は、狙撃による患者の状態の発表が救急病院のそれと、司法解剖医のものが傷の位置などで大きく違っている点が言われているようです。

 どうも、早く搬送しろという意見と、ドクターヘリの処置は生命維持という点で少し見方が違うような気もするのですが、公式な発表が十分でないことが論点を食い違うこととなっているような気もします。

 生命維持のため現場で開胸する場面に何回も遭遇したことがあるのですが、相当な緊張場面でそう何もかもうまくいかないような気がします。

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公的ヘリ 通年運航の必要性、、、



 防災ヘリや警察ヘリ、消防ヘリ、ドクターヘリなどは急な出動要請に対応し、いつ飛ぶかわからない状態で、出動に備えて待機しているのが実情です。

 ところが各種ヘリの配置単位が県ごとで1機体制になっているところが多く、年に一度の耐空検査整備などで長期間に飛べない期間があり、大地震などで飛べないことが起きています。

 このような事態を防止するには、基本的にヘリの配置を県単位、1機体制にするのではなく、数県にまたがる地方単位とし、複数のヘリをまとめて一つの組織とすればよいのですが、日本の行政単位が県ごととなっているためにそうはいかないようです。

 ドクターヘリの場合はほぼ県単位の配置ですが、ヘリは運航会社が所有して、点検整備などで運休することのないように、予備機を所有していて、故障や点検のたびに、切れ目なくヘリを駐在させることが契約条件となっているようです。

 防災ヘリなどの場合は県が所有し、点検整備などの場合は隣の県に対応を依頼する相互支援協定を結んでいるようですが、広域大災害の場合などは隣の県へ行っているような余裕がない恐れも普通にありそうです。

 特に防災ヘリは導入後すでに30年近く過ぎ、初代のヘリを引退させて売却して入れ替えているところも多く、その古いヘリは何時でも使える状態にあるのに売ってしまっているようです。

 このようなヘリを民間運航会社に管理させて、整備運休の場合に代替機として使える体制を維持し、各県の長期間の運休を防ぐようにする必要がありそうです。

 防災ヘリの場合は使用している機種が5機種程度ありますので、その各々1機ずつ予備機として維持管理するべきでしょう。

 不幸に事故などで長期間運休した例もあり、このようなことは重要でしょうし、大災害時には2号機として運航することも可能なので、今の体制のようにあまりに県単位にとらわれぎて、十分な運航に支障が出るようでは困りものです。

 警察ヘリは全国的には組織もあり、機数も70機もあって、応援体制が取りやすいようですから、あまり心配はいらないようですが、特に防災ヘリの県単位運航にあまりにこだわると、大災害時の運航にも影響が出そうです。

 とりあえず、防災ヘリは耐空検査など長期の整備作業時には応援態勢でなく、各県で自ら代替機を飛ばせる体制は早急に構築しておくべきでしょう。

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朱鷺エアー 離陸できるか???



 https://news.yahoo.co.jp/articles/d0924a6ae91d1a713bedec8f85bc46ca89ea75d8

 新潟の新規航空会社トキエアーの話題を昨日に続けて取り上げてみます。

 想像していたよりも、意外と会社の記者会見が早く行われたようですが、就航時期については明言できなかったようです。

 そもそも、天然記念物の野鳥朱鷺は絶滅種で、私が佐渡へ農薬散布に出かけていた昭和40年代末にはほぼ絶滅し、中国からの個体を入れて繁殖させ、佐渡の広い空域を指定して、航空機を飛行禁止として保護していましたが、当時からすでに日本の朱鷺ではなかったようです。

 科学者の武田教授によると朱鷺が生息できる環境は江戸時代くらいまでで、無理やり生かすのは残酷で、自然の摂理に従って絶滅させてあげるのが彼らのためだと言っていましたので、そもそもトキエアーと言う名の航空会社は日本に存在できない運命にあると言ってよいのかもしれません。

 これは冗談ではなく、日本の様々な産業、業種で最も規制が厳しい許認可で縛る業界はテレビと定期航空で、過去から現在まで新規参入はすべてつぶされて、護送船団方式を死守しています。

 新規に参入しようとした航空会社は数多くあって、私がいた朝日航洋もその一社で、広島大分松山を結んで飛ばしましたが数年で30億円の赤字を出して、行政の指導に従ってJALに引き受けてもらい、10年でジャンボを飛ばすという夢はあえなく墜落しました。

 テレビ業界へ強力に参入しようとしたホリエモンは見事に牢屋にぶち込まれて、あえなくつぶされ、100波以上の新規テレビ波を放送できる衛星放送は新しいテレビ事業の大爆発と期待しましたが、ジャニーズと吉本しかコンテンツを持たない無能キー局と、国民の皆様の公共放送によって発展の芽が摘まれて、もともと完全保護種なのに、絶滅種へと大驀進しているようです。

 トキエアーの顛末を見ていると、そろそろ絶滅するころにはJALに呑まれて、ゲージの中で細々と飛ぶようになると思いますが、とても繁殖して野鳥として羽ばたける見込みはなく、やくざの世界と同じで盃を交わして傘下に下ることになるでしょう。

 決められた規定を寸分なく守り、厳しい許認可を完璧に得て安全に飛べるかどうかなどは全く関係なく、その決定はすべて許可するほうが握っていますので、どうあがいても自由に飛べることはなく、絶滅したくなければ子分になれと言うことになります。

 テレビと航空、これは日本で一番の許認可事業なので、天然記念物の朱鷺でも好き勝手にさせるわけにはいかないということになります。

 規制緩和などありえない世界なのでしょうか、、、、

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空ぶ車 ドローン 事故調査の重要性、、、、

空飛ぶ車

 大阪万博のドローンの実用化に向けて、いよいよ最終段階に入る時期で、今は大変重要な時期で、今何かが起きるとすべてがパアーになりかねません。

 また、無人で医療物資などを運ぶ実用ドローンの実用化に向けての研究や実験があちこちで行われているようですが、100年近い歴史を持つ実用ヘリの世界でもいまだに事故が多発し、多くの犠牲者が出ている現実があります。

 空飛ぶ車や実用ドローン開発には多くの困難が伴うものですが、今日の記事は新しい航空機のに当たって夢ばかり見ているような甘い世界ではなく、多くの犠牲を払って実用化に進む中で、たった一回の事故で開発競争から退場となりかねない厳しい世界です。

 吉村知事が飛ばそうとしている、空飛ぶ車は今どのような段階にあるかよくわかりませんが、万一不利な事故やトラブルが起きた場合、開発企業や知事は必死の思いで不利なことは隠蔽しようとするでしょう。
 
 開発段階や試験中の空飛ぶ車やドローンは現実的には、法的には航空機ではないので、言わゆる、官の事故調査の対象になるものではなく、不具合や事故の報告の義務もなく、調査も強制できないでしょう。

 そのようなものにはインシデントも事故もなく、空力的な弱点や構造的な限界なども何ら追及されることはないでしょう。

 もちろん、広大な砂漠で自社のみで試験飛行や実用試験をすることには、制限を加えることは必要ないでしょうけれども、ほとんど実用航空機として、1年後に運航する予定の航空機がそのようないい加減な法体系の下で実験運航することには相当な管理体制が必要でしょう。

 今、このようなものが事件運航中に墜落するなどした場合、強制的な事故調査が入るkもなく、だれも見ていないところでなら必ず隠蔽することでしょう。

 もちろんメデイアも知らない顔を決め込むことはあり得るでしょう。

 固定ピッチプロペラの電池モーター駆動の航空機には大きな空力上の限界があり、限界を超えれば墜落しかありえない、強い不安があるのですが、すべて話題に上がることなく、夢の実用化に突き進んでいます。

 電動自動車と同様、一時のあだ花としてこの世から消える可能性が高いと言えるかもしれません。

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トキ エアー 初号機 耐空検査で鹿児島へ空輸??



 https://news.yahoo.co.jp/articles/44f0bc1b394d0ec87010b8dfdf9e66cb6ca280e6/images/000

 何回も就航が延期されている新潟拠点のトキエアーの初号機が耐空検査のために鹿児島空港へフェリーされたと言うニュースが入っています。

 多分会社が公表した就航予定からすでに半年も遅れて、しかもいまだに就航の見込みが立たず、近いうちに何らかの記者会見をするという情報の中、耐空検査すら新潟で受験できないで、JALのATR72-600も拠点である鹿児島へ機体を移動させたということは何らかの援助を受けることなのでしょう。

 一応考えられるのは、JALはATR72-600の認定工場の資格を持っていて、航空局の検査でなく民間車検と同じように社内で検査を代行できるものと思われます。

 トキエアーはオリエンタルエアーブリッジから引き抜いた運航管理要員が転職に当たって運航関係の規定類の書類を持ち出して警察沙汰になっているようですから、整備や検査にかかわる整備規程関係の書類の航空局による審査に何らかの不具合を指摘されていて、耐空検査が自社で受験できいなのでしょうか。

 しかし2号機は新潟で受験すると予定しているようですから、いまいちいきさつがよくわかりません。

 営業運航ができないのは、航空局による運航前検査に予定から半年も一年も過ぎても合格しないのは、運航関係規定類の書類の不備と、整備施設や運航管理などそして、要員の資格審査に合格でことなどが想像されるのですが、何らかの行政の策略がある事も考えられます。

 つまり、弱小の定期運航会社が業界で暴れまわると、日本の航空会社管理体制が乱れて行政の管理が行き届きにくなって業界に波風が立つと、管理体制や天下り大勢に影響が出ます。

 そのため日本の定期航空会社はすべて、JALかANAの傘下に入れて管理しやすくするような行政運営を強制し、護送船団方式を守って、正当な競争を抑制しようとすれば、トキエアーは鹿児島に拠点を置いてATR72-600を管理しているJALの傘下でないと運航をさせないという強い行政指導があるかの性がある恐れがあります。

 これは全くの想像ですが、近い内に行われるトキエアーの記者会見でこのようなことが暴露されるか、はたまたJALの支援を受けて傘下に入りますという、行政指導に従うかどちらかになるのでしょうか。

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旅客機 乗客降機中に仁王立ち、、、、



 https://news.yahoo.co.jp/articles/efde72cb2ec2855e02fc17e928c05c41096f87c6/images/000

 アメリカのJFK空港で荷物や乗客を降ろしている最中の旅客機の前輪が持ち上がって仁王立ちしたというニュースが入っています。

 旅客機は普通、主翼の下の主車輪のほんの少し前が重心位置となっていて、それより前の位置にある荷物を先に下ろしたり、前の乗客が先に降りると重心位置が車輪の後ろに来て、仁王立ちになる可能性があります。

 日本でYS11がその可能性が高く、ほとんどの場合、後ろの乗客が先に降りていたように思います。

 ならば 主車輪をもっと後ろに着ければそのようなことが起きないではないかと言うことになるのですが、主車輪がちょうど重心位置にあると着陸のショックでバウンドするときにまっすぐ上に跳ね返りますが、はるか後ろに重心があると、モーメントでしっぽが持ち上がって、回転し前輪が下がって滑走路に激しくぶつかることになります。

 この現象はポーポーズと言い、だんだん増幅されて最後には前輪が折れるという恐ろしいことになる可能性があるので、むやみに主輪を後ろにつけられない事情があって、乗客荷物の積み下ろしに注意するということは重要となります。

 ヘリコプターも同じ現象が起きるかと言うと、ヘリの場合はホバリングしながらそっと着陸できる関係で、車輪は嘘路気味に着けてもあまり支障がなく、同じことは起きないということになります。

 スキッドタイプのヘリは重心位置より50センチ以上後ろまで長くなっていて、同じことはおきないということになります。

 絶対に起きないかと言うと実は長いヘリ人生で、一回だけ起きて、段々畑の下の田んぼにテールローターが突き出て下がり、あわやと言うところで止まって事なきを得たことがあります。

 普通はそのようなことは起きないのですが、刈り取り後のやわらかくてジュクジュクの田んぼに着陸する場合、田んぼに枕木をスキッドに直角に敷いて、スキッドん後方の端を枕木に合わせて着陸し、ローターを回したまま、給油したり休憩したりするのですが、地上の整備士の誘導で正確に着地します。

 ぴったり着地させたと思って燃料を入れていると、いきなり操縦席が2メートルも持ち上がって、テールローターがブ飛んだと思った瞬間、奇跡的に何にも物からず、ローターの回転を上げたら元に戻りました。

 燃料タンクが重心位置よりやや後ろにあるので、燃料が増えるにしたがって後方が重くなったようでした。

 まっすぐぴったりと着地したと思って給油を始めたのですが、枕木が少し斜めになっていて、誘導する整備士からは反対方向が見えず、片方のスキッドがやや重心位置を外していたのが原因でしたが、奇跡的に無傷で心臓は破裂しそうになっただけで無事でした。

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和製英語、、ドクターヘリ、、、、



 ドクターヘリという言葉はいかにも英語にありそうですが、実はこの言葉は朝日航洋が、欧米に倣って医療用ヘリを全国へ売り込もうとして営業活動を始めたとき、とある営業マンが作り出した和製英語です。

しかし、言葉としてあまりにぴったりで欧米にまで逆輸出しそうな勢いです。

 もともと欧米ではドクターヘリのようなものを、エマージンシイ、メディカル、サービスと長い言い方をされていたようですが、日本で売り込むときには、あまりに長くてしっくりいかないということでうまく考え出したようです。

 もともと欧米ではドクターとは博士号を持った科学者のことで、医師の場合は前に、メデカルを着けてメデカルドクターと呼んでいるようですので、ドクターイコール医者ではないようですが、ドクターヘリとはあまりに英語チックな、うまい言い回しです。

 ドクターヘリを導入するかどうかの時代はやはり、公式には医療用ヘリと呼んでいたようですが、今ではドクターヘリ普及法案などと公式にも使われているようですから、言葉としては定着したようです。

 もともと、ヘリコプターは法的には、どこでも自由に着陸することは許されていなかったので、ランデブーポイントを決めて救急患者と合流する方式では、初期救急処置まにかかる時間的な優位性があまりないと予想され、よほどの僻地か離島くらいしか効果がないと思われていて、売りこんだヘリ会社の営業も今のように飛ぶとは想像できなかったようです。

 つまり、防災ヘリの出動回数に少し多いくらいしか飛ばないと仮定して、ヘリは配置するだけで儲ける料金契約をしたので、後年飛びすぎて料金アップを何とかしてもらった経緯があります。

 実績が上がり出すと、飛行場以外の場所では従来通り許可制としていた、航空行政はヘリ導入以来初めて、苦し紛れに人命救助の着陸の自由化を行い、救命される患者が増えて、ますます飛ぶ回数が増えたようです。

 ヘリは運行料金が非常に高額と言う概念が救急ヘリの場合も当てはまると一般には思われているようですが、救急車の一回当たりの経費が10万円に近い額になっているようで、ドクターヘリが年間の出動回数によっては、20万円から40万円とその差は意外にに大きくないようで、ますますドクターヘリの出番が増えるようです。

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通常着陸>予防着陸>不時着>墜落、、、、

和歌山ドクターヘリ (1)

 ヘリは普通の固定翼機と違って、飛行場以外の場所に着陸することは普通にありますが、その着陸の状態を表す言葉によって安全性が大きく違ってきます。

 飛んでいる最中に機体に重大な不具合が起きて飛行が継続できなくなったり、天候状態が最悪で飛行が継続できなくなった場合、ヘリコプターはいわゆる予防着陸するか、不時着するか、墜落することになります。

 不時着や予防着陸する場合、着陸する場所がすでに着陸した実績のある場所の場合と、過去にヘリが着陸したことがない場合では安全性に大きな差が出てきます。

 つまり、広さや途中の障害物などの関係で、必ずしも安全に着陸できない可能性が高い場所へでも、不具合の状態によっては着陸を強行したほうが良い場合と、違ったより安全な場所を選べる場合があるので、パイロットは起こった不具合の状況を判断してより安全な着陸をする必要があります。

 エンジンが単発の場合に、飛行中にエンジンが止まれば、着陸する場所の選定は大きく制限され、着陸に不安全かどうかを選んでいる時間がないので、非常に危険性が高いということになります。

 しかし、このような点で、ドクターヘリがその点、有利なのは、県域などの運航範囲内には数百か所の安全性が確認されたランデブーポイントがあって、しかもパイロットはあらかじめそのような場所を知っているということがあります。

 ドックターヘリのパイロットはヘリの故障などの不具合や天候の急激な悪化などで、不時着や予防着陸の必要が生じた場合に大変有利な着陸場所の選定という予備知識と、その地域の飛行経験が大変多いという安全上大きな利点を持っているということがあります。

 その点、現在予想される、空飛ぶ車の運航に当たっては、飛行の最大継続時間が30分程度と予想される性能では、安全な不時着や予防着陸ができる可能性は大変低くなりそうなので、経路上での予定外着陸はほぼ出来ないことが予想されます。

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野生動物との遭遇、、

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 最近あちこちで熊に遭遇して不運な方は亡くなるような事故まで起きているようです。

 写真は20代半ばころ、秋になると北海道の植林地の若木に野ねずみ被害が多発していて、ヘリで殺鼠剤を散布する仕事に毎年のように出かけていました。

 秋に北海道の大自然の山林を飛ぶので、いろいろな動物との出会いがあって結構楽しい思い出として残っています。

 キツネや鹿、リスなどは結構出会いましたが、熊は一度だけ、散布飛行中に見かけ、ヘリの音に驚いて、熊笹の中をライオンのように疾走して逃げるのを低空飛行で追いかけてみました。

 あまりに素早い動きで、低空で急旋回をして追いかけましたが、やっとついていけるほどで、急操作で墜落したら食われるとハット我に返って急に怖くなって仕事に戻りました。

 営林署や森林組合の方たちと一緒に仕事をして回るので、野外での昼飯の時の話題は、熊の話してもちきりで、仕事柄相当怖い目にあった方たちが多く、顔に大きな傷跡がある人もいるほどでした。

 普通、熊は人を襲うことはまれで、間違っていきなり遭遇することは危険なので、携帯ラジオなどを鳴らして、熊に近づかないように教えながら山仕事をするらしいのですが、風下から不意に近づくことが危険だそうです。

 弁当の残りなどを放置すると味を覚えてついてきて、最後は人を食うらしくそのような悲惨な事件もあったそうです。

 冬眠直前には人家まで入ってきて、冷蔵庫を開けて酒まで飲んでいったこともあったとか、2階で家族そろって恐怖で震えていたというような話もしてくれましたが、命がけのようです。

 人口減と熊猟師の減少で増えすぎているらしく、被害が多発するようになったようです。

 わが町でも、イノシシが増えすぎて、夜間町内をうろついて危険なので、5年ほど前、猟師両氏に依頼して駆除したのですが、最近またハイキングコースの脇をミミズを求めて掘り返しているようで、今年はまた団地に現れそうです。

 山林も動物も適正に管理しないと荒れたり増えすぎたりと弊害が出るようです。

 ヘリは自然の中を低空で飛行する仕事が多く、様々な動物とじかに出会えたのはヘリパイロットの役得かもしれません。

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プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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