ヘリパイロット 成長の限界、、、、

1985年当時の写真 (2)

 人間は生まれて死ぬまで通して同じ日はなく、常に変化の中で生きて、そして死ぬのですが、その中で必ずピークというものがあり、進歩成長がいつかは止まりそして衰えていって人生が終わります。

 死ぬ寸前まで現役で働き、社会に貢献し、一つのことを継続して、最後まで成長を続けることができる職業の人はずいぶんと幸せでしょう。

 職業の中でも体力や、微妙な感性を必要とする仕事は40代とか30代でピークが来てその職業を継続できないものは野球選手などスポーツ選手などですが、コーチになったり監督になったりで一応職業は継続は出来ますが、やはり昔はよかったなと思うこともあるでしょう。

 ヘリパイロットも体が資本の職業なので、40代ころにはピークが来て、少しずつ技量が落ちてはきますが、70歳ころまではほぼ飛ぶことはできるように思いますが、職業として金をもらって飛ぶのは65くらいでしょうか。

 20代から飛び出して3000時間くらい飛ぶとほぼ一人前として一応の技術は身に着くようですが個人差はかなりありそうです。

 そしてどこまで伸びていくかは、経験とともに乗るヘリが大型化し、技術的に難易度が高い飛行に進んでいくとその都度一段と技術は上がりますが、同じことを続けざるを得ない飛行を長年やるとどこかで進歩が止まるとともに、いつかはゆっくりと低下していくようです。

 飛行する区域も経験や飛行任務を種類が変わるたびに、ヘリパイロットとしての経験技量は向上しますが、一生一つの県内しか飛ばないと、パイロットとしての能力は限定されてきます。

 自分自身は小さなヘリから大型機まで、地域は日本国内ほほすべての県はもとより、インドネシアまで、飛行任務は農薬散布、送電線パトロール、テレビ取材、物資輸送、ドクターヘリと、ヘリが飛ぶ任務はほとんどすべてを経験することができたので、その都度、新しい経験を重ねることができて、本当にラッキーでした。

 つまり、ほぼ強制的に進歩を迫られたということなので、新しい刺激が自分を鍛えてくれたということになったようです。

 さて、近年のヘリパイロットは私と同じような道を歩めことは大変困難で、よほど自らを律しないと早くピークに来てしまう恐れがあり、人事管理や運航体制の改善などでヘリパイロットの経験技術を向上させる工夫をするべきでしょう。

 特に県単位の運航にこだわる、警察、消防防災ヘリはこの傾向が大変強いので、パイロットの成長に大いに支障が出る可能性があります。

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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