NHK取材ヘリ 岡山で落着、、、、



 https://news.yahoo.co.jp/articles/e1a11ff47a19f348a545c995b04dfe3c43791b23

 昨日朝9時ころに広島空港を出て取材ののち岡山空港で給油のため着陸しようとしたNHKのヘリ、EC135が落着しスキッドを全損するような事故を起こしたようです。

 当時、岡山空港は最大15、4メートルの強風が吹いていたそうですから、着地寸前のホバリングターン中にバランスを崩して落とされたようです。

 取材ヘリは防振架台にカメラを入れた装置やテレビ中継用の無線機器類、送受信アンテナなど、130キロから200キロ以上常時積んでいて、かなり重い状態なので、8人乗りのヘリでも4,5人程度が限界でいつも重い状態で飛んでいるといえます。

 ただし、事故当時は離陸後1時間半は飛んだようですから、少なくとも離陸時より300キロ程度は軽くなっていて、広島へ帰る燃料を岡山で積む予定だったようですから、相当重量は軽くはなっていたと思われます。

 その状態のヘリが風が15メートルが吹いていたとは言え、ホバリングターンくらいであおられて落ちるのかという疑問が浮かぶと思いますが、結論は落ちたということになります。

 神奈川県ドクターヘリ、BK117が秦野で着陸時に同じように墜落したのとまったく同じような事故で、原因も機種が違ってもほぼ同じであるといえるでしょう。

 それは何かというと、テールローターに想像できないほどの馬力を急激に取られて、ローターへ入る出力落ちて、墜落しそうになって、それを食い止めようと急激にピッチレバーを上げるとさらに回される激しくなって、急激にラダーを踏み込むと、ローターに入る馬力が落ちるという、悪循環に入ってしまうということが起きたようです。

 そのようなことがなぜ起きるかというと、EC135はテールのダクテッドファンを取り囲んでいるカバー、垂直尾翼を兼ねたような形状の面積が大きすぎて、いきなり強い強風を受けるとダクテッドファンの能力が負けてしまって急激に回されようとし、それを止めるためには全出力の30%以上の馬力が入る可能性があると思います。

 DK117の場合はもともとテールブームの長さが短いうえ、テールローターが小さすぎるうえ、垂直尾翼のような役割をするフィンガ左右っと中央の3枚もあって、強い横風を急激に食らうとテールローターの能力が追い付かないのではないかと思います。

 揚力を発生する翼は飛行機が失速するのと同じ原理で想定された角度を超えると急激に抵抗が増え、揚力がさほど大きくならないため、馬力ばかり食われてヘリの半トルク回転を止められなくなるようです。

 ならばパイロットはどうするべきかというと、テールのフィンが急激に強い横風を受けるような操作はしないということなのですが、ゆっくりとホバリングターンをして、強い横風の変化を受けないで、テールローターの効きと出力馬力変化を寛恕になるような操作をすることでしょう。

 急激なホバリングターンをしない、出力馬力の急激な増加は試合ということなのですが、これはパイロットが日ごろから緩徐な操作を心掛けた操縦をしていることが重要なので、じゃじゃ馬操縦をしているパイロットはいつかはこのような失敗することでしょする

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Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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