ドクターヘリ 20年以上死亡事故なし、、、、

今日の記事は2007年5月にこのブログを始めて以来、5000回目の記念すべき記事なので、何を取り上げようかと少し考えたのですが、普段、批判ばかりで誉めることがまったくないことを反省し、今日はほめる記事とします。
世界中でいろいろな目的で飛ぶヘリは、任務の困難さや運航環境の良否にかかわらず、ほぼ一定の割合で事故を起こしていて、日本の各種のヘリもこの例から免れることなく、事故を起こしています。
そのような中でほぼ奇跡的に日本のドクターヘリは大きな事故が大変少なく、1999年に試験運行から始まってすでに23年近く過ぎ、飛行時間も多分30万時間に届くのではないかと思います。
同じように飛んでいる、公的なヘリは防災ヘリ、県警ヘリ、消防ヘリ、自衛隊ヘリと数多く存在しますが、圧倒的に事故の確率が低いのがドクターヘリと言えるので立派な実績でしょう。
とはいうものの、事故がまったくないかというと、公表されている大事故は神奈川県のドクターヘリが着陸に失敗して大破したもののみで乗員は軽傷で済んでいますので大変運がよかったと言えるでしょう。
この実績を今後もぜひとも長く続けてほしいものですが、そのためにはなぜ事故が少ないのか、他のヘリは事故が起きるのかということを検証して、安全運航に生かしてほしいものです。
様々な公的ヘリはいろいろありますが、その中で唯一、訓練飛行というものがなく、ほぼ100%実任務の緊急飛行であるということが、実は安全運航によい影響を与えているという面がありそうです。
他の公的ヘリのフライトはほとんどが訓練飛行で、緊急性を帯びた実任務があまりに少ないということが、フライトの緊張感の維持がむつかしいという点があるのかもしれません。
またその緊張感を帯びた実任務の緊急飛行がほとんど毎日あるということで、パイロットの技量の維持向上によい影響を与えていることは確かでしょう。
防災ヘリなどが緊急飛行をする頻度はそれほど多くなく、普段は隊員の訓練などのために時間消化で飛んでいると捉えることができそうなので、ドクターヘリのパイロットはずいぶんと恵まれていると言えます。
最近は出動回数や年間の飛行時間も一定以上あって、発足当時から比較すると、パイロットが成長するチャンスも増えているようです。
仕事は人を成長させ、技量も安全意識も向上するという、良い循環に入っているようですので、安全記録をさらに伸ばしていってほしいものです。
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アメリカで小型機が送電線に宙吊り、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/ead5d7ba4bea237c78387915ab7dd52975e3090d
アメリカ メリーランド州で小型機が送電鉄塔にぶつかって宙吊りになったものの、パイロットと乗客2名はほぼ無事だったというニュースが入っていますので今日はこの事故について取り上げます。
その前に別件なのですがこのブログの一連番号が今日の記事で2007年5月に開始以来、4999回目となっているようで、明日5000回目となるようです。
開始当時は毎日ではなく、また内容について会社と揉めて裁判沙汰にするぞと脅されたりいろいろあったのですが2012年6月から今日まで一日の休みもなく、今日まで続いていて、明日はめでたく(??)5000回目を迎えるようですが、肩に力を入れることなく普通に継続しますので、今後ともご愛読よろしくお願いします。
まあ 副題の通りに繰り言ばかりで新鮮味が落ちてきましたが、年のせいなので無理もないところです。
今日の記事は送電線での仕事が長かったのでいろいろと思うところもあり、取り上げてみました。
日本でも過去に同じような事故が熊本であり、一人で乗っていた女性パイロットは亡くなったようですので、今回は奇跡的にという言葉がぴったりでしょう。
50メートルくらいの送電線鉄塔の真ん中くらいのところへ激突していますので、事情をよく分からない方はなぜそんな低いところを飛ぶのだと不思議に思うかもしれませんが、急斜面の山岳地を飛んでいると、ましたの地面までの高度が結構高くても、強風で落とされたり流されたり。、稜線を超えるときなど、夕日の逆光などで、知らない間に結構近づいてしまうことがあり得ます。
ということで急に避けようと思ってもパワーの弱い小型機などでは、気が付くのが遅れると回避ができない可能性もあり、熊本の事故はこのような原因だったと思います。
自分自身では20代の若いころ、和歌山の山奥で、送電線パトロールで平行に飛行中、山と送電線の間で、強い下降気流に落とされて、あわやという目にあったことがありました。
今回の事故では送電線がショートする閃光があったとのことですが、過電流が流れるといったん回路は遮断されるのですが、1分後に自動復旧して送電する構造になっているので、助かったと安心してすることができません。
また、送電線は電流が流れていなくても静電気が数千ボルトも帯電し、アースを取らないと感電死するそうですので、救助は大変困難であったことでしょう。
送電線の導体は普通アルミ製で強度が弱いので、中心に強度用の鋼製の芯が入っていてヘリや軽飛行機がぶつかった程度では切れないようですので、まず小型機ヘリは負けるようです。
日本では農薬散布ヘリが250機も飛んでいた時期があり、年に10回もどこかの送電線、配電線にぶつかる事故が多発し、多くのパイロットが殉職しています。
また、自分が20歳ころに大阪の先輩がF86Fで八戸飛行場から天候偵察で飛び、霧に隠れた送電線鉄塔に激突して殉職されたことがありました。
今回の事故は奇跡的で、強運の持ち主でした。
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ドローンで完全自動化飛行、、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/f8bb2e435542225b116addebad96966ba08f7af2
パリでドローンがテスト飛行をしたというニュースが入っていますが、今日の話題はそのニュースの中で2024年から実用化すると意気込んでいるそうです。
その話の中でパイロットが乗らない完全自動化して飛ばすということらしいのですが、世の中に受け入れられるかどうかです。
電動のドローンを実用化できるかどうかは、必要な馬力をバッテリーモーターで出せるか、あるかは馬力を出せたとしても実用的な距離、時間を飛ばせることができるかどうかが開発のポイントであることは間違いなさそうです。
必要なエネルギーを出せないから、航続距離が極端に短く、乗れる人数も2人とか4人とかしか乗れないことが事実で、その点は必要なエネルギーを十分出せないことが原因となっています。
それは今日のテーマではなく、自動化した、パイロットが乗らない乗客だけの飛行物体に乗客として乗る度胸のある人がいるかどうかですが、私はいないと思います。
完全自動化の壁はエネルギーとは関係のない技術なのですが、開発者の本音はエネルギーが十分でなないので、パイロットを載せないで一人でも多くの客を乗せるか、その軽い分と遠くへ飛ばすか、一人余分に乗せるかという、せこい魂胆でしょう。
つまり完全自動化はエネルギーとは全く次元の違う技術なので、実はいつでも実用化はできそうですが、戦闘機は70年前のF104実用化の時代に次は無人の戦闘機になるので、最後の有人戦闘機と呼ばれたのですが、いまだに無人戦闘機は実用化していません。
それは無人に出来ないからではなく、パイロットが乗るほうが何かにつけて有利だからで、客を一人余分に載せたいから自動化無人とそう簡単にはいかないでしょう。
さしずめ、ドクターヘリなど数は多いとは言え決まったところへ着陸し、飛行範囲も100キロとごく狭いところを飛ぶのですからその気になればすぐにでも完全自動化できそうですが、あえて自動化しない理由がありそうです。
旅客機はすでに30年以上も以前に完全自動着陸は実用化していますので、いつでもパイロットはいらないのですが、あえて2人も載せています。
電動ドローンの空飛ぶタクシーはエネルギーとローターの空力特性から2人しか乗れないので、パイロットのいらない完全自動化で飛ばすなどと、バカ丸出しの理由を言っているようでは、客など乗らないでしょうし、パイロット一人くらい余分に乗れる程度の余裕がなければ、空を飛ぶ資格はないでしょう。
人一人分が重いのなら体重20キロ程度の少し利口なサルでも載せて飛んだらいかがでしょうか。
さて、患者さんは意識がない場合も多いのでよいとして、フライトドクターとフライトナースの皆さんはパイロットの乗っていない完全自動化のドクターヘリに乗りますか??、、、
2人乗りが限度で3人乗りを飛ばせるエネルギーが足りないような代物は飛ぶべきではないでしょう。
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航空管制の民営化、、、

昨日の記事、奄美空港で管制用の無線機が故障し、2時間も離着陸ができなくなったインシデント、これはやはり航空行政の欠点が出た例ということも言えそうです。
少し調べてみたら、定期便が一日16便も飛んでいる空港で、管制通信をする無線機が予備のものがあるのに故障したくらいで、何便も離着陸できないなどというようなことが起きるのは何らかの欠陥があるということでしょう。
ドクターヘリはたまたま空港の外居いるのでたぶん影響はなかったと思いますが、離島なので緊急の患者輸送の航空機などがあると、離着陸できませんし、よく故障で着陸するオスプレイも影響を受けるでしょう。
諸外国で行われている、航空管制の民営化が日本ではほとんどなされていないことが影響しているかもしれません。
民営化された場合、空港の機能が一部落ちてもどのように安全に運行を続けるかということが課題になり、大した理由もなく離着陸を止めると運行会社などから損害賠償を請求される可能性すらあります。
日本で民営化がなされていない分野で一番評判が悪いのは紅白歌合戦と呼ばれるらしい番組に韓国人グループを5組も出すらしい、NHKとあとは航空管制ではないでしょうか。
航空管制業務はほんの一部、民営化されているような形態をとっている例があるのですが、田舎のローカル空港へ主に管制官OBを配置するという、天下りポストを作っているような方式なのですが、そのようなものでも無人のリモートよりはるかにましでしょう。
いかに遠隔カメラの性能が良くなったといえ、カメラ映像だけで航空情報を流すことに不安を感じないのでしょうか、というのは人間の目は優秀なカメラの数百倍の情報をとらえるといわれています。
そろそろ行き過ぎた、業務改善は正す時期に戻ったのかもしれません。
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奄美空港 無線機故障で離着陸できず、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/24fb23d694ac02799b0e2eb33c3e1b132990d553
25日 午後1時半ころ奄美空港の無線機が故障して離着陸ができなくなり4便が欠航、1便が別の空港に着陸するというトラブルがあったそうです。
この科学な進歩した世の中で、無線機が故障したくらいで飛行機が離着陸できなくなるとは普通の人なら考えられないほどのお粗末ですが、安全のために行っていることが余計なトラブルを招くという情けない世の中です。
航空機の無線機は大変原始的なもので、いまだにA3電波いという原始的、時代物の変調方式で無駄に広い周波数をとってなさばっているわがままなシステムです。
故障したくらいでいちいち航空機が影響を受けることは危険性もあるので、普通は全く同じものが2セット設置してあって、それは電源から本体、アンテナまですべて別になっていて故障が予備の系統に影響しないようになっています。
ヘリの場合も、アンテナは別で電源は片方は発電機から、もう片方はバッテリーから直結となっていて、同時に2つが壊れることはほぼ起こりえないことになっています。
もちろん地上の管制用は重量を気にすることなく、場所も同じところに置かないなどなんとでもなりますので、今回のように1時間半も2時間も使えなくなることはあり得ないことになっています。
もちろん朝の運用開始時には2台ともテスト送信して確認しますので、いったいどうしたことなのでしょうか。
今回の奄美空港も先日ヘリが違法に離陸したと追及された能登空港と同じ那覇からのリモートになっているそうですが、那覇の管制は兵庫県でやると組織替えしたかもしれませんので、もしかすると管制所は兵庫県で運用しているかもしれません。
つまり、故障しても見に行くことができない遠方での操作ですので、このようなときには復旧が遅れそうです。
2系統の無線が壊れたら、昔はライトガンという、緑と赤の指向性のある光をパイロットに向けて管制塔から発射して離着陸の指示を出すことになっていたのですが、管制要員が兵庫県では届かないのでしょう。
本当に重要なら今の時代は、ドクターヘリがいつも使っている、携帯電話という秘密兵器があるので使えばよさそうなものですが、航空管制には使うというルールが何のはなぜなのでしょう。
ちなみにドクターへりには、航空無線が2台、医療用無線と消防無線が各一台、携帯電話と最近では衛星携帯電話も載せていますし、クルーは全員、院内PHSを携帯しています。
無線関係は航空が一番遅れているようで、これは世界標準というものがあって、そう簡単に更新できないからなのですが、HF、短波を使わないだけ少しはましでしょうか、、、
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ヘリコプター 傾斜地への着陸、、、

飛行機の滑走路が傾斜していないことが当たり前と思うかもしれませんが、何キロもある滑走路が真っ平であることは少なく、普通は目に見えないほどしか傾いていないのですが、場所によっては明らかに傾斜していることがわかる飛行場もあります。
パイロットなどが閲覧できる飛行情報のすべてが網羅してあるAIPという出版物には詳細な断面なども表示されていて、パイロットは事前に知ることができます。
ただし滑走路が前後方向にはわずかな傾斜がある場合もありますが左右に傾いていることはほぼないと言えるでしょう。
ヘリの場合はどうかというと、いわゆる飛行場と同じ扱いの正式なヘリポートは、面積が小さいのでほとんど水平に作ることが簡単なので傾いていることはありえないでしょう。
ではドクターヘリなどが臨時に着陸する場所はどうなっているかというと、傾斜はわからないということに尽きるでしょう。
臨時に着陸する許可を取る場合には傾斜角度を確認するような項目があり、機種ごとに決められた傾斜角度の限界以内であることが必要なのですが、傾斜何度という調査結果を記入した図面を見たことはありません。
つまりそれだけ、いい加減だということになります。
ヘリコプターの着陸の場合の傾斜の許容限界は機種ごとに違っていてマニュアルに記入されているのですが、パイロットにとって、調査した角度が記入されていないと限界内なのか、限度以上に傾いているのかはわからないことになり、計器類もないということになります。
限度を超える会社地で離着陸をするとどうなるかというと、ダイナミックロールオーバーと同じ状態でひっくり返る恐れがあるほか、着陸後に滑っていくということが起きる可能性があります。
着地面が土屋コンクリートの場合は傾斜がどの程度かは、目視ではわからないにしても、着陸中に操縦かんの限度である程度分かるものですが、写真のような雪の上ではスキッドが雪の中に沈んでいくので、どこで止まるか、前後左右が不均一に沈むのでかなりの危険性が伴います。
また着陸してエンジンを止めた後も沈むので、着陸後に限界を超える可能性もあります。
ヘリは乗客が下りた後はしっぽが重い状態となり、後方が沈みやすく、しっぽが雪の中に入ってしまう可能性もあります。
いずれにしても最大の許容角度はほぼ10度以内なのですが、左右はテールローターの横方向への推力の関係でかなりの差があり、前後は操縦かんの作動範囲の関係で同じように差があり、限界に近い角度では前後左右の向きを変えるとより安全に着陸できるということがあります。
下手をするといきなり横転という大変危険な状態があり、特性をよく理解して操縦する必要があります。
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心臓の弱いドクターヘリパイロット、、、

大手のヘリ会社で30年も勤めて15000時間以上飛んで大型ヘリで物資輸送も長くやったのですが、55歳にもなると腕も鈍ることもあったり、後進に譲るというようなこともあり、ついには地方のテレビ局のニュース取材の閑職につけられて、あとは定年を待つ身となりました。
これでいよいよ終わるかというときに他社ならドクターヘリという面白そうな仕事もあるということで、定年3年前に年収半減に耐えてドクターヘリに乗ることになりました。
その時に奥方が言うには「あなたには無理!!」の一言でした。
自分自身も思い当たる節があり、それは下の娘が開腹受けたときの、数日後の担当医の回診の時にたまたま居合わせて、空いている隣の低いベッドに腰かけていて、傷口の消毒をして異常がないか見るというので、急に立ち上がってのぞき込んだら、卒倒してしまったのです。
医者がそこへ寝かしてほおっておけと言ってたらしいのですが、気が付いて、立ち眩みだといいわけしても誰も聞いてくれませんでした。
ということであなたは血を見るとだめでしょ、、、でした。
すでに元の会社ではドクターヘリを先行して飛ばしていて、担当していた同年代の整備士が、飛行中に足を切断するから押さえてくれと頼まれたという凄惨な現場の様子を酒の席で笑いながらしていたものでした。
別にじかに見なければ大丈夫だと言い聞かせてドクターヘリで飛ぶようになったのですが、結構慣れるものでしたが、轢断された腕を氷漬けにして,コパイ席で整備士に抱えてもってくれといわれたときには、できたら後ろにおいてくださいと頼んだものでした。
写真はどうしても完全に止血できない大出血がキャビンの水抜きパイプを伝わって、外に放出されて、後部胴体から尾翼まで真っ赤になった時のものです。
アメリカの医療用ヘリの情報によると、人間の体液はアルミ製の構造部分を腐食するらしく、事後には十分な洗浄が必要というような情報もあったりしていましたので、大量の水を流して洗浄していたようです。
整備士は患者が乗るストレッチャーを直接扱うので、気の弱い子はサングラスを常にかけていたようです。
ドクターヘリを飛ばしていると、飛行任務以外にもいろいろと苦労もありました。
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97歳 交通事故6人死傷、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/662c8c960a11e78402694e2e8a669fecaf0f62f9
19日に福島県で97歳の男性が運転していて起きた6人が死傷する交通事故はマスコミが一斉に高齢者の運転をやめさせろと騒いでいるようです。
97歳なので一般的には車の運転が無理なほど注意力や視力、判断力、反射神経が落ちていることは想像できますが、一応国家が決めたルールに従って検査を受けて合格し、合法的に運転していたようですから、もし能力的に運転するに値しなくなっていたとしたら、検査方法が悪いということになるでしょう。
このような判断を下すにはまずは事故原因を突き止めることが先決で、本人の運転能力が劣っていたことが事故原因ならば、検査で合格した本人が悪いのではなく、検査の方法が悪いということになり、高齢者すべての運転免許を取り上げろと言う根拠はないでしょう。
今回の97歳の方は一人暮らしで、車がないと生活できないような環境であったというようなことも言われているので、高齢者が単身で生きなければならないというような、日本の社会体制の変化も大きな原因の一つとなるならこの高齢者も犠牲者の一人ということにもなります。
この高齢者の交通事故の問題は高齢パイロットの問題とも通じるものがあって、自家用パイロットは身体検査を通れば年齢制限なしとなっていて、小型機やスポーツ航空の事故がほとんど高齢者が起こしている現状は何らかの対応が必要なレベルにあると思います。
一つ一つの事故で、航空事故調査が行われているようですが、原因の特定において高齢化の影響が検討されているような節が見られないように思います。
このような調査というかある意味研究なのですがいずれはどこかで研究検討する必要がありそうです。
プロパイロット、運送事業のパイロットの年齢制限は確か今は満68歳までとなっているようですが、これは63歳くらいから1歳伸ばしで延長されてきているのですが、それはパイロット不足という事情が優先されたためで、コロナがパイロット余りを生じさせるという事情でこれ以上は伸びないような様子です。
つまり、プロパイロットの年齢制限は、高齢者の能力が落ちないということで延長されたわけではなく、パイロット養成が間に合わず、外人を500人も入れても間に合わず、やむを得ず高齢者を飛ばすという、本来の安全性をほぼ無視して伸ばしていたようにも取れるところが、無策の行政ということを表しています。
高齢者の車の運転免許事情も全く同じで、運転適確者の選別と、訓練を十分にできない行政の不備をメディアを利用して騒ぎ立て、切り捨てたり、半強制的に返納させようとする世論つくりを行っているような節が見えます。
テレビが高齢運転は危険だ危険だとあまりに騒ぐ様子は、コロナ騒ぎとうり二つのようです。
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政令指定都市の消防ヘリ、、、、

日本には人口50万人以上が政令指定都市の条件らしいのですが、最近では100万とか基準が素人にはよくわからないのですが、政令指定都市になると、国からの補助金にうまみがあるような感じです。
その一つに独自に消防ヘリコプターを持てるということで、たぶん多額の補助金が割り振り振られているようですが、詳しいことはよくわかりません。
この消防ヘリの実現は、各県に配置された防災ヘリよりかなり早く、確か横浜、川崎、神戸 福岡 などには防災ヘリに先駆けること10年以上も早かったように思います。
これが配置されるきっかけはアメリカのロサンゼルスなどのビル火災でヘリコプターのホイストで釣り上げて救助されるニュースを見て、はしご車の届かないビルがあるような政令都市に予算をつけようとする、箱ものに金を使う行政の悪知恵で実現したのでしょう。
理由つけとしては一応理屈が通っていたのですが、その後日本で消防ヘリがビル火災で救助した例はあまり聞きませんが、消防ヘリでない、高知防災ヘリがビル火災で救助した例があったようです。
吊り下げて救助する機会がないから、密集地域の火災の場合、指揮、情報伝達をするというような理由を言うしかなくなっているようです。
それでも、各県に防災ヘリが導入されるまでは、市の外とはいいながら応援出動する機会もあったようですが、出番はあまり多くないようです。
ということで、政令指定都市に昇格した市でも、消防ヘリを導入しない市もありますが、新潟市ではヘリを導入しようとする関係者も現れたようですが、あまり盛り上がっていないようです。
防災ヘリと、消防ヘリを同じ組織で運行するということが現実的に行なっている県市もあって、最近は名古屋が統合したようです。
消防ヘリと防災ヘリは行政の悪行、縦割り行政、二重行政の見本のようなものですが、一回始めたことは死ぬまで治らないという悪い病気のようなもので、防災行政の改革の一番初めに解決するべきことでしょう。
ビル火災でつり上げて救助するという理想は、幸いにも、どうやらそのチャンスに恵まれず、政令指定都市のヘリはいずれ消えていくと思いますが、どうなるでしょうか。
空飛ぶ自動車開発中の皆さん、、、こっちが先だと思いますが よろしく、、、、
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超軽量飛行機事故、2名死亡、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/db45488059d3e3baec05953df36b95529750563c
茨城県で超軽量飛行機が離陸直後に墜落し、乗っていた2名の方が亡くなったようです。
スポーツ航空の事故はかなり多発していて、パラグライダーからパラシュート、パラプレーン、など多岐にわたっていて、事故の原因も様々ですが、ほぼ共通しているのはやはり、高齢者の事故が多いように思います。
前にこのブログでも取り上げたように、スポーツ航空の事故の場合、ドクターヘリが出動する機会が多くあるのは比較的広い場所で飛んでいる関係上、ドクターヘリが現場に着陸することが容易だからでしょう。
また自分自身は同じ航空仲間という気持ちも強くあり、ぜひとも助けたいと思いながら飛ぶ感じで出動していました。
今回の事故の報道映像を見ると、プロペラが全く無傷で残っていますので、離陸直後にエンジンが停止したようで、墜落の角度から見ると急に失速して頭から真っ逆さまという感じです。
エンジンが回ったまま墜落すると、地面などをたたいたプロペラは前に曲がるようで、エンジンが止まって空転していると、後ろへ曲がり、今回のプロペラは全く無傷な片方が映っていましたので、空転もしていなかったようです。
超軽量機は趣味で飛ぶことが普通ですので、長期間手入れされていない場合も多く、点検整備に手抜かりが起きやすく、また保管も万全ではないこともあるようです。
多くのスポーツ航空の事故調査は一般の航空事故調査として、国土交通省が行っているようですが、航空行政の中で行うことはライセンス制度や機体の認証、ルールの設定などを含めて、すべてを管轄、管理することは困難であるようですから、任意団体を指定して任せるほうが合理的なように思います。
このような行政管理状態の中で、微塵ドローン、有人ドローン、空飛ぶ車とどんどん間口を広げて、すべてを管理監督するだけの人員能力は今の航空行政の中では能力的にも無理なように思いますが、行政が仕事を増やして権限を広げることはあっても、縮小することがないらしいので、今後いろいろな弊害が出てくることでしょう。
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