真夏はヘリも人もキツイ!!

ごぼう出動 (5)

 早いもので7月も今日でおしまい、気が付けばすぐ8月で今年はすでに真夏以上の暑い日が続き、間取り梅雨の後の本当の夏が来ます。

 テレビはニュース番組なのに、国民に対して熱中症に厳重注意して。外出するなとか、クーラーをかけろとか、電気を節約しろとか好きなことをわめいています。

 仕事によってはそのようなことに従えない国民も多く、まして道具や機械類は熱中症を予防する手段は持っていませんので人間が面倒を見てやるしかなさそうです。

 ドクターヘリに従事する関係者はどんなに暑くても長袖ですし、汗を拭くことすらままならない状況で働きますが、ほかにはもっと過酷な職場もいくらでもあるので、不平を言っていることはありえないということになります。

 さて人間は高い気温によってずいぶんと性能が落ちるはずですが、そのことを自覚しながら精神力でコントロールしながら失敗のないように頑張るしかありませんが、限度を超えそうなら申し出て交代してもらうことが重要でしょう。

 さて大自然を相手に飛ぶヘリコプターは機械であるのでごまかしや精神力はありえませんどので、真夏の高温になるとどのような変化があるのか、パイロットはよく知っておくべきで、無理をさせて墜落させないようにします。

 オスプレイが着艦時に墜落するのも、ドクターヘリが着陸に失敗するのも、何らかの理由で限界を超えてしまうからで、特に真夏の30度を超える空気の状態では、冬の寒い時期には考えられないほどの性能低下で、浮いていることができなくなったり、テールローターの性能を超えてぐるぐる回されるというような危険が潜んでいます。

 航空機やそのエンジンはすべて、気温と高度による、空気密度に対応した性能を持っていて、当然のようにエンジンもローターもテールローターも気温が高くなるにしたがって、また高度が高くなるにしたがって低下するため、同じ重量や操作方法で飛行すると、限界に近ずくことになります。

 人間も同じですが、限界に近ずくということは、余裕が少なくなるということで、失敗が許される範囲が狭くなるということになります。

 人間が失敗しそうになると、近くの誰かが助けるということが可能性がありますが、機械が限度に近かずくと誰も助けることができませんので、パイロットが正しく状況を読んで予防するしかありませんが、限度オーバーは突然来ますので油断がなりません。

 車はアクセル一杯踏んで100%の馬力を出しても坂を上ることが遅くなるだけですがヘリは確実に墜落します。

 真夏は慎重な操縦操作をしましょう、、、、

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ヘリパイロットは何歳まで、、、

DSCF5607 (2)

 自分がヘリパイロットとしての最後にお世話になった豊岡病院で後輩のドクターヘリパイロット、F君が昨日の金曜日で無事引退したというツイッターを拝見しました。

 13年もドクターヘリを安全に飛ばしたそうですから、私の5年の倍以上、よく貢献されたと思います。

 さて、ヘリパイロットな何歳まで出来るかということが仲間内でいつも話題になったりしていましたが、ヘリパイロットの仕事は千差万別で条件の厳しい分野では50歳くらいで降りる、下ろされるということがあります。

 戦闘機パイロットはさらに早そうで、40歳くらいがほぼ肩たたきのようで、要するに体力と技量が任務に間に合わないほど落ちるということでしょうか。

 ヘリの場合は一日中、7時間8時間木材や生コンを運ぶ仕事は体力的に年寄りには無理で、先輩方でも午前中はピカいちの腕ででも、午後になるとメタメタというような話は聞いたことがありましたし、3時以降は飛ばないというような方もおられたようです。

 そのような年齢になっても飛び続けるパイロットはどうするかというと、いわゆる、口で飛ぶという状態になり、自分がうまくできない場合には、風が強いとか、荷物が重いとか障害物に近すぎるとか、口がものを言うそうです。

 初めから終わりまで口で飛び続けるパイロットも数多くいるようですが、、、、

 自分の技量や体力が落ちてきた場合、自分がそれに気が付くより、周りの整備士、カメラマン、鉄塔作業の作業員の人たちなど、いつも一緒に仕事をしていただいている、周りの方がいち早く気が付くようです。

 しかし人間、なかなか自ら自分を知って潔く、身を引くことはむつかしく、自分も随分と周りの方に迷惑をかけてのちに、やめたような気がします。

 人を載せて飛ぶパイロットは、確か今は法的には66歳の誕生日の前日までとなっていると思いますが、そのほかの仕事は航空身体検査に合格すれば何歳でも可能なので、70歳を超えた今でも飛べることは飛べますが、もはや足に根が生えてしまっているので無理でしょう。

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中国国産ヘリ 型式証明取得、、、

中国ヘリ

 https://www.afpbb.com/articles/-/3416694

 中国がエアバスヘリと共同開発したという、AC352、エアバスではEC175というヘリが民間用に型式証明を取得したそうです。

 エアバスヘリは韓国とも共同開発という名の生産下請け、独占販売をEC225という大型ヘリで行っていますので、これに次ぐ下請け制度でしょう。

 本当の共同開発ならばBK117のように川崎がギアボックスなどを設計し、曲がりなりにも一部を設計していますので、世界中の販売権のうち、共同部分の割合に応じてアジアは川崎、その他ほとんどはエアバスというような販売権の取り分となります。

 中国や韓国はほぼ設計に参加していなくて、ほとんどの部品を持ち込んで生産するノックダウンのようなもので、当然、外国への販売権はなく、自分の国で売る分だけの権利で、その国ではほぼライバル機種は買えないようになるでしょう。

 国内使用分は一から組み立てますので、ある程度の技術移転はあり、技術を修得すると、次期開発機は自力でできる可能性はあるとは言うものの、UH2 ベル412と同じように全然作れないのが実態でしょう。

 つまりヘリを自国で製造したい後進国と、ある程度の機数が見込めるので、独占的にその国へ自社ヘリを売り込みたい国の利害が一致したということになるのでしょう。

 ということで中国と韓国ではライバルのレオナルドやベルのヘリはほとんど売れなくなるでしょう。

 ただし両国とも最新鋭機を生産することになるので、50年前のヘリを作るのとでは技術移転の濃さが違うでしょう。

 ということなら、韓国や中国から独自設計の最新型が近い将来製造できるようになるかというと、かなり見込み薄だと思います。

 韓国ではスリオンというエアバスAS225もどきを離陸直後にローターが吹っ飛んで墜落させていますし、中国も頻繁に飛ぶようになると同じような可能性があるでしょう。

 日本は中国や韓国よりは技術的にましなのですが、それでも独自開発のMH2000もOH1もほぼ実用化に失敗したという評価ではないでしょうか。

 新規の独自開発は生産機数が数百機以上でないとそもそも採算はむつかしく、一番可能性が高かったのが陸上自衛隊の多用途ヘリと防災ヘリ消防ヘリ、物資輸送ヘリなどに使える、412程度の純国産機が一番可能性があったのですが、各省庁が好き勝手にあれこれ買い入れたため、機会はつぶれてしまいました。

 今の媚中日本なら将来的に中国製の175を買い入れないかと余計な心配が正夢になることがないように祈るだけです。

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ヘリコプターの中心はどこ??

着陸

 ヘリコプターを操縦するということは自分が思ったように動かすことなので、思ったように動かない場合はよく初心者のころ教官や先輩などから、乗せられているという言葉で 注意を受けたものです。

 この写真は心肺停止状態の安倍元総理を載せたドクターヘリが奈良県立医科大病院へ着陸した直後の様子をテレビ局のヘリが空撮したものです。

 あのような大変な緊張状態の中でも見事にど真ん中に着陸していますので大したものです。

 ど真ん中に中に着陸するることはプロなら当然のことで、緊急だから急ぐので、真ん中よりずれてわざわざヒョコイガンでも早く着陸しようというのは初心者なら許されるでしょうが、いずれはどんな時でもど真ん中という気持ちは必要でしょう。

 つまり初心者やどんな下手糞でも、真ん中にあわそうとすれば何回もやり直して修正すればいつかは真ん中に着陸できるでしょう。

 しかしヘリの操縦はかなり微妙なので、初心者は何回やり直しても少しはずれて、あきらめてそのあたりに着陸するということも普通です。

 たまにはまぐれでピタリということもありますがしかし自分が毎回真ん中に着陸しようという、上達を目指す意思のないパイロットは引退するまで真ん中には着陸できないようです。

 全国各地のドクターヘリはほぼマーキングしたヘリポートを基地としていて、多くの写真が公開されていますので、どの会社が下手くそか気を付けてみるのも楽しいかもしれません。

 ヘリポートの真ん中はHマークの真ん中の横棒が中心ですが、ヘリの真ん中はどこになるのでしょうか、、、

 ローターの軸をマストと呼びますが、ローターが回る中心が真ん中ととらえることもあるのですが、物資を吊っている場合はマストが中心で下ろす場所の直所上にマストが来ると狙った場所へ下ろすことができ、釣り上げる場合は揺れないで上がってくることになります。

 着陸の場合はテールローターがローターの回転面から後ろへ1.5メートルほど伸びていますので、ヘリの中心はマストの後ろ70センチくらいとなります。
 
 つまり、ど真ん中に着陸したら、マストの中心はHの横棒より50センチ程度前になるのが正解となります。

 物を吊って飛ぶパイロットならマストの中心を常に真ん中に合わせるとよいでしょう。

 パイロットがマスト中心か、全長の真ん中を中心か、どちらかを選んで着陸すようにした、着陸後どの程度ずれたか毎回確認すれば上達します。

 もちろんヘリの左右のずれや向きも、操縦席から外の見え方で位置を決め、しかも修正操舵を最小限で着陸します。

 修正操舵が多いと荷物を吊って飛ぶ場合はつり荷が前後左右に大暴れします、気流が悪い場合でも最小限の修正で飛ぶようにすると安定します。

 埼玉防災ヘリが救助のホバリング中に後方の樹木にテールローターを突っ込んで墜落した事故は、日ごろから自分の位置を確認できないような飛び方を続けていたからでしょう。

 ヘリパイロットは毎日が修練でしょう。

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陸自オスプレイ、実戦配備か、、



 https://news.yahoo.co.jp/articles/11350cc51c278d6aa43cb376f53d51527105e9c4

 初号機が陸上自衛隊に導入されて以来、すでに2年程度経過したと思いますが、やっと実用訓練に投入されて長崎県で飛行したようです。

 もともと中国軍が尖閣列島へ上陸する事態に備えて、陸上自衛隊が対応するために導入されたようですから、やっとその目的で飛行できる体制が何とか整ったようです。

 離島に展開する部隊はすでに長崎県相浦駐屯地に編成されていますので、あとは機体が展開する佐賀空港の整備が早くなされる必要がありますが、航空機なのでどこからでも飛べますので一応は尖閣へ兵員を送る体制ができたと言えそうです。

 ただしオスプレイは垂直離着陸のヘリとしての性能と、飛行機モードのターボプロップの輸送機としての性能の2面性があり、尖閣列島への飛行は搭載重量と空中給油の必要性などが相当緻密な作戦が必要なはずなので、まだまだ課題はありそうです。

 今後は多くの訓練を経て、佐賀空港の基地としての整備と空中給油の演練が重要な課題として実用化に向けて頑張ってほしいものです。

 ただし、今回の一応の訓練公開は中国の尖閣侵略には大きな抑止力となったことは確実で、できれば長崎大村に暫定的に4機くらいは常に訓練で飛ぶような運用をして、離島防衛に強い意志を示してほしいものです。

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ドクターヘリ 入れ替え、、、

入れ替え

 ヘリコプターは基本的には車と同じで、6か月点検1年点検に当たるものは100時間飛行ごと、300時間ごと、1200時間ごとなど、メーカーが指定して国土交通省の認可を得た定期的な整備点検が必要です。

 そのほかには同じように国土交通省が指定している1年ごとの定期耐空検査という、車で言うところの2年ごとに受ける車検に当たる検査があります。

 一年ごとの耐空検査は必要な整備を行って、検査を受け試験飛行で確認をされるので、防災ヘリなどでは普通2か月程度飛べなくなるようです。

 車で言う民間車検の認定を受けているヘリ会社では2週間程度で終わるようになってはきていますが、いずれにしてもドクターヘリは現場を離れて整備工場に入ります。

 その場合、機内に搭載している、医療関係の装備品や機材はすべて取り下ろしますので、その下ろした機材を代替の予備機に積み替えるか、あるいは同じものをもう1セット持っていて、専用機を基地へ帰すと同時に入れ替えるか、からの予備機を投入して夜中に積み替えるかになります。

 ドクターヘリが導入されと当初はどの県にも、ヘリを整備点検するような格納庫がないため、また搭載している医療器材は2000万円程度はするようですが、ヘリ会社が病院の指示に従って指定された機材を2セット購入してあらかじめ搭載したヘリを投入して、一日の休みもなく飛ばせるようにしていました。

 今はほぼ2機がギリギリに入る、夜間整備が可能な格納庫を設備するようになってので、予備機が飛んでくると、夕方仕事が終わったヘリを2機並べて、医療器材の積み替えをできるようになっています。

 ということで病院は全く同じ機材を積み替えるので、違う型式のものを使うことがなく安心でしょう。

 ということで入れ替えの夜はほぼ徹夜で応援の整備士が2,3名来て朝までには飛べるようにします。

 基地に帰って耐空検査を終わった機体は元病院に戻すか、あるかは次の違った運航地の病院へ入るかはヘリの使用時間や次の点検整備までの残り時間などによって運航会社で計画をしますが、このような運用は全く同じ型のヘリを多数運用していないと不可能となり、今日はMD,明日からはBKなどというような運用はあまりお勧めできないでしょう。

 2機入る格納庫はこのように日常の運航には大変有効で、あらゆる場合に対応できるのですが、例えば故障時の夜間整備や、大災害時の2機または3機同時に運航することが可能となります。

 つまりヘリポートが一つでも、着陸後の格納と、離陸時の搬出を繰り返すことによって2機は十分飛ばせますし、場合によっては3機まで可能となります。

 このようなことはヘリを飛ばす運航会社には常識なのですが、ドクターヘリが導入された当時はすべて野ざらしのヘリポート、燃料はドラム缶をそのあたりに転がしただけと言うお粗末な状態でしたので、隔世の感があります。

 しかし、どこかが使っている電動式の格納へリポートはいくらなんでもやりすぎで、たぶんこのような運用はできないでしょうから、金をかければよいというようなものでもなさそうです。
 
 また、かっこい屋上へリポートでも同じようなことはほぼ無理でしょう。

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夏休みは海山の事故多発、、、、

豊岡ドクターヘリ (1000)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/6767cc1115bdb6dd702e9264127ba3f5438fe740

 7月の20日くらいからお盆の時期までは、学校や企業が休みになる関係で海や山へ出かける人たちが増え、自動的に事故、遭難などが増える時期となり、今週も各地の海ではおぼれてなくなる方が出ています。

 最近はコロナの影響で海山へ出かける人の数が少なくはなっているようですが、それでも何百万人もの人が普段は接しない自然の中へ出ていくと一定数の事故が起きて、土日の多い週には全国では数十人もの方が亡くなることが普通に起きていますので、全国各地の防災ヘリや県警ヘリ、ドクターヘリなどに出動がかかります。

 この現象は交通事故の発生と同じで、多くの人が行動するとと一定の確率で起きるようで、安易な登山はするなとか、海や川には気をつけろと啓蒙しても事故は一定の確率で起きるようです。

 特に山の事故や遭難の場合はヘリが救助に活躍しますが、遭難の事例のほとんどが安易な行動が原因だとその都度非難されていても、起きるものは防げないようですので、やはり黙々と救助に向かうしかなさそうです。

 大きな交通事故で出動したところ、数か月前にも同じ人を救急搬送したというような例まであるほど、事故は人や場所を選ばず襲ってくるようです。

 最近のコロナの拡大は過去最高のようですが、国民は自粛疲れで、今年の夏はいよいよ平常通りに行動するような面が見られそうですので、行楽位置における、事故救急は多発しそうなので、関係のヘリは安全に十分に気を着けて頑張ってほしいものです。

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トム・クルーズ 自らヘリ操縦、、、

トム・クルーズ

 https://trilltrill.jp/articles/2723176

 大ヒットしている映画 トップガンの主役、トム・クルーズがイギリスのロンドンで自らヘリを操縦して降り立つという動画が公開されています。

 最新作、トップガンの中ではの中では最後のシーンで戦時中の戦闘機、P51の複座型機が夕焼けの中でロールを打つシーンがあって自ら操縦したそうですが、あまりストーリーとの関連性が薄いカットで、自ら飛ばせるんだと強調したかったので無理やり入れ込んだのではと思ってしまいましたが、、、

 ジェット戦闘機は飛ばせないけれども、アクロバットくらいはできると見せたかったのでしょうか、、、

 前作のミッションインポッシブルではヘリコプター、350を使ったアクションシーンがあって、宣伝ではヘリの操縦を習っているというような報道があったように記憶していますが、、、

 あれから10年ほどして自分がヘリを飛ばせるところを映画の宣伝を兼ねて、世界にほろメタかったのでしょうか。

 トム・クルーズの乗っか350には他に誰も載っておらず、一人dれ飛べるところを強調したかったのか、それとも素人の操縦では危険なので誰もならなかったのかどちらでしょう。

 たぶん自家用の免許程度は持ってはいると思いますが、都会のヘリポートに着陸するには自家用のペーパーライセンスでは少しリスクがありそうです。

 ほかにちょっと気になるのは、飛ばしていた350はアメリカ登録で、少し調べてみましたがなぜロンドンにいるのかがよくわかりませんでしたが、イギリス航空当局がアメリカ登録ヘリならOKとでも言ったのでしょうか。

 やはり何か宣伝用の特別なフライトのような気がします。

 日本の有名人ではヘリの操縦ができる人はほとんどいないように記憶していますが一時千昌夫が自家用機をもって調整していたのという情報もありましたが一人で飛んだことはなさそうです。

 固定翼機なら桂文鎮や横山やすしが乗っていたように思いますが、ヘリはやはりハードルが高いようです。

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毎日新聞社機 窓を落とす、、、、

まどわく

 https://news.yahoo.co.jp/articles/2dac2560267b241e008369480f06cc4f4e0ee584

 22日福岡県で毎日新聞社のヘリ EC135が操縦士側の開閉するアクリル製の窓、380グラムを飛行中に落としたというニュースが入っています。

 写真は同型機のドクターヘリの写真を切り取ったものですが、上下の5ミリぐらいの溝にはまっている機体の形状に合わせて若干カーブしていて、前後にスライドさせて開け閉めする構造になっています。

 ドクターヘリはエアコンが装備されているのであまり開け閉めしませんが、取材用のヘリなどは普通エアコンがなくしょっちゅう開け閉めしますので、20年も飛ばせば劣化するのでしょう。

 パイロットは操縦かんから手を離すことがないので、左手で操縦かんを持ち替えて右手でスライドさせるか、左手を伸ばして操作するので、どうしても片手で動かすことになり、外側に押し気味でスライドしますので、ガタがきていると外れやすいでしょう。

 ヘリコプターは必要最小限の強度で作って軽量化しているので、ドアーや窓は軽トラック以下の品質で、もちろんパワーウインドも自動ロックもなく、頼りない作りになっています。

 また非常時はほぼワンアクションで瞬間的に投棄できるような構造になっているため、誤操作や経年変化のがガタで飛行中に落とす事例がよく起きています。

 高速で飛行中に落下させた場合に、風にまかれて運悪くテールローターに当たれば最悪墜落する可能性すらあります。

 日ごろは米軍や他の所属の航空機からの同種の事例をニュースに取り上げて、世論をあおっているようなところまあるので実にバツの悪い身から出た錆となってしまいました。

 確かレールをリベットかねじで止めてあるので緩んでいた整備不良の可能性があります。

 どうやら被害はなさそうですので以後気を付けてほしいものです、、、で済んでよかった、、、、

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陸自 UH2の導入と日本のヘリの将来、、、



 https://ja.wikipedia.org/wiki/UH-2

 元 ヘリパイロットとしては、日本のヘリコプターの進歩は欧米に比較して2段階程度も遅れているように思い、将来を危惧するのですが、さてどうなるのでしょうか。

 自動車分野においては技術的に圧倒的に世界を制覇してしまって、地球温暖化などというような幽霊を作って、屁理屈でバカげた電気自動車なるものをごり押ししてきている欧米はいつまでも日本に追いつくことはないでしょう。

 石油エネルギーを電気に変えて、延々と遠くへ送電し、バッテリーにためてその電力でモーターを回して走る車と石油エネルギーを直接動力に変換する車がどう勝負してもガソリン車が圧倒的に省エネでしょう。

 写真は日本に導入されたベル212の初号機で、私も映っているのですが当時、確か23歳くらいで、すでに50年もの前の写真で、陸自に最新のヘリとして納入されたUH2の原型機です。

 基本的にはローターが2枚から4枚に変更されて程度で、骨とう品のようなヘリですがヨーロッパはすでに2世代程度も更新を重ねています。

 50年前のヘリを改良して飛ばせば大きな失敗はありませんが、発展もなさそうです。

 ここに至るまで、日本のヘリ開発は川崎の陸自のOH 1、三菱のMH2000などが実用化までは進んだのですが、ほぼ失敗作でその後の発展がなく、富士重が50年前に後戻りともいえるでしょう。

 富士重は今後30年以上にわたって100機以上のUH2を生産し、1機12億円 陸自は1000億円以上のお買い物となりますがこの1機あたりの価格のうち、たぶん2億円以上程度はパテント料として、生産に全くかかわらない、何もしないベル社に200億円以上持っていかれることでしょう。

 価格が倍以上になっても独自の技術を発展させて国産で作ってほしかったものですが、これでヘリ設計技術は30年は進まないことになりそうです。

 ならばということで零細企業が中華製品をまねた開発しているようですが、これもなかなかむつかしそうで実用化が危惧されることでしょう。

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プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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