総務省消防庁 防災ヘリ共同運航検討へ、、、

豊岡ドクターヘリ (141)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/18e0c2284b5a731a43e27b4e855b6f1100be5ae3

  コロナで翻弄され、メデイア左翼が総反対するオリンピックが無事開催され、総理大臣が変わる激動の年も今日で終わるようですが、来年こそは良い年になってほしいものです。

  このブログは私が和歌山のドクターヘリで飛び出したころ、あまりの暇に任せて、2007年の5月の連休から気まぐれではじめたものですが、いまだに好き勝手なことを書きなぐっています。

 13年半もよく続いたもので、自分でもあきれるほどですが、途中何回か辞める危機がありましたが、近年引退してからはほぼ皆勤が続いているのは、自分でもほめてあげたいくらいです。

 年齢も72歳を過ぎ、気力も限界に近づいて言いますが、ヘリコプターの話題が結構メディアにも取り上げられるので、今しばらくは続きそうです。

 来年度もご愛読よろしくお願いします。

  今日の話題は、総務省消防庁が消防防災ヘリの他府県との共同運航を検討するというニュースが入っています。

  目的は複数のヘリを運航してパイロットの訓練をしやすくしたり、点検で飛べなくなることを防ぐということだそうです。

  日本の公的ヘリのうち、自衛隊海上保安庁を除く、防災ヘリ消防ヘリ防災ヘリなどは各県単位の独立した組織になっていて、運航組織、パイロット整備士の育成、点検整備や事故時の運休などに大きな問題があり、その弊害が事故につながっている可能性があり、早急に改善するべきだと長くこのブログで取り上げてきました。

 一番問題なのは、ほぼ1機パイロット2,3名、整備士2,3名の小さな組織体制では、運航任務に対応できるパイロットの育成が全くできないという致命的な欠点があり、安全上大きな問題となっています。

 通常、航空機の運航を行う組織を永続的に維持していこうとするなら、ほぼヘリ10機以上、パイロット30名以上、整備士40名程度で小型機から大型機までの数機種を持つ必要があります。

 パイロット、整備士は毎年2名程度が退職し、新人は3名程度が採用する程度でないと、パイロットがベテラン1名中堅1名若手1名ならベテランが退職するか、病気になったら防災ヘリは任務継続不可能となります。

 ヘリも1機の中型機ですべての任務をするとなると、カメラも消火装置も、ストレチャー医療器具もとなんでも積むと金額が張るうえ重量超過でアルプスでホバリングでできなくなりますが、複数機で任務を分けるなり、点検整備で飛べない期間も対応できるでしょう。

 公的ヘリが飛べば10分で県外へ届く性能があるのに、県単位にする必要はさらさらないでしょう。

 県単位にしたのはもちろんセクショナリズムで、小さな県も大きな県も平等なのでしょうけれども逆に、出入り業者が素人相手に言いたい放題で翻弄し、高いものを買わせるという作戦が通ったということもありそうです。

 航空機を継続的に高い技術を維持して安全に飛ばすという目的からは、考えられない組織体制を作って40年以上経過していますので、各組織から運航組織へ配置転換された犠牲者の公務員の方たちが長期間にわたって、孤軍奮闘しましたが、ずいぶんと無理をさせ犠牲を強いたようです。

 パイロットも整備士も運航要員も、航空機を飛ばす組織が自ら、養成、育成する能力がなければいづれ行き詰まることは明白でした。

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高度で変わる、舵の効き、、、

和歌山ドクターヘリ1 (1262)

 今日の話題は航空機の舵の効き方が飛行高度によって変わるというお話です。

 飛行機の操縦かんにつながる、エルロンやエレベーター 足で操作するラダーの変化する角度は操作量と変化角度は常に比例するように連結されていますが舵の効きは変化した角度による揚力の変化が機体の姿勢を制御する関係で高度が高くなって空気密度が下がると、つまり薄くなると効きが悪くなってきます。

 つまり同じ効果を得るためには角度をより大きくしないと同じ効きが得られないということになります。

 大きく変化させる場合も同じレートで舵を使うと操作が遅れるということになります。

 このような変化が顕著に表れて、パイロットが自覚するのがブルーインパルスのアクロバットのような事例で、編隊の位置を正確に維持する場合などで、低高度で微妙に効く舵が、25000フートで同じような操作は数段難しくなります。

 エンジンの加速減速の操作にも同じような症状が出て、修正操作は位置のずれを早め早めに見越して小さな舵で修正しないと、大暴れになってしまいます。

 航空自衛隊当時の高高度ミッションの体験で4万フート以上に上がった時ふらふらで編隊位置の維持に度肝を抜かれた経験が印象的です。

 ヘリコプターにも全く同じような症状が出るのですが、ヘリコプターが山岳輸送でホバリングする場合に一番の大きな症状の差は、アプローチからホバリングに移行する操作で、ヘリコプターの重量に応じた惰性を処理する操作は地上と同じようにすると、はるかに行き過ぎてしまいます。

 惰性は地上でも上空でも同じ強さなのですが、ヘリの姿勢を頭上げにして行き足にブレーキを掛けるときの効きが空気が薄いので大変悪くなります。

 もう一つ微妙なのはテールロータの効きが悪くなるということで、あまり確信はないのですが、テールローターの直径が長いほど効きの低下は少なく、短いほど効きが悪くなりやすいと感じていました。

 つまり、テールロータの効きの低下は、ロータータイプ、フェネストロンタイプ、ノーターシステムの順に悪くなることは顕著に出る
ようです。

 同じことはメインローターの直径にも同じようなことがありそうです。

 このようなことを実感するのは、へりパイロットが初めて10000フィートでホバリングする最初の経験でホバリングはふらふらし、しっぽはぐらぐら止まらなくなり、自分がこんなに下手だったのか、風が荒れているのかと誤解するほど止まらなくなります。

 岐阜県防災ヘリの墜落事故は重量オーバーよりもこのような現象を知らなかったことが引き金になったような気がします。

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氷ノ山で5名遭難、4名下山、、、

豊岡ドクターヘリ (1811)

  https://news.yahoo.co.jp/articles/a87e06e00f3b94e9101025209fda53a075347c32
 

 豊岡豊岡ドクターヘリの運航範囲内の氷ノ山で冬山遭難のような事例が起きています。

 氷ノ山は鳥取兵庫県境の1500メートル程度の山なので、普通冬山登山するような山ではなく、近くに多くのスキー場があるような地域ですが、最近は例年、クリスマス正月の搔き入れ時に雪のない年が続いていました。

 ことには全く雪のない状態から一日に1メートル以上積もるような、荒れた天候の被害というような事例となったようです。

 遭難騒ぎに巻き込まれた5人組の男性は最近流行しているそうですが、雪山キャンプに訪れたグループのようで、腰まで埋まるような積雪で歩くのに体力を消耗して動けなくなって、日中に下山できなくなって、雪の中で一夜を明かしたようです。

 4人は自力で下山中に防災ヘリに吊り上げられて救助されたそうですが、体力を消耗して動けなくなった1名の方は発見されていないようです。

 確か氷ノ山には避難小屋があるので、小屋に入ることが出来れば助かる可能性が高いでしょうけれども、新雪1メートル以上で、しかも吹雪の中では相当な装備と技術がなければ助からない可能性が高くなります。

 私は今回の寒気団は一級の強さではなかったように判断していたのですが、一級の寒気団なら、豊岡や敦賀、小浜などに大雪が降り、舞鶴や、琵琶湖周辺の彦根や長浜はそれほど多く積もらないのはずだと思います。

 結構暖かい地域に豪雪があったように思いますが、氷ノ山でも登り口まで豪雪だったようです。

 取り残された方は、体力を消耗して動けなくなったようで、非常に厳しい状況ですが何とか明日無事に発見されていただきたいものです。

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スノーシューは予防着陸専用??

豊岡ドクターヘリ (1710)

 雪の多いところでヘリコプターを飛ばす場合にスキッドに特別な装備、スノーシュー(カンジキ)をつけるのですが、この装置を着ければ雪の上に自由自在に着陸できるかというとなかなかそうひかないようです。

 上の写真が新雪上に着陸したときの状態ですが、スノーシューの面積があまりに大きなものはつけられないので、着陸してエンジンを止めて荷重がかかると、徐々に沈んでいくことになります。

 ヘリに乗っているものが全員機外に降りると重心位置がかわり後ろが重くなって、しっぽの方が下がって沈んでいくので、フェネストロンが雪の中に入る可能性があり、下手をするとエンジンを掛けられなくなります。

 また傾斜している場合は、傾いて沈んだ方により荷重がかかるので、どんどん傾きだす可能性があり、この場合もエンジンがかけられなくなる可能性があるほか、傾斜が大きいと結果的に転覆する可能性があるので、やはり着陸地は深雪をある程度は固めてもらうことが必要となります。

 ということでドクターヘリが現場へ飛んでいく場合に新雪で着陸する場合には、雪を固めるなり、除雪するなりして、着陸の準備をしてもらうことが必要です。

 つまり、雪が50センチ以上積もっているなら、スノーシューが装備されていなくてもほぼ安全に着陸できるように、接地面を準備してもらう必要があるのですが、ならばスノーシューは何のために着けているのかということになります。

 スノーシューの主な目的はやはり、冬季間の天候の特性で、吹雪に巻き込まれた場合や、深い積雪地の上空を飛行中にエンジントラブルなど直ちに安全を確保するために予防着陸する場合に必要だからです。

 不時着予防着陸時は十分に場所を選んでいる時間的余裕がない場合が多いのですが、その場合に見知らぬ雪の上に着陸する場合にはスノーシューが大変有効となります。

 万が一着陸時に横転するような状況の悪い場所でも、スノーシューが装備されていれば、横転を防ぐことが出来たり、運悪く横転する場合にもゆっくりと横転するので大けがするようなことは防げるでしょう。

 運が良ければ、傾いたとしても、スノーシューが踏ん張ってくれますので横転しないで済む可能性も高いでしょう。

 強い雪雲に囲まれたら一瞬にして視界ゼロ、飛行中のホワイトアウトになりかねないので、冬の予防着陸は緊急性が高く、危険性も大きいのでスノーシューは必須の装備品です。

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ドクターヘリ 雪の上に着陸、、、

豊岡ドクターヘリ (7)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/9bf8c46fd2261ec694a46158ba7e1fdb6a67aec2

 昨日の渡しの積雪予想は外れたようですが、情報によると比較的平野部での積雪が多く、普段多く積もるところは意外に少ない場所があったりで、いわゆる通常の強い寒波による積雪状況とは幾分違ってるようです。

 普段雪の多い豊岡や敦賀などは比較的少なくて、真出や彦根、長浜などが多いようですがこれはいわゆる里雪に近い感じです。

 ヘリコプターにはスノーシューというカンジキを着けて着陸しますが、2トン3トンあるヘリはカンジキで機体重量を支えることはできませんので、雪を固めるか除雪するかしないと、着陸してエンジンを止めると20分ほどで後ろ下がりになってしっぽが雪の中へ入ってしまいます。

 送電線鉄塔の点検などで山中など圧雪できない場所に着陸する場合は、軽く足が着く程度で半分浮かした状態で乗り降りしてもらいます。

 1メートル以上積もった朝いちばんなどには、ヘリから降りた作業員の方が、腰まで沈んでしまうというようなことが起こり、まるで泳ぐようにヘリから離れていくことになります。

 同じ場所へ迎えに行く場合には、着陸場所を踏み固めてもらうことは普通で、その場合は安定した着陸が可能で、ドクターヘリでそのような場所へ着陸したことが一度ありましたが、菅jyさんの処置が終わって搬送可能になるまで上空で待機し、連絡で着陸して収容したことがありますが、このような運航はかなり特殊なケースで普通は不可能でしょう。

 雪の上に着陸する場合の危険性で大きいのはやはり、積もった雪が舞い上がってホワイトアウトになって最悪墜落という事態があるのですが、それを防ぐ方法はグランドなど着陸場所の真名家には着陸しないで、必ずフェンスや立木が近くにある隅っこの方へ着陸することです。

 乗り降りする人の利便性もあり、障害物が目標となって、最終的にごく近い障害物が見えなくなるなら再上昇することになります。

 海上自衛隊のヘリが滑走路上にホバリングする訓練中に横転墜落した例は広い真っ平らな雪の上では目方がすぐに失われてミルクの中で飛んでいるような状態になって、姿勢がわからなくなります。

 雪の上でホバリングを長くしていると、雪がどんどん飛んで行って、だんだんと舞い上がりが薄くなってくるはずなのですが、舞い上がった雪が回転して戻ってきていつまでたっても舞い上がる雪が少なくならない場合もあり、見極めがなかなかむつかしい場合があります。

 危険性は着陸の場合だけではなく、無事着陸たということで、安心して離陸しようとして、水平がわからなくなって、積もった雪の中へ向かって離陸して墜落した例があります。

 積雪地の不整地やランデブーポイント以外への離着陸が原則的にはしない方が身のためですが、決められた場所での離着陸でも積雪の状態や雪質、降雪の愚案などで状況が大きく変わるので油断ができません。

 また積雪地は傾斜の具合や凸凹なども見えないということもありますので、雪のヘリ運航相当難易度が高いということになります。

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第1級の寒波来るか??



 https://news.yahoo.co.jp/articles/7f915cd3a5ec714a3784254cbe5e5ecabe20af62

 最近のメディア各社は何が起きても国民を脅す悪い癖があるようですが、今年初めての寒波が数年に一度の一級の寒波で各地に積雪や強風の恐れがあると脅しているようです。

 なんでも脅しておけば、万一被害が出ない、からぶりでもあまり非難されることはありませんが、逆に大丈夫だと言っていたら大被害が出た場合には大変なことになり国民は激怒します。

 新型コロナでも同じで42万人死ぬとほらを吹いた教授が京都大学へご栄転なさって、予測はずれには何の釈明もお咎めがないようですから日本人はだましやすい国民です。

 航空関係にも業績を伸ばしている、善良なウエザーニュース社は東京には積雪の心配はないと、逆の予報をしていますのでまともな専門家集団であると言えるでしょう。

 最近はちょっと気象現象がぶれて、大雨大雪強風があったらすぐに史上最大という言葉が出るようですが、この記録はほとんどがガセネタであるのは、アメダスという自動観測装置が全国に1300地点整備されて以降の記録なので、ほぼ1980年以降の記録で、30年程度の記録で、それ以前にはいくらでもそれを超える記録はあるそうです。

 アメダス以外にも地域の役場、建設省、農林省、各地のダムや発電所など無数の観測所がありそれらは正式なものではありませんが正確な観測値があり、それらの最大値などはこの歴史上最大云々には当然入ることはありません。

 今回の天気図を見るとオホーツク海上の低気圧がバラバラにあり、一つにまとまると発達して気圧傾度が一挙に深まって1級の寒波になるのですが、その前に高気圧が移動性となるようですから、数年に一度の寒波ではなさそうです。

 それでも気温は一挙に10度近くも下がり、暖かい空気に慣れた身には応えそうです。

 雪国でドクターヘリや防災ヘリを飛ばす皆さんには安全運航を祈るばかりです。

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技術的に優れたものが残る、、、



 ヘリコプターのエンジンは1960年ころからターボシャフトエンジン、つまりジェットエンジンが出来始めると、小型ヘリを除いてほとんどすべてが採用されてピストンエンジンは世界中にR22とR44以外はほぼなくなってしまいました。

 もちろんそれは小型で軽量で強い馬力を出せるからで、R22 R44でも 200馬力級の抵抗なターボシャフトエンジンがあれば採用したでしょうけれども、小型ターボエンジンは効率が悪いうえ、開発に見合う需要が経済的に合わないのでどの会社も開発しなかったので、従来のピストンエンジンを継続して使っているのでしょう。

 もちろんターボシャフトエンジンが技術的に優れていたからで、強い馬力が必要な旅客機や戦闘機などもすべてがジェットエンジンで、ごく小型のセスナなどの小型機のみがピストンエンジンで残っているのは、ジェットエンジンの必要性がなかったことも影響しているようです。

 このような進歩がほぼ技術的優位性で、寄り道しながらも一定の正当な方向へ進んでいくようです。

 車が電動化へと進むかどうかは、まだまだ予断を許さない状況ですが、効率性や低炭素、地球温暖化への影響などいろいろと要素はある中でも結局は正しい方向へ進むことでしょう。

 一時期 アイドリングストップという、とんでもない機構が省エネや低燃費に有効であるとずいぶんと装備されたようですが、今の車にそのような装置を積んでいる車はほぼないようです。

 つまり、この機構が当初の売り込みの効果が全くなくて、逆だったということが立証されて、無駄な装備として消えていったということなのでしょう。

 ヘリコプターは技術的な真理がまだまだ分からない部分が多く、また発展の余地が多いもののようで、その一部の方向が空飛ぶ車とかオスプレイなのですが、それでも発展していく方向と、消えていく劣った技術というものが交錯しています。

 その中でもヘリコプターの基本形が大きなメインローターとしっぽにテールローターという機構がメインを占める中で、M902にみられるノーターシステム、主にヨーロッパ製のフェネストロン、そして主にアメリカ製の通常のテールローターがありますが、ほぼ勝負は着いたようです。

 MD900に採用された鳴り物入りのノーターシステムは他のどの機種にも採用されないで消えていく、あだ花だったっことはほぼ確定しました。
 
 そして、ユーロのフェネストロンは中型ヘリにまで普及し、大型ヘリは通常のテールローターとしっぽ争いは勝負がついたようです。

 それぞれ、わが陣営の有利さをあたかも全能の神が導いたとばかりに、宣伝していましたが、技術的に優位なものが勝つようです。

 今は花形のようにもてはやされている、オスプレイも実は機構的には大変無理がある設計でこれも一時のあだ花でベル社が次世代に向けて開発しているのは別の機構になっているようですし、シコルスキーもユーロもそれぞれの独特の機構の高速ヘリを開発しています。

 どこに勝利の女神がほほ笑むかはわかりませんが、電気自動車と従来のエンジン、そしてハイブリッドの戦いも同じで、わが陣営に有利なようにとあの手この手でだまし討ちにしようとしても最終的には技術的に優位なものが勝つことでしょう。

 そのような戦いと同じですが小さなミニ戦争にMD900は負けたのでしょう。 後継機がないのですから、、、、

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ヘリから生コン落下 (2)、、、

332 播磨線 (2)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/715b6719cd9ef871e64cd99cabe64b6d83bdf3bd

群馬県の桐生市の山中でNHKの中継局の工事でヘリが生コンを運搬中に落下させた事故が結構ネットで話題になっています。

 一つは国民の皆様のNHKが結構嫌われ者だということがあるようです。

 もう一つは昨日も海自のヘリがボルトのようなもの 0,2グラム程度のごく小さいものを落としたとニュースになっています。

 これはニュースソースの関係だと思うのですが、メディアがニュースを手に入れるのに、世界では珍しい、記者クラブ制度というものが日本にあって、さまざまな役所からニュースを流すという制度で、生コンの件は国土交通省の航空局記者クラブ、自衛隊のヘリのねじの県は防衛省記者クラブから、メディア各社の流れるものを自動的にニュースとして流すというパブロフの犬ですから重要性で取捨選択はないということでしょう。

 私は物資輸送で10000時間近く飛びましたので、一番多く運んだのは生コンか木材で、どちらももしかすると10万トン以上運んだかもしれません。

 ということで運搬中に落下させたことは昨日も書いたように複数回以上下手をすると50回近く落としているかもしれません。

 残念なことに一回もニュースにならず、テレビのインタビューを受けたことがありません。

 なぜかというと、ヘリで荷物を吊ってはこぶ場合は必ず落ちても被害が出ないコースしか飛べない、許可がでないからで、どうしても道路などを横断するしかコースが取れない場合は、横断個所に警備員を配置してヘリが通る場合には交通止めします。

 高速道路や鉄道などはもってのほかで、わざわざトンネルの上まで遠回りしたりしていました。

 ヘリポートと卸場の、吊り上げ吊り卸の場合はどうしても作業員が近くにいますので、かなりの危険性がありますが、クレーン作業と同じで、ぜったいに荷物の下に入るなと指導していますが、ごくまれに眞下に貼る作業員がいると生きた心地がしないようなこともありました。

 今回のニュースでNHKはどのニュースでも名が出ていましたが、ヘリ会社の名前がほとんど出なかったことに違和感がありました。

 普通はヘリ会社が非難されてしかるべきですが、朝日航洋は、大昔は東京のキー局ほとんどのテレビニュースにヘリを飛ばしていましたので、実は朝日航洋はニュースを流すがわの方なので、ずいぶんと忖度してもらって扱いが小さく済んだことが多くありました。

 生コンがバケットから漏れ落ちる状況は、シャッターのロックの調整が悪かったか、生コンでもモルタルのような水のような状態から、正規の強度だと固すぎて漏れにくいのですが、山上でホッパーから型枠へ流し込むのに人力だと大変な重労働になり、水を足して柔らかくしてくれとよく要望されたものです。

 ヘリが重量物を吊り下げて、運搬しているとき、エンジントラブルなどがあれば一番には吊り荷を切り捨てることですが、ちょうど生コンをホッパに卸す、最終段階で操縦系統に異常が起き、後方へ宙返りするくらいに取られましたが、整備士が間一髪 生コンを放出してくれたことで、一挙に機体が軽くなり、命を拾ったことがありました。

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ヘリ運搬中に生コン落下、、、、

朝日時代 (9)

 https://news.yahoo.co.jp/articles/b8b19b739b7f84ae689a04aa5ec7e6a907ff1562

 22日のお昼前、群馬県の桐生市でNHKの中継局の工事でヘリ腕運搬中の生コンが落下したという、インシデントが発生したようです。

 落下した生コンは800キロから900キロ程度でしたが、どこに落ちたかわからず、けが人もいないようですが、航空局は重大インシデントとして事故調査官を派遣すると決定したそうです。

 工事の施主は皆様のNHKだそうですが、このような事故の場合施主が誰かはほとんど事故には関係なく、施工業者と施工業者にやとわれたヘリ会社が当事者なので、皆様のNHKが大多数の国民に嫌われているらしく、NHKの名がどの報道にも大きく出ているようです。

 工事中の中継局は古くなったものを更新していたそうですから、まさかこのネットの時代に無線中継局の工事をするとは時代錯誤もいい加減にしろと、ふと思いましたが更新と聞いて納得です。

 最近は山中に大量の生コンを運搬する仕事がほとんどなくなってしまいましたが、原子力発電所関係の巨大な送電線鉄塔は基礎部分の生コンだけでも一本の足に200トン以上も運ぶことが普通でした。

 大型ヘリで一回当たり2トンから3トン運んでも一日中100回も往復していました。

 最近はたぶん電動油圧式のシャッターで機上からの操作で開放してホッパーに2,3秒で流し、作業員はホッパーを操作して型枠に流し込むような要領で、ほぼ人ではいらないように設定しています。

 飛行中にバケットの排出口が一挙に開けば、急に軽くなるのでパイロットはわかりますが、何らかのトラブルで少し開いて徐々に出てしまったのなら、ニュースのようにパイロットも誘導係のの整備士もわからなかった可能性があります。

 1トン近い生コンが山中に落下したら大変に危険だと思われるようですが、実は飛行経路は人や人家がない地域しか飛ばないことになっていて、又ホッパーに合わせて接地させる経路にも人が入らないように注意しています。

 万が一バケット事落ちた入り、生コンが漏れて落ちたりしても、作業員に危害が出ないようにするためで、作業中に夢中になって真下に入る作業員があった場合にはその都度、よく注意したものです。

 バケットは飛行作業に使う副資材なので、すべてが許認可対象で、ヘリに準じた整備点検は行っていますが、激しい使用で故障が出ることもあり、実は自分自身でもバケットや生コンを落とした経験が複数回あります。

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ヘリコプター スキッドと車輪、、

47 (11)

 ヘリコプターの降着装置、つまり 足は車輪タイプとスキッドタイプがあります。

 それぞれ一長一短なのですが、おおむね3トン程度以上のヘリはほぼ車輪、3トン以下は普通スキッドですが、3トン程度以下でも速度の速いヘリは車輪ということもあります。

 パイロットにとってはどちらが良いかと言えば、もちろんスキッドタイプで、車輪タイプはヘリにとってはかなりの危険性があるということがあります。

 例えば障害物の関係でフェンスが全くない屋上へリポートで、ブレーキがゆるんだり、パーキングブレーキをかけ忘れただけで、ヘリが50メートルシアタの地上に転落の可能性があります。

 屋上へリポートは真っ平らだからそんなことは起こりえないと思うかもしれませんが、強い風で簡単に動き出します。

 もう一つは飛行機ではありえない、ヘリならなのですが、ヘリは傾斜地に着陸する場合があり、特に限界に近い急傾斜では接地操作とパーキングブレーキのタイミングが微妙に難しいということがあります。

 接地前にパーキングブレーキをかけて着陸すると、ひ弱なタイヤを引きずって痛めることがあります。

 また ヘリの機種によっては接地の後、荷重がかかるとタイヤが横方向に開く場合があり、タイヤを守るために、接地後荷重をかけるときに30センチくらい、前に転がしながら荷重をかけてやると、タイヤが半回転くらい回りながら横に開くので、横に引きずづることがなくてタイヤを傷めないことになります。

 5トン程度以上のヘリは車輪タイプが望ましく、スキッドタイプが弱点となるのはやはり、ホバリングの時の強烈な吹きおろし、ダウンウオッシュで、周りのものを吹き飛ばしたりして、巻き込んで自分のローターにあたったり、吹き飛んだドラム缶が車のドアーを直撃したすることがありました。

ほぼアイドルに近い馬力で 地上滑走できるので、強気風をまき散らすことなく、広い場所へ移動してから離陸、又逆に広い場所で着陸してから転がしてくれば強い風をまき散らすことがないのが安心でした。

 ドクターヘリに使用されている、アグスタ109は車輪タイプとスキッドタイプのどちらでも選択できるので、離着陸する地域の状況によって決めればよいと思います。

 ただし ヘリパイロットハほとんどがスキッドタイプに慣れていて、車輪タイプでの不整地や屋上などの危険性をうまく防止できるかがちょっと気にかかります。

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プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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