ヘリで空輸 名古屋城金の鯱、、、
https://www.excite.co.jp/news/article/Itmedia_nl_20210722044/
4月10日から名古屋城金の鯱展に出品展示されていた金の鯱1,2トンが昨日7月22日の下ろした時と同様ヘリで空輸され、無事に元の位置に戻ったそうです。
この鯱は1985年昭和54年もヘリで空輸されたことがあり、その時は物資輸送のエース ベル214Bで空輸されたそうです。
名古屋城のある名城公園は都心にはあるものの、結構広い公園で囲まれていて、万一落下させても比較的安全なので許可が出たようです。
2基の鯱を空輸するための飛行時間は2回で長くても15分くらいなので、ほとんど売り上げにならないほどですが、実は空輸のための足場つくりや梱包などの準備作業が大変で、準備さえ安全確実十分に行えばほとんど問題のない簡単な作業です。
このような高い場所に据え付けたり運び出す場合には状況によっては大変な危険性がある場合があり、韓国の高速道路のつり橋の塔にモニュメントを据え付けるためホバリングしていた空軍のCH47チヌークがパイロットからの視野に入っていた目標物を見失いってローターで据え付けたモニュメントを叩いて墜落し、全員死亡しています。
このように、ヘリが比較的細い塔の頂上に物を下ろすときにホバリングするとパイロットから塔の頂上の様子がバックミラーからしか視認できない場合、前後左右上下の微調整をする目標物が塔の頂上ではなく、いきなり100メートル200メートル下の大変遠くが目標物になるとパイロットはホバリングの微調整が出来なくなります。
このような危険性は確か昭和30年代か40年代に横浜のマリンタワーの頂上にパラボラアンテナを据え付ける仕事を行った、朝日ヘリコプターの岩崎運航部長が著作本に書き残しておられます。
塔に接近中は頂上部が真ん前に見えるので普通に安定した接近ができるのですが、塔の頂上がヘリの腹の下に入った瞬間、目標物が遠い地上になって、バックミラーで吊り下げ物を見ながら、前後左右上下を合わそうとした瞬間、ヘリが大暴れして止められなくなったと来ておられました。
今回の名古屋城は頂上付近がやや長い屋根があり、パイロットは鯱を据え付ける側とは反対側の屋根の先端を前方下に見えるように、風の方向を無視してホバリング方向を決めています。
ヘリでの空輸は比較的安全確実にできる良い時代ですが、名古屋城建設当時は1トン以上の鯱を急斜面で滑りやすい瓦屋根の上に据え付けるにはずいぶんと苦労したことと思います。
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