ヘリコプターは航空機か産業機械か??

ヘリコプターは多くの能力を持っていて、定期便の航空機と同じ飛び方をして人員貨物を輸送できますし、山中で働く重機やクレーンのような作業をこなすことができます。
日本国内でも世界的に見てもどちらかというと定期便の航空機のような飛び方、使われ方をすることはまれで、どちらかといえば重機やクレーンに近い使われ方をしていることの方が普通で、それはヘリの特性をうまく使っているということになります。
定期便にょうな使い方というのは、飛行場やヘリポートに離着陸することで、その任務が100%完了する運航の仕方で、ヘリの場合は定期便の航空機よりもはるかに狭いヘリポートという飛行場に、ある程度、急角度で離着陸を許されているだけで、原則的には飛行機と同じような運航の仕方です。
その飛び方と全く反対の極にあるのがクレーンや重機のような機能を空を飛びながら行う産業機械として使用のされ方となります。
ドクターヘリや救助ヘリが一般のヘリが許されない狭い所や急角度の離着陸が許される状態は、ちょうどこの2極の中間に位置する運航となります。
日本の航空行政はヘリコプターのこのような機能を全く無視した行政で、救助用ヘリの狭い所への離着陸さえ行政をしての義務を放棄し、パイロットに丸投げして適切な行政としての義務を放棄して知らない顔を決め込んでいます。
さらに重機のようなヘリコプターとしての運航に関してはほとんど知らない顔で運航させながら、飛行機の離着陸のような、ほとんどヘリに必要のないような条件に関して規制を続けていますので、ヘリパイロットからはほとんど馬鹿にされながら許認可をしているようです。
この上っ面の規制を続けている限り日本のヘリコプターの正常な発展は望めないでしょう。
このような大きな矛盾がヘリパイロットを飛行学校でペーパーライセンスを取れせて供給すれば、ドクターヘリや防災ヘリを飛ばせるパイロットが育ってくると勘違いをしているようで、今のヘリ行政が続く限り日本のヘリが有効に使われることはあまり望めないと思いますがいつ脱皮してくれるのでしょうか。
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ヘリパイロットは結構 物知りになる、テレビニュース取材編、、、

ヘリパイロットの仕事の中でも結構良く知られているのが、テレビニュースの取材飛行です。
ヘリパイロットのなって初めて本格的に与えられるのがテレビニュースの取材飛行でほぼ定年までいろいろな仕事を主としてやりながらも、その合間にテレビニュースで飛ぶことがあります。
また長いその期間中、5年程度ごとに大事件大災害などが日本のどこかで起こり、そのたびに衝撃的な映像がテレビから流され、また個人的にはそのうちの何割かは当事者として上空から眺めながら飛ぶこととなりました。
私がテレビ取材で飛び出した昭和40年の末ころは16ミリカメラで撮り、ヘリポートへバイクで取りに来るか、テレビ局の社屋の屋上のネットめがけて投下する方法で、現像編集するのに2,30分かかるので、締め切りの時間がニュースの時間に合わせて決められていました。
50年代に入るとベル206Bに中継用の装置が着いたので、大事件では生の映像が流せるようになると同時にどの局でもマラソンの中継番組が始まりました。
生の映像が流せるということは、ニュースが今進行中という絵が重要になってきて、火事は消えた後の様子より燃えている絵ということになります。
早朝から、 都内のラジオの交通情報で飛んでいるときに、国鉄の相次ぐストライキに怒った乗客が桶川付近で特急電車を止めて、暴れて投石し、抗議の行動をしている様子をスチール写真で撮って、新聞社に提供すると一面トップで大きく掲載されたことがありました。
その後 JAL 御巣鷹山事故や阪神大震災、JR福知山線事故、などが次々とテレニュースの歴史を作りましたがパイロットの役得で結構現場に居合わせることができました。
50代になって広島の所長で勤務中は西鉄バスジャック事件が起き、複数のヘリで、一晩中映像をつないで朝の事件解決まで切れ目なく映像を送ることができました。
https://ha1.seikyou.ne.jp/home/sarusuberi/busjack.htm
阪神大震災のヘリ映像第一報の阪神高速道路倒壊の絵は一番に出勤した部下のパイロットと自分がヘリの準備をし、その後出勤した整備士といち早く離陸させて、淀川でカメラマンをピックアップさせて現場へ向かったもので、官邸で村山総理が見て被害の重大さを知った絵となったそうです。
この担当パイロットは地震の翌年に長野へ転勤となり、山林火災の取材で他社のヘリと衝突して殉職するという運命的な経過をたどることとなってしまいました。
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ヘリパイロットは物知りになる、映画テレビ出演編

ヘリパイロットを長くやっているとテレビや映画に出演することがありその面でも他の人が経験できないようなことがあって物知りとなります。
自分のヘリの主な仕事は生コンや木材を運んだり、農薬散布をしたりの土方、百姓関係だったので、テレビ映画の出演はそれほど多くありませんでしたが、ネクタイをしてテレビ報道に携わっている仲間は数多くテレビ映画に出演する機会が多くあったようです。
先輩には西武警察で悪者役で拳銃で撃たれてしかもセリフがあるカットに出会たような芸人顔負けの方もいましたが、自分はドラマ映画にも出ましたがさすがにセリフはありませんでした。
有名なところでは西武警察やゴルゴ13にも出ましたが、何とか自分であることが識別出来る程度の出番ででした。
晩年、ドクターヘリに乗るようになってからは取材が良く入り、実働にカメラマンを乗せて飛ぶこともたびたびありましたが、取材対象はほとんどがドクターとナースで残念ながらパイロット整備が取材対象になったことはなかったようです。
それにもう一つドクターヘリの取材や番組の傾向で言えることは、どの局も新聞も番組のテーマがほとんど同じで、これはコードブルーのイメージが強すぎてその枠から一歩も出れないということのようでした。
つまり、取材期間中に発生した重症患者例を出動から退院まで追うだけで、その構成だけで視聴者の興味を引ける絵が取れて放映し、それで終わりなのでどの局の番組を見てもほとんど変わらないということのようです。
富山の立山の旅物を撮った時、面白い経験をしたことがあります。
大阪の朝番組だったのですが、富山まで往復ヘリを飛ばすと費用が掛かりすぎるので、有名局アナの主演者からスタッフ一同、そして富山にちょうどパイロットがいないということで、自分が大阪からJRで同行して、富山駐在のヘリを使って撮影に飛び、終わったらまたJRで帰るという珍しい体験をしました。
土方百姓パイロットも長くやっていると、テレビ芸能界の仕事がたまには回ってきました。
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テレビ朝日取材ヘリ インシデント調査報告

https://news.yahoo.co.jp/articles/017fa5a6020948366fca9d3ffc6c85dca88fc45d
2年前にテレビ朝日の取材中のヘリコプターがエンジンの不具合で河川敷に着陸したトラブルで、運輸安全委員会はエンジン内部の部品が破断したことが原因とする報告書を公表したそうです。
ヘリはAS355でかなり古い機体で、今ではテレビ取材にはほとんど使用されていないようですが、故障の原因は片方のエンジンのコンプレッサーブレードが破断して飛散し、エンジン停止に至ったようです。
事故機は双発エンジンで通常は片方のエンジンで飛行を続けて、普通に着陸する能力がありますが安全を持て河川敷に着陸したようです。
このエンジンのコンプレッサーブレードは火山性ガスや大気汚染空気によって腐食すると言われていて、たしか九州の普賢岳の火山噴火取材で飛んだ同型機がその後の定期点検で腐食が発見されたということを聞いたことがあります。
この情報で定期点検間隔を適正に短縮していればこのトラブルは防止できた可能性がありますが、双発エンジンの有利性で無事に不時着できたことは評価できると思います。
双発機なのだから、飛行機と同じように空港まで飛んで地上の住民に不安を与えるような不時着はするなという意見がありそうですが、飛行機が片発になった時に空港まで飛ぶのは、今回のようにちょっとした広い場所に安全に着陸できないからで、双発ヘリが片発で空港まで飛ばないのは、空港でなくても安全に着陸できるからです。
洋上や深い山岳地帯で同じようになった時は安全に着陸できる場所まで飛ぶのは普通ですが、近くに安全に着陸出来るのにそこを超えてさらに遠くへ飛ぶことは避けるべきでしょう。
飛行機やヘリコプターの多発機が一つのエンジンは故障した場合に常に安全にできるかというと、性能や規定上の分類で2種類あって、このタイプのヘリや小型双発の飛行機の中には、重量などによって一部の領域で安全に着陸することが保証されていない機種があって、離陸直後などにエンジンが片方止まると墜落する可能性がある種類の航空機があります。
ドクターへりに使用されてる機種の中にもこのような種類のヘリがあり、重量によっては離陸中にエンジンが片方止まると墜落する可能性があるヘリがあります。
離陸方法で垂直に高くまで上昇する方法を取っていてエンジンが片方止まると墜落する可能性が高いのですが、十分な性能があるヘリで飛ぶ場合でも、わざわざ危険な方法で離陸することなどもっての他でしょう。
そのような離陸方法を取るのはヘリポートの周りの住民の騒音被害に対する配慮だという理由だそうですが、エンジンが片方止まって墜落することと、少々音がうるさいのとどちらが良いですかと聞けば、よほどのバカでない限りは墜落しないでくれというでしょう。
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ヘリパイロットけっこう物知りになる、クレーン編、、、

今日の話題は昨日に続いて物資輸送の話ですが、パイロットがクレーンのオペレーターになるという話です。
クレーンのオペレーターや一緒に作業する作業員の人たちは玉掛という資格を講習で取っているようで。ヘリの場合も地上で吊り荷の確認や実際にヘリのフックにワイヤーをかける作業をする整備士が講習を受けていたようです。
クレーンの操作の基本や安全について学習するようですが実はパイロットこそこの講習が必要なのですが、誰も受けたことはないようです。
クレーン作業は大変危険な作業のようで、吊り荷が落ちて下敷きになったり、揺れた荷物にぶつかったり、接地させるときに足先をはさんだりとケガ程度はよくあるようでヘリも同じです。
ヘリの吊り下げ作業は動くクレーンよりさらに危険性があり、強風時の作業や斜面の作業で人手が関係するときに挟まったりして起きるのですが、どうしても荷物の揺れを正確にコントロールできなかった場合に、作業員の動きと馬むマッチしないときに起こるようです。
205の最大1,5トンの物や332に3トン以上の物でも、定位置に据え付けて置く場合が多く、どうしても最終的には人手によって方向を合わせたり、枕木に乗せておいたりする関係で危険が発生します。
特に鉄塔部材や資材の長いものを斜面に置く場合に、ヘリの方では方向をコントロールできないので、片方が斜面に設置した状態で振り回されるように回転する場合があって、けが人が出た例があります。
スーパーハウスのような大型のものはホバリングのダウンウオッシュで暴れだすことも良くあり、人手では抑えきれず、斜面に触れさせて動きを止めて、据え付けなおすようなことも良くあります。
吊り荷の長さは長いほどコントロールがむつかしく、高度判定も難しいのですが、ワイヤーを短くすると、山の斜面や立木にロータが当たるのでどの程度にするかも難しい所ですが、練度が上がって長い吊り荷に熟練してくると安全性が上がります。
パイロットの作業内容はクレーンのオペレータと全く同じで、違う点はクレーンの場合はほとんど直接肉眼で吊り荷を常時見えることが多いようですがヘリの場合、パイロットは全工程で荷物は見えず、ラダーの間から覗く小さなバックミラーと同情整備士の誘導ですべてをコントロールすることです。
ヘリの物資輸送が始まったころは10メートル程度の吊り荷のワイヤーの長さですら,長吊りと言っていたそうですが、時代が進んで多くのパイロットの練度が上がるにしたがって、最大60メートル程度まで長くすることも結構ありました。
物資輸送中のヘリからの死角は整備士から見えない方向のパイロット側の後方で、その方向の立木にローターをぶつけてへこましたことがありました。
上司からなぜもっとワイヤを長くしてやらなかったのかと叱責されましたが、30メートルでやってましたと返事すると黙ってしまったことがありました。
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ヘリパイロットは物知りになる、生コン編

ヘリコプターで物を運ぶ仕事で一番多いのは生コンを山の中の工事で基礎部分に使う場合です。
この仕事はヘリの物資輸送の基本中の基本でしかも奥の深い技術です。
一回一回が吊り下げたバケットが受台のホッパの真中へうまく下せるかが腕の見せ所でやっていた結構楽しい仕事でした。
生コンの重さは1立米、一メートル四方の立方体が2.2トンから2.4トンくらいで天然の石とほぼ同じ重さで、204Bだと一回に運べる量は0.4立米 332だと1.2立米くらいで、燃料が一時間に204だと300キロくらい消費しますので飛び始めてお給油前とは運べる量がだんだん増えていきますので、地上の整備士の腕の見せ所でだんだんと増やしていきます。
204だと一日中飛んで50立米150トン程度が限度ですが風の強い日とか雨模様で視界が遮られるときには相当神経を使います。
生コンはミキサー車で来るのですが、プラントで配合して水を入れて生コンになった瞬間から、徐々に固まりだし、一定時間が過ぎると強度が落ちてくるそうです。
プラントを出てから2時間が限度とか決めていて、時間超過するとプラントに持ち帰って、処理して、捨てることになります。
生コンが固まるのは徐々に水分が乾燥して固まると思っていましたが、実はそうではなく、化学反応で固まりだし、だんだんと固くなってくるので、時間が経過した場合はヘリからおろして、型枠へ納めるのに人力の場合など大変だそうです。
やわらかいとシュートの傾斜で自然に型枠へ流れるそうです。
また気温5度程度以下になると化学反応がうまくいかず、ボロボロになってまったく強度がなくなすそうで、固まるまで温度管理する必要があるそうです。
また固まるときの化学反応で熱が出て、温かいそうです。
型枠に入るときには空気が抜けないときょどが落ちるので、型枠へ流しながら振動を与えて拡販しながら空気を抜くそうですので,
生コン打設は仕上げの仕事で結構大変なようです。
ふつう基礎の上につながる立ち上がりの部分は細くなっていて上部は地上に出ますので、生コン作業の仕上げの段階で中止すると打継になった部分が見えると絶対まずいようで、最後の段階で風が強い視界が悪いということで中止にするということはありえないということになり、パイロットは命がけで飛ぶことになります。
多めに運べばよいということができないのは、山中で生コンの余りを捨てることができないということで、ちょうどになるように最後に飛ぶ頃には0.1立米 最終はバケツに一杯ほどと、何回も注文してきますので、その辺の石ころでも入れてーーーとか冗談を言いながら飛ぶことになります。
山中のヘリポートへ狭い坂道急カーブを次々生コン車が来るのですが、途中で道を踏み外して動けなくなって、太鼓の中で生コンが固まってしまったこともありました。
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ヘリパイロットは物知りになる、物資輸送編、、、

今日の記事はヘリパイロットは物知りになる 物資輸送編ですが主に失敗談です。
パイロットやヘリ関係者の失敗談は多すぎてシャレにならないので施工者の方たちの失敗談を取り上げさせてもらいます。
今の時代は光ファイバになってしまいましたがその昔は無線によるマイクロ回線でデータ通信を行っていましたので、電波が山間部を飛び回っていたのですが、局舎と局舎の間を直線で通らない場合は反射板に電波を当てて、迂回させて電波を通すということを行っていました。
この反射板を山間部に作るという仕事をずいぶんとやったものですが、反射板は完成した後、ある程度方向を調整するための機構が着いていて、実際に電波を飛ばして最大感度を得られる方向を決めて最終的に固定して完成だそうです。
局舎のすぐ上の山頂付近に作る工事をしていいて、反射板の生コンを運んでいるのを局舎のアンテナが設置される場所からヘリが生コンを下ろすのを見ていた技術者が何かおかしいと言い出したことがあります。
ヘリが生コンを下ろす付近に反射板が出来上がるのですが、ヘリが見えなくなると言い出したのです。
つまり、反射板が見えないということは反射板に電波が当たらないということがわかり、測量のやり直しで、反射板の足の長さを高くすることで解決できたのは幸いでしたが、設計変更するまでの期間仕事は延期となった例でした。
工事中にわかったので良かったのですが完成後ならさらに大変なことでした。
反射板の失敗例で完成後数週間後、1トンクラスの204でなく300キロクラスの206Bが呼ばれて、60キロくらいの機械を運んだことがありました。
反射板を設計通りに作って、上下左右の方向調整をして電波の感度最大の方向決めをしていた時にどうしても最大感度が出ない事態になり、設計の方向調整範囲に収まらないことがわかり、小さな油圧機械をヘリで輸送し、部材を無理やりまげて方向を合わせたそうです。
スキーリフトの工事の最終で、出来上がった基礎に突き出たボルトに2トンもの支柱をヘリで吊り下げて、合わして据え付けようとしたとき、ボルトに入らないことがありました。
スキーリフトの支柱は地球に垂直に立てるのではなく、斜面の傾きに応じて傾いていいて、基礎部とつながるフランジの山の上側により力がかかるので、ボルトは上が8本 下が確か4本なのですがなんと工作ミスで逆になっていました。
大阪の鉄塔専門の鉄鋼会社から技術者が飛んできて、夜中に作業をして穴をあけなおし、間違った穴には鉛を流し込んで修正したようです。
施主が知ったらただじゃすまないところでしょうがすでに時効でしょう。
基礎工事が終わって鉄塔を組み立てるときには、すべてのボルトを緩く締めておいて、最終的に鉛直を出して本締めするそうです。
そのため、組み立て中にはボルトが入らないということは普通絶対にないのですが、ある時、鑢をもってきてクレーと無線が入ったことがありました。 穴の位置がずれていたということでしょうけれどもめったにないことでした。
ほかにはいろいろ失敗談はありますが基礎工事の生コンに関するものも数多くあり、いろいろと思い出しますが後日にします。
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ヘリパイロットは物知りになる、、農業編、、

パイロットは航空の技術的な知識、法律規則、天候などいわゆる専門的な知識と技術を身に着ければ事足りると思っていましたがヘリコプターのパイロットはそうはいかないということがすぐにわかりました。
ヘリコプターはただ飛ぶだけで任務が終わるわけではなく、飛行にはいろいろな目的や作業があって、その内容をよく知っていないと十分な働きはできないということです。
ヘリのパイロットに成ると最初に任されるのが写真や動画の撮影ですが、これにはカメラや撮影の知識、対象物のことなどを知る必要があります。
次に任されたのが農薬散布ですから農業のこととなります。
そして次が送電線パトロールなので送電線のことや電力事業、原発や石炭火力のことなども知るようになります。
そして送電線建設事業の物資輸送に従事すると送電線の立地jや建設手順工程などを知ることになり、自宅のデッキを自作した時にはその工程がずいぶんと参考になりました。
そして最終的に飛んだドクターヘリでは医療のことにずいぶんと詳しくなり、偽医者が出来るかもと思うほどでした。
農薬散布で得た雑学知識はずいぶんとあり家庭菜園や農薬の使用などにずいぶんと役立っています。
農薬にはどのようなものがあるか、薬の効果はどの程度続くのかとか、無農薬栽培はどの程度可能かなど知識を得ることが出来ました。
薬害や人に対する影響、いろいろなことを知ったほか、農業を取り巻く時代の変化を秋田県八郎潟の大潟村で農家の方と討論したり教えていただいたりできて大変、見分を広げることが出来たものです。
農業は科学的には大変進んでいて、今の新型コロナと人間の戦いと同じような分野で農薬や肥料,自然環境の中での最大収益をえるように、品種改良などもあり、大変高度なものとなっているようです。
と言うような知識を聞きかじりながら、ヘリコプターで行う農薬散布作業はどうあるべきかなど思いを巡らせながら飛んでいましたが、結果的にはラジコンヘリに仕事をすべて奪われることになったのは時代の趨勢でした。
当時、庭の農薬散布は私の仕事でしたが今はすべて妻が担当しています。 これも時代の流れですが薬効など、うんちくは相変わらず横やりを入れているようです。
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青森県防災ヘリ クラスターで運休、、

https://www.toonippo.co.jp/articles/-/519979
青森県防災ヘリは隊員が新型コロナのクラスターで感染者が5名で出て、2週間程度運休することになったそうです。
防災航空隊は県内各地の消防から派遣されている消防隊員10名と管理の県職員3名と運航会社から派遣されているパイロットなのの運航要員が6名の計19名で構成されていて、1名が感染して軽い症状が出たためにPCR検査をしたところ他の4名に陽性が確認されたようです。
感染源が発表されていませんのでわかりませんが、派遣されている運航会社のパイロットなどは東京などの都会から出張形式で2週間程度で交代することが普通なので、県をまたいで持ち込んだ可能性があるでしょう。
また、19名の要員は一つの事務所でトイレや食事なども共通で、ヘリの運航時は狭いキャビンで飛ぶことになっています。
これほど感染経路を特定しやすい現場も珍しいようですが、普通に考えれば空気伝染や飛沫伝染ではなく、トイレや事務所、狭いヘリの内部などの共通のものに触れる接触伝染である疑いが濃厚ではないかと思いますが、日本国中が三密、マスクと言っていますので、間違った対策では感染拡大は防ぐことは難しいでしょう。
防災ヘリやドクターヘリは小さな人数の所帯で運航していますので、感染者が出るとひとたまりもなく運休に追い込まれて、他の件などの応援を期待するしかなく、大変弱い組織と言わざるを得ません。
正しい感染経路を見出して、正しい感染防止策を取って確実に感染防止することが重要ですが国を挙げて三密防止、飲食店休業、マスクの着用とどうも怪しい対策ばかり取っているようで、いまだに、感染経路の特定などの情報が少なく、99%の国民が効果のないマスクを着用しているようです。
各地のヘリを運航している現場がクラスターになって運休することが無いように祈るばかりです。
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富士重 412EPX 初納入、、、

https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/f88384cc433e46a65e208ea667b4234f94cf99ed/
富士重工が412EPXという自衛隊用の多用途機を警視庁に初納入したというニュースが入っています。
国産ヘリコプターとしてはOH1や三菱MH2000に次ぐもので、30年ぶりくらいでしょうか。
国産と言っても基本的には、1959年納入のアメリカベル社のUH1 民間名 ベル204Bの発展型で4枚ばねになったベル412からでも30年以上たっているでしょう。
富士重工はベル社の日本総代理店のようなもので200機位以上のUH1を自衛隊や民間に納入する長い間に、多くの改良発展型を製造してきましたがその中には日本独自のエンジン強化型の204Bー2 いわゆる我々、民間でダッシュ2と呼ぶ強力パワーの私の長い間の私の愛機であったものなどがありました。
その後205Bを開発したものの結局売れず、最終的には今回の412EPXが自衛隊のUH1後継機として100機程度は売れそうです。
アメリカ本国でUH1は陸軍の多用途機として爆発的に売れ、世界中50か国以上で使用されていましたが、オスプレイの開発に手を取られているうちにヨーロッパ製に制圧されてしまったようです。
特に4枚羽の412はUH1のシーソーローターを上下に2組重ねたような、取ってつけたようなもので、実用化当初は振動の問題で長期間、速度制限がかかるなど、すぐに消えてしまいそうな運命だと思っていましたがよく耐えて今に至っています。
412は今や時代遅れの亡霊のようなヘリだと思うのですが、グラスコクピットにして強化エンジンを積んで搭載量を増やしたとしてもすでに元設計から60年も過ぎています。
このようなヘリが陸自に導入されたのは、一クラス大きいS60より小型の使い勝手の良いヘリが多数必要なことがその理由と言えるようです。
しかし、違う見方をすれば、入れ込んで導入した、佐賀で墜落したAH64は10機程度で打ち切りになって富士重と自衛隊の間で契約を巡って裁判沙汰になって200億円以上の賠償金が支払われたいきさつがあり、さらに借りを返すために富士重のヘリを大量に買う負い目があったといううわさもあるようです。
今回のような412の導入は、防災ヘリが50機以上、必要であった時期に、陸自の多用途機と合わせて300機程度生産すればよかったと思いますが今となってはもう時代遅れということになりかねないようです。
そして今、防災機の更新時期と、陸自のUH1の後継機導入の時期が重なるこのチャンスにできれば国産で開発したヘリが導入できれば一番良かったと思うのですが、OH1の失敗、MH2000の失敗、そしてMRJの失敗と次々うまく行かない航空機開発、そして50年前のヘリを改良して200機近くも作らざるを得ない、航空機産業の未来はないのでしょうか。
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