ダムは無駄か??
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6339333
昨日12日午後7時ごろに伊豆半島に上陸した台風19号の影響で各地のダムが緊急放水するというニュースが入っているようです。
若いころから、ヘリで電力会社の仕事やダム管理の仕事などに少しかかわっていましたので、緊急放水などと言う言葉を聞くといろいろなことが頭を巡ります。
日本ではまだないようですが、アメリカでは満杯になったダムが緊急放水しても水位の上昇が止まらず、ダムからあふれた水がダムと山の間を侵食してダムが崩壊し、一挙にダムにたまった水が下流に向けて流れて大きな被害が出たことがあるそうです。
日本では訴訟になった例では、中国電力の揚水式発電用のダムが満杯になって緊急放水したところ下流域で大きな洪水被害が出たことがあるようです。
地球規模での最大の台風などと、被害ばかりの恐怖を煽ったメデイアと気象庁ですが、台風は大量の雨をダムに運んでくれる、無資源国の救世主の役割もありそれを目指して日本国中にダムを造ったようです。
大量の水をせき止めるダムは同時に大量の土砂や腐敗した落ち葉や流木もせき止めるため、普通なら100年もすれば貯水量がゼロのコンクリートの塊になるので、ダム湖の湖底を浚渫したり、排砂と言う一挙に砂などを放出する荒療治で下流域の生態系を破壊してしまうそうです。
このことを知ると日本各地のダムは既に50年程度経過しているものなど普通ですので、ダムが完成したときの貯水量を維持できているものは少なく、すでに計画貯水量の半分程度のものは普通なのではないかと思います。
ダムの貯水量が半分になると治水能力も半分になり、完成当時の予想した最大降水量の半分の雨量でパンクするということで、ちょっとした雨のたびに緊急放水と言うことになりかねません。
もう一つ難しいのは台風接近に合わせてすでに貯水している水量をどこまで空にするか、いつまでにするか、そして接近している台風でどの程度の雨量が予想されるかを読んで難しい判断だ必要となります。
ダムが古くなると当然貯水量が減ってきて、このような判断はさらに難しくなり、緊急放水される回数が増えていき、ついにダムの貯水湖は巨大な広場になる運命にあるのですが、さて100年後の治水、水力発電はいったいどのようになっているのでしょう。
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