予備機はどうなっているの??
石川県のドクターヘリの羽の付け根についている金属製のプレートが6月24日の飛行中になくなった影響で25日は運休したそうです。
翌26日には安全性が確認できたとして運航を再開したというニュースが流れました。
ドクターヘリが導入された2001年ころ、運航契約の入札条件として、故障などの場合に代替機として使用できる予備機を持っている運航会社と言う条件が課せられ、弱小運航会社は入札すらできない、厳しい条件となっていました。
この条件が緩和されたという話は聞いていませんので、故障などで運休する場合はこの予備機がすぐに使える状況を整備しておくことが必要となります。
この予備機の件がただ単に競争会社を排除するだけの目的なら、ただ単に書類上予備機があるだけで、その期待がどこにあろうと、他に使われていよう関係なく、今回のように故障、不具合に予備機を使う考えすらないということになります。
予備機を使うための条件環境、準備などを検討すらしたことがないようなので一応列挙しておきます。
屋上へリポートで故障が起きれば、その故障したヘリをどこかに動かせるか、2機以上着陸できる広さのヘリポートが必要になります。
予備機と言ってもヘリだけならドクターヘリに使うことはできませんので、搭載医療機器類を積んだ状態の予備機を持ち込むか、故障したヘリから降ろした医療機器を予備機に積み替える、場所、ヘリポートや格納庫が必要となります。
故障したヘリを短時間に修理して引き続き飛ばすにはする場合には、整備する場所、格納庫や工具類などが必要ですし、交換する部品類などを保有し、修理する場所へ持ち込む必要があるでしょう。
エンジンやローターなどを交換する場合などは、屋上へリポートではできない恐れも多々あり、下手をすると大型ヘリでドクターヘリを吊上げて移動させる必要があるかもしれません。
このような状況を考慮すれば、ドクターヘリの契約条件の予備機を県はただ単に弱小競合会社を排除するためだけだったことがよくわかり、ドクターヘリが全国にいきわたった今となってはほとんど死文化した条件となっているのでしょう。
つまり故障しても、部品類を落としても予備機を投入することはあり得ないということなのでしょう。
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