浜松市消防ヘリ運休と佐賀県防災ヘリ機種決定、、
浜松市消防ヘリがパイロット不足から19年10月まで運休すると言うニュースと、佐賀県防災ヘリの機種がBK117D2に決定したと言うニュースが入っています。
いずれも日本の公的ヘリの世界が風雲急を告げているような様子です。
佐賀県では新に防災ヘリが導入され、すでに運航していた浜松市の消防ヘリが要員不足から飛べなくなったと言うことですから、パイロットが極端に足りない日本のヘリの世界で、片や運休するところあり、新に運航を始めると言うまったくアンバランスな事が同時に進行しているようなのですが、本当に大丈夫なのでしょうか。
佐賀県の防災ヘリがBK117D2に決まったと言う事は、予算や運航地域の条件から必要十分な機種を選んだと言うことなのでしょうが、そのヘリを飛ばせる要員が確保できると言う見通しがあってこそのことでしょう。
幸い九州で複数のドクターヘリや防災ヘリを飛ばしている実績のある西日本空輸が運航受託契約を結ぶだけの能力があり、また入札に応じてくれることぐらいは見込めないと機種決定できないでしょう。
談合とか入札条件供与などと言われても、西日本空輸のだれそれがパイロットを勤める程度まで見通してしておけないと、15億円とも20億円ともいえる防災ヘリ導入の予算を組むことすら危なくて出来ないでしょう。
ならば浜松消防ヘリがパイロット不足から運休を余儀なくされることなど、市民から市行政を見た場合にふざけるなと言われても仕方がない程度の失態でしょう。
しかし、日本各地の公的ヘリのパイロット不足はすでに手がつけられないほど深刻になっていて、事故が多発したり、運休したりしているようですが、現在運航を続けている他の多くの府県のほうが実は深刻である可能性が高いかもしれません。
なぜなら本来飛んではいけない程度の経験、技量程度しかないパイロットが多く飛んでいる可能性があるからです。
事故やトラブルはそのような状況の中から、弱点を突いて出てくる、あるいは、出たといえるかも知れないからです。
事故を起こして再起に当っている県や、浜松消防や佐賀県防災などがパイロット不足の当面の犠牲者としてより困難な対応に苦しむことでしょうけれども、国全体で経験豊富なヘリパイロットが不足している事は誰もが知る常識で、たまたま運悪く、貧乏くじを引くところが出ると言えます。
つまり国家的なヘリパイロット不足を解決するには各県単位や各地の運航主体だけでは解決できない深い問題なのですから、大所高所から抜本的な解決策をすぐにでも実行しないと、事故や運休続発となって、多額の税金が無駄となる恐れがあるでしょう。
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