奄美ドクターヘリ 想定以上の460件出動
一年前の運航をはじめた鹿児島県の奄美大島ドクターヘリが想定の1.5倍から2倍近い464件以上も飛行したというニュースが入っています。
洋上飛行を含む比較的厳しい運航条件の中よくがんばったと言える実績でしょう。
重複要請で出動しなかった件数が54件、あるいは天候不良などで出動できなかった出来なかった件数が41件とやや多いのが少し気になるところです。
合計すると600件近い数の出動要請が入っていますので、離島の救急医療の必要性が良く現れていて、今後は重複要請にどのように対応するかを問われています。
重症度のより高い症例に的確に対応するには、消防司令へ救急入電時のキーワードのによる正確な症例判断がひとつの課題となりますがこれはニュースでも言っています。
もうひとつは出動時にドクターを2名載せ、重複要請が出動後に入った場合は、重症患者にベテラン医師で対応し、ヘリは2箇所で医師を降ろし、処置後は重症患者から優先的に搬送する方法を確立することです。
このためにはより大型のヘリを導入して、乗り組みは1名追加、医療器材は1,5倍 出来ればナースも2名体制での運用が理想的でしょう。
この方法を取れば日常的に新人医師看護師の訓練も兼ねて飛行でき、人材育成にも大きく貢献することでしょう。
いずれにしても搭載量のより大きなヘリでは乗組員の増加のほか、搭載燃料の追加にも対応でき、その組み合わせでより柔軟性の高い運航が可能となります。
後少し気になるのは、もはや解決されている可能性もありますが、想定以上の飛行実績があった場合に運航会社の適切な支払いをする制度が確立されているかどうかです。
得てして官庁は経費設定がずぼらで、想定した金額しか支払わないように契約していることが多く、ヘリコプターの運航経費の固定費用と変動費用の仕分けさえせずに、業者と結託してどんぶり勘定している場合もあります。
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