ドクターヘリの出動回数の差、、、、




 全国で50機ほど配置されたドクターヘリの出動回数の統計では、年間2000件近い県から200件に満たない県まで大変なばらつきがあります。

 このような大きなばらつきに対して、どの程度が望ましいのか、多いのがいいのか少ないのがいいのか、あるいはある一定値に近いことが良いのか、ドクターヘリを主導する厚生労働省はほとんど見解を示していないようです。

 多すぎることが良くないなら減らせとか、少ない県は費用対効果が少ないからもっと飛行回数を増やせとか、しかるべき指導とか、対応策を指導してもよさそうなのですが沈黙しているのは、何がなんだかわからないからなのでしょうか、

 ドクターヘリの出動回数は、カバーする背景人口で一定数の救急出動数に収束するはずで、その件数のうち、ヘリの対応数は、救急病院の配置状況などでヘリを必要としない件数を引けば一定の回数にほぼ安定すると思います。

 ですから各県で発生している救急件数の総数から救急車で対応すべき症例の数を引けばヘリで対応すべき件数がほぼ決まり、その件数のうちの何%にヘリが出動したかを調べれば、ヘリが有効に使用されているか、あるいは飛びすぎであるかはかなり正確にわかるでしょう。

 そしてその調査を結果を検討集約し、ドクターヘリ有効に使用されているかどうかなどは相当正確にわかるでしょう。

 その調査を元にドクターヘリがより有効にしようされるような指導や勧告をする程度のことは多額の税金を投入している以上当然のことでしょう。

 そのような調査、指導、監督するのは一体どの部門の仕事なのか、おのずからわかりきっていると思いますが、ほとんどやる気がないようです。

 厚労省はドクターヘリ運航について、運航会社の指導監督、要員の育成、安全性の確保、適正な運航の継続などについて多くの指導監督する立場にありながら、ほとんど何もしていないのが実情で、やる気がないのか、自分の仕事ではないと思っているのか良くわかりませんが、予算を着けるだけが仕事だと思っているようでは、前途真っ暗としか言いようがありません。
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パイロット候補生に奨学金、、






 JALとANAがパイロットを養成する大学や養成校にいるパイロット志望者に500万円の無利子奨学金を貸与する制度を始めるようです。

 日本ではパイロットになる道は色々とあり、給料を貰いながら訓練してもらえる自衛隊や海上保安庁、大手航空会社の自社養成、極安い学費で養成してもらえる航空大学校など、このような制度はほぼ超難関と言えるでしょう。

 自費でアメリカでの訓練を手始めに最終日本国内で事業用操縦士の資格を取る道筋は、ほぼ誰でも始めることが出来ますが、航空会社に就職できるかどうかは神のみが知る超大博打と言えるでしょう。

 さて、今回、JAL ANA が始める制度はすでにヘリ業界で朝日と中日本がやっている制度をまねたもので、航空会社、パイロット志望者双方に取って大変メリットが高く、航空会社としてはヘボパイロットのババを掴まないで済み、優秀なパイロット志望者はある程度航空会社への就職が保障されるでしょう。

 養成大学や専門学校では学生を募集するとき、大手航空会社の就職保障と奨学金が同時に受ける大きなチャンスがあると、宣伝できますので受験生は殺到することでしょう。

 受験生が殺到すれば当然競争率が上がり、より優秀な学生を選抜できますので航空会社と養成機関はホクホクで、しかも、航空会社は定年退職者などを天下りさせることが出来ます。

 問題は大学など定員のある養成機関は学生を選抜できますが、小型機運航会社や専門学校が養成機関で、定員を定めていない所は当然より程度の低い学生が殺到して、商売繁盛となります。

 そして奨学金を誰に貸与するかは出資する航空会社の判定となりますので、自費で訓練を始めたもののあてが外れる劣等性が多く出るでしょう。

 官製の航空大学校や給料を貰いながら訓練を受ける自衛隊など以外にややいかがわしい奨学金で優秀な学生を取り込もうとする養成制度はあまり褒められた制度ではありませんが、丸々自費でほぼヘボばかりが集まる自費訓練オンリーよりはかなりましな精度と言えるでしょう。

 このような制度はパイロットの一時的な増員に対応するに際して、よりましな学生を取り込もうとする企業の自己防衛と言えます。

 民間ヘリの場合すべてが自費学生だけですので、どんなヘボが応募してくるかわかりませんので、企業はどうするかと言えば、年間1、2名だけでも奨学生を採用すると言えば、多くの希望者が集まり、その中で1,2名だけ奨学金を貸与し、後さらに採用するなら残った多数の中から、優秀な者から免許取得後、好きなだけ採用すれば良いと言うような企業が超有利な採用制度を取れることでしょう。

 しかし結果として採用されなかったその数十倍の自費訓練生は大博打に負けた敗残兵となることでしょう。

 同じパイロットになるにしても、就職後退職するまでの待遇や採用される可能性や絶対数など色々考えてみて、それでもどうしてもヘリに乗ろうとするような変わり者は少ないでしょう。

 私はヘリ会社に採用された時にはヘリの飛行経験はまったくなく、固定翼だけでした。

 採用が決まってヘリの訓練を始めるに当たって、訓練課長が5年間は辞めることがないように誓約書を書くように言いました。

 もちろん一人前になってすぐに、定期航空会社に転職しないよということでした。

 当時のヘリの試験官も、優秀なやつは皆定期便に行ってしまって、情けない限りだと嘆いていましたが、同じことが今また起こることでしょう。


ヘリパイロット 低空飛行技術は必須、、、、




 ヘリコプターが日本国内に入って以来、低空飛行を禁じる航空法のため、ヘリコプターが低空飛行を安全にできると言うすばらしい性能が長く殺されたままになってきました。

 一般に固定翼機は失速速度という、厳然たる最低飛行可能速度があり、これを1ノットでも切れば石のように落ちていきますので、ジェット機ならおおむね200キロ以下では飛べませんし、プロペラ機で100キロ以下では墜落してしまいます。

 ところがヘリコプターは速度ゼロのホバリングから最高速度の300キロ程度までどの領域でも自由に飛行することが出来、高度を落とすに従って速度も落として障害物などを十分確認しながら安全に飛行することが出来ます。

 この能力が生きるの一番の例は、経験のない初めての、しかも狭い場所への着陸の場合で、速度を必要なだけ落として、障害物を十分に確認しながら進入し、最終的には着陸場所での他に与える危険性まで見極めて着陸することが出来ます。

 もうひとつ低空飛行が重要な安全性の確保に繋がるのは、悪天候で雲が大変低くなったり、霧で視界が効かなくなるような場合で、障害物を避けながら、低高度で、速度を落として、悪天候空域を脱出したり、適当な予防着陸場所への進入の場合です。

 このようなヘリコプターの低空低速での飛行性能を十分に発揮するには、パイロットがこのような飛行方法を会得する必要がありますが、現在の航空法で禁止する低空飛行を、ヘリコプターの飛行には適用除外とすること無しには、パイロットはヘリの性能を生かせる低空飛行技術を会得することは不可能でしょう。

 今現在の航空法で、低空飛行は安全性が十分に確認できた場合にのみ、書面の申請で許可になりますが、この制度はないよりは少しはまし程度でしょう。

 現在、高齢の引退前のヘリパイロットは日本国中の水田を10メートルの高度で飛び回ったり、山間部で資材を運搬するなどして、ほぼ合法的に低空飛行の能力を身に着けていますが、若くなるほど低空飛行の能力の劣るパイロットが多くなります。

 長野で防災へりが山に突っ込んだ例などはこのような例の典型的な事例で、さらに公的ヘリの悪天候や霧など条件の悪い場合の出動での低空飛行は、合法となってしまいましたので、歯止めがなくなり、低空飛行の経験の少ないパイロットが苦労する場面が増えることが予想されます。

 公的ヘリのパイロットの低空飛行を合法とするには、何らかの安全性の裏づけが必要とされるでしょう。

ヘリコプターの規制の歴史とドローン、、



 もともとヘリコプターはどんな狭いところでも安全かつ自由に離着陸でき、飛行中は速度をゼロまで落とせるので、どんな低空飛行も安全にこなせるような性能を持って生まれました。


 終戦後すぐの昭和30年前後、世界でヘリコプターと言う航空機が民用されるようになって、離着陸や低空飛行の規制をどうするべきかとなり、日本では普通の航空機 つまり固定翼機の規則を準用しようと決まりました。

 日本では固定翼の滑走路、つまり離着陸場の基準を準用した基準を決めて、その基準に合っている場所にしか離着陸の許可を出さないようにに決めたので、ヘリコプターの運航は大きな制限を受けた上、ヘリのパイロットはそもそもヘリコプターの狭い場所への離着陸性能を生かした技術や、安全な低空飛行の技術を要求されない状態が続いてきました。

 私が知っているインドネシアや人伝に聞いたアメリカなどでは、規制がほぼなく、ヘリコプターはパイロットの技術と共に、運航自体も自由に発展したようですが、日本ではあまり活用されなかった面もありそうです。

 民間航空が戦後復活した当時、同じ時期にヘリコプターも実用化され、日本のように狭い山国ではヘリコプターが飛躍的に発展すると考えた事業家が多数いたようで、今のANAや西部グループなどがセスナに毛が生えた飛行機よりヘリコプターの将来性に社運をかけたのですが、ヘリ自体の大型化が遅れたり、離着陸の規制があったり、土木技術の発展などで各県に大きな飛行場を作ったりで、日本は有数の航空大国になったものの、ヘリコプターはほとんど忘れさられたように発展しませんでした。

 政治力で各県に山を削ったり、海を埋め立てさせたりして大空港を造った航空会社が大発展する中、ヘリコプターは忘れ去られて延々と、勝手に離着陸するな、低く飛ぶなと,持っている有効な性能をほとんど取り上げられて発展できず、気が着いたら狭い場所に着陸できないパイロットが飛ばす、防災ヘリドクターヘリ、警察ヘリだけが残っただけとなってしまいました。

 それなのに残ったその公的へリは人命救助でいざとなったらどこにでも着陸せよとはあまりに身勝手な法改正を強行したものです。

 ヘリコプターが飛び始めた80年前からその精神でヘリを飛ばしていたら、ずいぶんと違ったものになっていた可能性があるのではないかとつい愚痴も言いたくなります。

 さて今始まった新しいコンセプトの航空機、ドローンもいきなり規制でがんじがらめのようですが、ヘリコプターと同じ運命をたどるのでしょうか。

 

雪丸ドローン 飛行許可取り消し?、、、




 


 
(U´ω`)/雪丸ドローン飛行中止のお知らせ
 
11月25日(土)26日(日)に羽生水郷公園で開催の
「世界キャラクターさみっとin羽生」で
飛行を予定していた『雪丸ドローン』ですが、...

岐阜県大垣市のドローン墜落事故の影響で
イベントでの飛行許可が下りず
飛行を見合わせることとになりました。
 
雪丸ドローン飛行を楽しみにしてくださっていた方には誠に申し訳ありませんが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
 
雪丸は参加しますので、仲良くしてあげてくださいm(__)m
イベント詳細は公式サイトでご確認願います。

 
 私が住む奈良県王寺町のユルキャラ、ドローン 「雪丸」が埼玉県羽生市のイベントに出て飛行する予定になっていましたが、飛行許可が出ないため急遽飛行を取りやめています。

 私が心配していたように国土交通省航空局がドローンの飛行許認可権を行使すると、ドローンの発展の芽が詰まれて、世界の中で、ドローンの最後進国となる予想が当たるかもしれません。

 私はドローンの関係の許認可権は経済産業省に与えれば正常に発展すると思っていましたので、心配が的中しそうです。

 今回の雪丸ドローンの飛行許可の取り消しかまたは不許可、あるいは強制的な自粛をさせたのは、もちろん大垣でドローンが墜落してけが人が出た影響だそうです。

 大垣の事故は申請に上げた機体とはまったく違った機体を飛ばしていたことが判明していますので、許認可行政の手法に瑕疵があったかどうかはとにかく、正常な許認可手続きを取っている、案件は許可を取り消す理由がないでしょう。

 つまり、続けて事故を起こされると、役人の立場が危ういのでとりあえず多数の人の付近付近上空で飛ばすことは、とりあえずすべて許可を取り消したか強制的に自粛させたのでしょう。

 ジャンボが原因不明で墜落して500人死んでも、332が原因不明で墜落して4人死んでも、運航許可を取り消されことはありませんが、ドローンで2,3人かすり傷を負っただけで飛べなくするという、異常なアンバランス感覚が、正常な航空の発展を阻害する大きな要因でしょう。

 小さなドローンが人の上から落ちないことを証明することは、未来永劫出来るはずはありませんから、今回の飛行許可取り消しの精神が続くなら、今後日本でドローンは生き残ることはありえないでしょう。

 もうひとつ大事なことは、ドローンの安全性を確認して飛行許可を出すと言う手続きを管轄する行政が如何にいい加減であったかと言うことを、大垣の事故で証明しましたので、行政は今後どのように規制、許認可を行使しドローンの安全性の維持と、発展を図るのか、早急に改善策を整えて行使する必要があります。

 いつまでも飛行許可を与えないと言うことは許させるはずはありませんし、どのような条件なら許可を出すのかはっきりとするべきでしょう。

 つまり 飛行許可が降りなかったのは、どのような不備があるからなのかはっきりと示し、その条件が常識的なものなのか、世界中で笑われるようなものではないのか良く検討することでしょう。

 いつまでも飛行許可が出ないと言うことになると、日本のドローンは玩具のままとなることでしょう。



札幌管制部 無線機故障で欠航遅れ、、





 昨日の夜8時ころから札幌航空交通管制部の無線機が使えなくなり、欠航する便や遅れる便が出たそうです。

 普通なら航空機だけでなく、地上の設備も無線機など大事なものは複数備えていて、同時に双方が故障して大事に到らないように設計装備しているはずなのですが、どうやらひとつになっている電源系統が故障したのでしょうか。

 無線機と報道では言っていますが、レーダーやその他の機器も電源が落ちてしまったのでしょうか、これは報道しない自由なのでしょうか。

 ことの重大性を故意に小さく見せるような発表や報道が行なわれている可能性があります。

 たしかヘリでも無線機が複数ある場合には、片方はバッテリー系統、もう片方は発電機系統から電源を供給するようになっていて、確かエンジンをスタートしないと片方しかつかえないようになっていたと思います。

 管制部の無線の電源系統は福島原電の電源系統が全部一緒に地下にまとめてあって、津波で全部壊れたのと同じような設計になっていて、場合によっては全部使えなくなるような間の抜けた設計になっているようです。

 このようなトラブルは場合によっては非常に危険で下手をすると航空機がガス欠で墜落したり、空中衝突しかねないこともありえます。

 遅れや欠航程度で済んだことは不幸中の幸いでした。

 普通なら航空事故調査委員会が重大インシデントとして、厳しく調査し、どこが間違っていたかを正確に調べて、再発防止策を実行するべきでしょう。

 さて事故調査官が身内の重大インシデントの調査のために、札幌へ派遣されるかどうか注意深く報道を見守ることにしましょう。

ヘリパイロット、風の判断、、、






 昨日、関西地方は夜間に前線が通過し、冬型の気圧配置が強くなってきて、10メートル以上の突風成分を含んだ西風が吹き荒れました。

 ヘリパイロットを悩ませるのは、強風の場合に飛ぶか飛ばないかの判断を迫られる時です。

 もちろん会社の運航規定などには最大風速制限が決められていて、それ以上なら飛ばないという判断は一見簡単に見えますがなかなかそうは行かないと言うことになります。

 もちろん安全のためにはなるべく飛ばないというスタンスと、逆に任務のためには限界まで飛ぶというスタンスではまったく判断が分かれます。

 なぜなら通常風が強い時には平均風速の0.5倍から1.5倍の間で変化することが普通で、さらに状況によってはその変化傾向が大きく違っていることがあります。

 もうひとつには通常航空機が離着陸する飛行場は広大な平地にあることが多く、どのような強い風が吹いていてもほぼ水平方向のみで、垂直成分はありません。

 ところがヘリが離着陸する場所は屋上へリポートや山間部の臨時離着陸場のように、垂直成分に極端な変化があったり、さらには風向風速の変化傾向が大きいなど平地にはない危険性が潜んでいることが多々あります。

 さらに先日の記事で取り上げたように、天候観測をしていない所が普通でパイロットに観測データが伝えられることもほぼないことが多くあります。

 そうなると運航規程などで風速制限30ノットなどと決めていることにほぼ意味がないと言うことになり、パイロットは着陸する場所の上空へ着いて、付近の様子を見て安全に着陸できる範囲内の風かどうかを判断することになります。

 昨日のように前線通過後の吹き荒れている場合には、着陸する場所の地形や、気象データから予想される上空の卓越風の向きや方向で、着陸場所の風の状況を予想し、その予想があっているかどうかを木々の揺れや水面の波の様子で確かめることになります。

 また離陸してから到着までの上昇過程や巡航中の風の影響なども判断材料とし、自分の過去の強風中の着陸経験を加味して、実際の着陸を決行するか、取りやめるかの決定をする必要があります。

 このような判断と離着陸経験が自らの運航を決める方法で、しかもある程度の危険性を克服して自分の能力を高めていく度量がなければ、下手糞はいつまでも下手糞、新米のレベルから向上することはないでしょう。

 このような運航条件とのかかわりはもちろん風だけではなく、雲との距離や低視程、そして標高や機体重量との関係,任務の緊急度など多くの条件を日々経験しながら、自らの能力を上げていくことになります。

 如何に経験を多く積むということが重要であることが理解できると思いますが、逆にいくら経験時間を多く積んだパイロットでも、ただ漫然と飛んでいて、少し条件が悪くなると飛びませんでは、技術的な向上はないでしょう。

 通常、航空機の制限値と言うものはそれを守れば墜落する危険性がほとんどゼロなのですが、残念なことにヘリは制限値を守っていても安全の保障はなく、制限30ノット以下の風でも、秦野の事故のようにどんどん墜落する可能性があります。

イギリスでヘリと小型機が空中衝突 4名死亡


             編隊飛行の経験は衝突防止の目ききを育てます



              11月22日 天川紅葉狩り1


                      11月22日 川紅葉狩り2



 11月16日に兵庫県の加古川ドクターヘリが自家用ヘリとニアミスがあったという記事を取り上げましたが、翌日の17日にはイギリスでヘリとセスナが空中衝突で双方墜落し、4名が亡くなっています。

 日本では外国のヘリや小型機の事故のニュースを大々的に取り上げることが少ないようですが、小型機やヘリの関係者はこのようなニュースに出来るだけ注目し、日々の安全な運航の教訓として生かすべきでしょう。

 このブログでも出来るだけ取り上げるようにしていますが、何しろニュースが多いのでフォローしきれないかもしれません。

 ヘリや小型機の空中衝突やニアミスは過去、日本においても数多くと言うほど頻繁に起きています。

 ニアミスや空中衝突事故防止の特効薬はなく、とにかく見張りをして、相手機を発見し、ぶつかる前に回避するということに尽きます。

 こういうと後ろからぶつけられるのは避け様がないので、やれレーダーで監視してくれとか、他機の情報が欲しいとか、衝突防止装置が必要だとか言うような高尚な意見が必ず出ます。

 しかしヘリでホバリングしていない限りは一方的に後ろからぶつけられる可能性はほぼゼロで、前進飛行している限りは必ず自分の進行方向を十分に見張ることが空中衝突を防ぐ決め手となります。 

 すべての航空機が前、つまり自分の進行方向を十分に見張ることが決定的に衝突防止のための一番の方法で、速度の速いほど前方監視の責任が重くなります。

 ヘリコプターの場合、上空でのホバリングすると、後方からの衝突回避をどこの馬の骨かわからないパイロットにすべて委ねることになりますか出来るだけ避けるべきで、取材などの時は内規でホバリングは禁止されています。

 同じようにドクターヘリなどが場外着陸に備えて、着陸場所を偵察する場合なども、必要以上に低速にすることと、比較的直線で長く飛行することは後方からの他機の接近に無防備となりますから、出来るだけ避けるべきでしょう。

 とにかく空中衝突防止は、すべてのパイロットが自分が進む方向の見張りを絶対的に確実にすることで、ほとんどぶつかることを避けることが出来ます。

 メクラが後ろから突っ込んできてぶつけられないように、むやみに低速飛行やホバリング状態は絶対に避けることが我が身を守る方法と心得るべきでしょう。

アメリカで医療ヘリ墜落3名死亡、、、





 アメリカ アーカンサスでベル407の医療用ヘリが墜落し3名が死亡する事故の情報が入っています。

 このヘリは夜間飛行中でパイロットとフライトナース、パラメデイックの3名が搭乗して病院へ向かう途中、田舎、農業地域で錐もみ状態で墜落し、3名が死亡したようです。

 患者は乗っていなかったようですが、目撃者の話では多数のガチョウが付近に飛んでいたとの情報があり、夜間飛行中にガチョウの群れに飛び込んで個体が損傷して、テールローターが分離して、錐揉みに入って墜落した模様です。

 アメリカでは2009年にもルイジアナで同様の事故があり、8名が死亡したことがあるそうです。

 私も広島から隠岐へ夜間飛行中、1500フィートくらいで海上で鳥に衝突した経験があります。

 いきなりボンという音がして、チンバブル(下の風防)に何かがあたった音がして、着陸後の点検で血糊と鳥の羽がついていてわかったのですが、当たり所が良くて無事でした。

 夜間、鳥は飛ばないと思っていましたが、実態は飛ぶようでしかも群れになって飛んでいることもあるようです。

 目視ではほとんど見えませんし、相当高いところも飛んでいるようですのでこのような事故が起きることがあるようです。

 日本でも多くのヘリが夜間飛行で自由自在に飛ぶようになると同じような事故が起こる可能性があり、有効な対策が必要となることでしょう。

天候判断 ヘリパイロットの場合、、



 パイロットが天候判断を求められるのは飛行するかどうかを決めると言うことで、基準となる数値があってそれに対して現状がどうなのかということで判断するということになります。

 航空機が飛行する場合の基準値は雲の高さ 視程、風の3つが制限を受ける気象現象となります。

 特に離着陸の場合は明確な基準で制限され、観測値がどうなのかということが基準になり、定期便や計器飛行方式で飛行する航空機は空港で観測されている現況で制限を受けることになります。

 観測値が飛行方式の基準以下なら離着陸できないことになりますから、これは誰が判断しても同じと言うことなので、ほとんどパイロットの熟練性や技量経験の影響が入る余地はないと言うことになります。

 ヘリコプターの場合どうなるかと言うと、空港や常時観測されていてパイロットにその観測値が通報されるヘリポートなどは定期便などと同じですが、ドクターヘリが離着陸するような臨時的な場所はどうなるかと言うと、パイロットは自らの知識と経験と離着陸技術において、現況を見て判断するしかないと言えるでしょう。

 運航規程や運用規則などで規定値をメクラで決めていますが、全く観測していないし、パイロットに通報することもしていないことが現状なのでほとんど意味がないでしょう。

 ではドクターヘリなどが飛行する場合、離陸する基地病院では一定の観測機器があり、パイロットは離陸前に観測地を知ることが出来、制限値が越えていないことを確認できますが、到着する予定の場所には観測機器はありませんし、正確な情報を通報する制度もありませんから、パイロットは基地の天候状態や、天気図、到着地の最寄の観測データがある空港などのデータや、一時間ごとのアメダスデータなどを参考にして、予想するしか方法はありません。

 この方法はパイロットの経験や、技量、性格などの影響で個人差が出ることが多く、ドクターヘリのパイロットの飛行経験が2000時間必要といわれる大きな根拠となっています。

 昨日アメリカでまたも医療ヘリの事故で3名の犠牲者が出たと言う情報がありますが、過去の事故例では夜間飛行や悪天候時の運行の可否の判断や、実際の悪天空域の飛行技術などが大きく影響した事故が多いようです。

 定期便など飛行機のパイロットは正確に提供される天候情報によって運行の可否を判断できますが、ヘリのパイロットはそうは行かないと言う簡単明瞭、完遂困難な立場にあるということは明らかでしょう。

 視程が1000メートルまで着陸できる制限値で、通報値が900メートルになったら着陸できないことはどんな馬鹿でもわかりますが、900メートルになったか1200メートルになったのか全くわからないヘリパイロットは何によって判断すれば良いのでしょう。

 安全性を大きく取って2000メートルにすることに安全性を維持すれば良いと言うことになっても、2000メートルなのかどうなのか、どうやってヘリのパイロットはその情報を知ることが出来るのでしょう。

 経験と技量が入る余地が大変大きいと言うことになります。
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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