長野防災ヘリ事故、再発防止のために、、




 記事内容が長野事故のことばかりで気が引けますが、今日の記事は少し視点を変えてみます。

 4件の防災ヘリの事故を良くみると、やはり国家的なヘリパイロットの養成、育成、需給そして民活と公共事業という大きな視点から問題があるような気がして仕方がありません。

 昨日の夜四国のある県の防災を引退する後輩のファイスブックに書きこみがあったのですが、50機以上ある各地の防災へりのパイロットの中で、まともに山岳救助が出来るのは数十人しかいないと、こともなげに書いていました。

 つまり全国の防災ヘリの半分にはまともに山岳救助が出来ないパイロットが乗って飛んでいるということだそうですが、それなら全国どこで墜落してもおかしくありませんし、救助が十分に出来ないと言うことも当然起こっていそうです。

 なぜそんなことになっているかと言うと、日本に山岳救助レベルのパイロットを一人前に育成する制度がないからと言うことでしょう。

 農薬散布がなくなって、送電線建設が激減した当時は多数のパイロットがあまり、しかもある程度以上の過酷な仕事で飛んできたパイロットも多数いましたので、十分ではなかったのですが間に合ったと言うことです。

 その後、民間ヘリの仕事は増えていませんので、厳しいフライトで育つ環境はなくなり、熟練者は引退していきましたので、このような状態はさらに悪化していくことでしょう。

 熟練パイロットが減るほど、各県バラバラに運航している防災ヘリ、そしてドクターヘリは、民間会社が大変有利な条件で契約を結ぶことが出来るようになり、しかも民間契約ですから、特に契約を強要されて最後までパイロットを送り込むことに責任を追う必要はまったくありません。

 要するに隣の県の防災ヘリはどうなっても自分さえよければ良い、他の会社はどうなっても自社だけが良い条件で契約できれば良い、経験の技量の不足するパイロットで契約してが万一墜落しても儲かれば良いと言うことにならないでしょうか。

 このような状態なら当然経験の少ない不十分な技量のパイロットでもいいから飛ばしてくれと泣きつく県も多くなるでしょう。

 つまり 日本国内の官民合わせてヘリの数約1000機、パイロット約1500人をどのように養成育成して、必要な技量や経験をつけさせて、どのように配置するかを国家的、総合的にやるしか良い方法はないでしょう。

 民間運航会社はドクターヘリや防災ヘリの運航のために責任を持って、パイロットを育てて供給することなどありえないと言うことになります。

 天下り社長が自分の任期中の業績を上げるため、自衛隊OBは300万円でも喜んでくるから、お前たちの給料は下げると大見得を切って、墜落させました。

 つまりヘリパイロットとはどのようなものかなどまったく眼中にない、タダ儲かれば良いというような連中が、好き放題をして、ヘリ運航の将来をだめにしたという結果が今見事に出ています。

 そのときに経営が気に入らない連中は自主運航の県などへ逃げて活躍していましたが、その連中もすでにほとんど引退の時期を迎えました。

 このような歴史を見ると、民間運航会社を当てにするしかない、各県個別運航、個別契約は大変危険だと言うことが言えるでしょう。

 このような流れはいずれドクターヘリにも及んでくることでしょう。

 何しろ民間運航会社は身銭を切ってパイロットを育てることはありえないでしょうし、300万円でどこからか雇ってくることしか考えないようです。
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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