沖縄県ドクターヘリ ピンチか?
沖縄県ドクターヘリが大変なピンチを迎えているようです。
私がドクターヘリに乗っていた会社が長く担当している沖縄県浦添総合病院が飛ばしているドクターヘリの基地は病院内や近くにヘリポートを確保できず、遠く10キロ以上はなれた場所に借地をしていて、所有者のリゾート開発業者が年度いっぱいで出て行ってくれと通告したそうです。
もともと病院内や近くにヘリポートに適当な場所を確保できなくて遠く離れた場所へ借地し、かなり不適切な場所へヘリポートや事務所、格納庫、燃料庫を建設し無理やり運航を始めたのですから、この際ドクターヘリの運航をするための適切な施設を自前の土地で建設するべきでしょうけれども、もともとできなかったものは切羽詰ってからできることは難しいでしょう。
ドクターヘリを運航する基本的な施設は、病院敷地内に地上へリポートと格納庫、給油設備、運航管理室とクルーが普通に待機できる部屋とトイレのどれ一つかけても普通の運航は出来ません。
どれがかけても安全上問題が出るか、運航時、効果的な運航が出来ない可能性が高く、今でこそこの条件がかなり守られるようになってきましたが、ドクターヘリが飛び出したころはこの条件を満たしていないところばかりでした。
このブログでこの条件がなければこういう不具合が出る、あれがなければこうだと、ずいぶんと取り上げたので最近はずいぶんと設備が充足してきてはいますが、早く運航を始めたところはずいぶんと改善が遅れています。
沖縄ドクターヘリもこの改善が遅れているところのひとつで、基地病院とヘリポートが10キロ以上も離れていて、一回運航するたびに、患者受け入れや給油や
医療クルーの勤務体制や、医療クルーの連携などに大きな支障があり、ドクターヘリとしては大変不利な運航を強いられています。
ドクターヘリを始めたころ運航施設が十分でなくても見切り発車したところばかりで、屋上へリポートで始めて後に、地上へリポートと格納庫を建設するような大きな無駄使いをしたところも多く、この沖縄も借地を返して新たに他の場所へ建設となると無駄遣いだけでなく、運航そのものが止まる可能性さえあるようです。
いまさら何を言っても手遅れですが、ヘリ運航会社の口車に乗って見切り発車した付けが今になって大変なことになったとあきらめて、性根を入れてドクターヘリの原点に返って改善するしかないでしょう。
そして十分な設備が出来ないなら運航はあきらめるべきでしょうし、厚労省など監督官庁は運航を認めるべきではないでしょう。
格納庫なしの屋上へリポートで運航しているところはいずれ痛い目にあうことも覚悟するべきでしょう。
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