朝日航洋 また荷物を落とす、、、、
ニュースによると昨日朝10時過ぎ、朝日航洋のAS332が福井県美浜町の山林で吊り荷の碍子800キロを落としたようです。
航空関係の規定では航空機から物が落下した場合には重大インシデントになるようですので、例によって航空事故調査が行われるようです。
もともとヘリコプターで機外に物資を吊り下げて運搬する場合、人または人家の上空は禁止であり、またどうしても道路を横断する必要がある場合は警備員を配置して安全を図るということが決まっていて、決められた経路上を飛行している場合は、万一物資が落下しても人などに当たるということはありえないことになっています。
今回も山中に落下していますので被害は出ていないようですので、決められた安全対策に手落ちはなかったようですので、重大インシデントに該当するかどうかは議論があるところです。
航空事故、重大インシデントの設定要件が規定しているのは通常の運航において物が落下し、人や人家に直撃して被害が出ることを想定しているのであって、山間部で鉄塔工事などで、ヘリの機外に吊り下げて、頻繁に往復して運搬する場合などは想定外でしょう。
そのために飛行経路の安全確実なものにしか飛行許可は出していないはずです。
運輸安全委員会の物資輸送のヘリの吊り下げ荷物の落下の場合に対する、考え方は安全に名を借りた過剰な規制と言えるでしょう。
救助のために吊り上げた要救助者を落下させ、翌日に死亡して見つかった事例を、インシデントとも事故とも認定しないで何の調査も行わなかった例と比較してもあまりにもアンバランスです。
なぜそのようなアンバランスなことをしたかと想像するといくつかのことが思いつきます。
まず人を落としたのが調査する組織と同じ、官であり、今回は相手が民であるということです。
もうひとつは調査の難易度が違い、被害もなく、けがもなく、調査の結果出す答えがはじめからわかっている今回と、大変微妙で困難で結果を特定しづらい、また人の死亡が絡む刑事民事上の大きな問題点にある一定の判決とも言える答えを出す難しさということが考えられます。
さらにもうひとつは簡単な想像ですが年度末で事故調査予算が余っていて、結果のわかっている簡単な調査に気軽に出かけようとでも思ったのでしょうか。
ま 落とすほうが悪いから文句は言えませんが、、、
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