ヘリパイロットの醍醐味 フライトのイメージつくり、、、




 ヘリコプターパイロットの醍醐味はなんと言ってもどう飛ぶか自分でフライトパターンのイメージを作り、それにしたがって飛べるということでしょう。

 このような話を一般の方はあまりご理解できないかもしれませんが、ヘリパイロットの仕事はこのような飛行プロファイルと言うものをいかに正しく、早くイメージできるかでその仕事の80%は終わってしまいます。

 航空機が離陸し、巡航し、着陸することにおいて、特に定期便の飛行はほとんど管制されたり、飛行パターンが決まっていて、言われるとおりにいかに正確に飛ぶかで決まり、結果、滑走路が寸分の狂いもなく、いつもと同じように目前にに現れます。

 もちろんヘリコプターも初心者が練習するときには同じように飛ぶことを求められますが、実用のフライトになると自分がパターンをすべて決めて飛ぶということになり、どのように決めるか、またその決めたものをどのように正確に飛ぶかということが、ヘリパイロットの腕ということになります。

 新米やへたくそはそのパターンをうまく設定できない上、決めたとしてもそのパターンを守って飛べない、あるいはその時その時、行き当たりばったりで適当にパターンを変えるなどしていつまで経っても上達しない、危険だということになります。

 私に言わせれば、防災ヘリが広大なグランドのど真ん中に、地元消防の指示に従って、ユックリと着陸すると言うパターンはこの愚の骨頂を毎度毎度実行しているということになります。

 ヘリコプターには訓練用の離着陸パターンはありますが、実用飛行において、それを守ることが安全で効率的であるということはありえないでしょう。

 一日中100回以上も、40メートルもの長吊りで木材を運搬するときも、生コンを運ぶときも、朝一番のフライト3回か5回でその日の飛行パターンを決め、その経路とその場その場の速度と高度を正確に守って、最短時間最短距離で飛び続けることが、ヘリコプターパイロットの熟練度を鍛えると言うものです。

 決めたパターンが最適のものでなければ無用に時間がかかり、危険性が増すと言う厳しい現実の中で鍛えられると言うものでした。

 ドクターヘリが現場ランデブーポイントへの着陸離陸の最良のパターンはひとつしかありませんし、屋上へリポートへの離着陸も同じでしょう。

 最適最良の方法は安全でかつ一番簡確実な方法で、これを踏襲できないパイロットはいつまで経っても安全に飛べないということになります。

 グランドのどこへ、どこから、どのように着陸するかと言うパターンを正しく描けるパイロットこそがいいパイロットということになり、誘導にしたがっていつも何も考えないで、真ん中へ着陸しているパイロットは、せっかくの技量向上チャンスを無駄にしているということになります。
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ヘリパイロットの技量 自衛隊と民間、、、



 戦後 航空が禁止されていて解禁されるとはぼ同時にヘリコプターが日本に導入されました。

 それからほぼ65年の年月が経っていて、バブルがはじける時期くらいまでは民間のヘリパイロットの技量経験は自衛隊のヘリパイロットに比較して相当高かったようです。

 導入当初は軍民ともベル47G型など200馬力クラスのピストンエンジンの小型のヘリでさてこれをどのように使うかというような時代であったそうです。

 自衛隊は主に陸上自衛隊でセスナの軍用機L19などに変わって偵察用に使用し始めたようです。

 民間は広告宣伝のビラまきで始まり、新聞など報道取材を主に始まり、その後何に使おうかと言う時代、国家事業の黒部ダムの建設工事の支援飛行に投入されました。

 この作業は小型ピストンエンジンのヘリにとっては大変過酷な作業で当然のように事故は起こって犠牲者も出ましたし、離着陸は絶壁にローターぎりぎりで大変危険が伴うフライトでした。

 当時民間と同じようにヘリを導入した自衛隊は民間が大変過酷はフライトをしていることを聞きつけて、自ビンたちの訓練に生かせないかと現場を視察に来たそうですが、あまりに過酷な現場に恐れをなして帰ってしまったそうです。

 黒部ダムの支援飛行で関西電力に評価された朝日ヘリは続いて送電線パトロールの発注を受け最盛期には年間7000時間近く飛ぶことになりました。

 また同時期に始まった農薬の水田散布の国家事業はおおむね昭和の時代が終わるころまで盛んで最盛期は年間最大250機ものヘリが参加しその年間飛行時間は5万時間近くも記録しています。

 送電線パトロールの飛行時間は関西電力だけで7000時間ですから全国的には3万時間近い実績があったようです。

 そのほかには送電線建設で大型ヘリが100機近く飛び、すべての民間ヘリの飛行時間を合わせると年間10万時間の民間ヘリが飛びまわったということになります。

 そしてその大部分のフライトは、低空飛行、狭隘地着陸、重荷重飛行と大変厳しいフライトを繰り返し行ってきました。

 というようなことがバブル時代まで続き、民間ヘリパイロットの飛行技術経験が大きく伸びることになりました。

 バブルの時代を経て、農薬散布飛行はほぼゼロ、送電線パトロールは全盛期の5分の一、送電線建設はほぼゼロで補修工事を細々とやる程度になってしまい、民間ヘリパイロットの技量経験の伸びは奈落の底へと落ちていますが、その間自衛隊のヘリパイロットの飛行環境にほとんど変化はありません。

 ということで当然のごとくパイロットの技量経験の値は軍民で逆転してしまったようです。

 ちょうどバブルがはじけて民のヘリパイロットがだぶつきだしたときに、防災ヘリやドクターヘリの導入が始まり、ちょうどうまくパイロットを供給できたのですが、そのパイロットたちもいよいよ引退を迎えて世代交代が必要となってきています。

 技術的に経験的に十分対応できるパイロットはほぼいないと言う状態なのですが、さてどうなることでしょう。

何度でも言うけどD-call-netより自動ブレーキだろ!




 梅田暴走事故の続報をテレビ新聞で見ていますが、事故の原因は運転者の大動脈乖離による意識喪失とわかったようです。

 今日のテーマには少し離れますがこの急病は、ドクターヘリが大変有効に救命に役立つ症例で、何回か大緊張状態で患者さんを搬送したことがあります。

 一度は患者さんを乗せて基地病院へ向かいましたが、途中で専門ドクターが手術中で対応できないことがわかり、他の病院へ急遽向かうことになり、飛行中無線でサイズの合う人工血管の在庫を問い合わせしながら飛んだことがありました。

 緊急に開胸して裂けてしまった大動脈を人工血管に取り替える手術をするためでした。

 話は本題に戻しますと、一時期これでもかと、どのメーカーもCMで流していたレーダーと自動ブレーキを組み合わせた自動停止装置のついた車のことです。

 マツダのディーラーでこのシステムのデモを客にやらせていて止まり切れずにぶつかってけが人が出てからこのCMがいっせいに消えました。

 安全上大変有効なこの装置を積んだ車のCMがいっせいに消えたのは何らかの大きな力が働いたに違いありませんが、一般国民は蚊帳の外です。

 このレーダーによる自動ブレーキと運転者の生体反応の何らかのデータを組み合わせたら今回のような事故は完璧に防ぐことが出来ると思いますが、いったん大きな売り物として大騒ぎしたメーカーが、突然CMをやめてしまったのはどうしたことなのでしょうか。

 そして私がこのような疑問をさらに大きく持ったのは、今日の多くの報道では意識喪失が原因であると断定しながら、医者に症状を説明させて、普段から気をつけろとか言うだけで、しかもある医者は交通事故の10%程度は運転者の状態に何らかの異状がある可能性があるとまでいわ言わせています。

 ここまで言いながら自動ブレーキなどのことを言ったニュースを一回も見たことがありません。

 自動車メーカーから薬が回っているテレビ新聞はこれを言うなとでも釘を刺されているのでしょうか。

 運転者が自分は助かろうとするD-CALL-NETを公的資金で飛ぶドクターヘリを使ったり、燃費の良いと言うニセエコ車の税金を割引したりするなら、自動ブレーキを搭載した車の税金を割引したり、搭載を義務化したりすることは考えもしないのでしょうか。

 少なくとも五十年後以内には車の自動運転は必ず実現していることでしょうが、まず第一歩は運転手が突然意識喪失したとしても誰も傷つけることなく安全に止まれるという程度の技術はすぐにでも確立するべきでしょう。

 D-CALL-NETなどと言うばかげたものに金をかける暇があるなら、、、

 

 梅田暴走事故、、、





 運転者が意識障害が起こって車が暴走し、死傷者が出る事故は何回も起こっています。

 最近ニュースになったものだけでも京都や宮崎の例がありますし、私がドクターヘリで勤務した5年の間だけでも10例程度以上は出動しています。

 同乗者がいる場合ははっきりと意識喪失が事故原因だとわかりますが、運転者一人の場合は良くわからない場合もあって、怪しい事故の場合はドクターは内因性の意識障害も疑って診察するようです。

 今回の例も目撃者の話や防犯カメラの映像を参考にしないとわからない面があり、運転者の死亡原因は事故による衝撃ではないようです。

 田舎でよく起こるのが高齢のご夫婦が農業用の軽トラで突然暴走する事故ですが、奥さんのほうが動転していてだんなさんの異状に気がつかない場合もありました。

 このような悲惨な事故で第三者を巻き添えにしないためには自動ブレーキと運転者の反応を連動させるシステムでかなり簡単に開発実用化できるように思います。

 D-CALLと言う事故の衝撃を分析してドクターヘリを自動的に呼ぶシステムはすでに実用試験に入っていると聞きますが、自分が助かるものより、万一の場合に人を巻き添えにしないもののほうがはるかに優先すると思います。

 早く実用化してほしいものです。

JAL千歳事故(2)、、、





 JALの千歳のキャビン煙流入インシデントは1日以上の時間が過ぎていろいろなことがわかってきました。

 4名のけが人のうち一人の方が骨折していることがわかり、重大インシデントから航空事故に格上げされたようです。

 善意に解釈すれば、より詳細に調べることになるということでしょう。

 事故当時は一時猛吹雪で視程が200メートルになり、離陸をあきらめ、機首を駐機場へ向けた状態でタクシーイングすることも出来ず、トーイングカーを待つため止まっていたようです。

 しばらくして雪の降り方が少し緩んで、前が見えるようになったので、自力タクシーしようとして、パワーを入れたところ爆発音がし、火も見えたようで、その後少しして機内に煙が入ってきて油のこげるに匂いがしたようです。

 そこで機長は緊急脱出シュートを使って避難させることに決めたようです。

 一部報道ではエンジンを止めることが出来なかったと言うことも言ってはいますが、止まらないエンジンの方向へ脱出することはありえないでしょうから、燃料シャットオフバルブで止めたのかもしれません。

 当時千歳の気象は風も強く、気温が0度程度で猛吹雪状態であったようです。

 気温がプラス3度からマイナス5度程度が一番凍結の危険性が高い温度で降っている吹雪も湿った雪でこれも凍結しやすい条件です。

 普通この様な状態で、もともとエンジンなどに機械的な異常がなかったという条件なら、吹雪の中で強い風に正対してある一定時間止まっていたら、エンジンインテークに着氷した可能性が大いにあります。

 タクシーを始めようとして普段なら小さいパワーで動き出すところ、タイヤの前に雪が降り積もって固まり、相当パワーを足してやらないと動き出さないので、それに応じたパワーを入れたところ、エンジンインテーク周りの着氷が一挙に飛ばされてコンプレッサーに飛び込んだと言うところでしょうか。

 過去にこのような状態の実験の結果を聞いたことがありますが、400馬力くらいのヘリのタービンエンジンはコップいっぱいの水を投げ入れたら、爆発音とともに止まるそうです。

 B3のエンジンならバケツいっぱいの水が飛び込んだら止まるか、大きなコンプレッサーストールを起こすことでしょう。

 ジェットエンジンのタービンはコンプレッサータービンも高圧タービンも出力を出して回転中は推進力の影響で前方へ強い力で出ようとしていて、それを何箇所かの強力なベアリングで支えています。

 強い出力で回転中のエンジンに一挙にバケツいっぱいの水を投げ込めば、一挙に温度が下がり、空燃比が変わって止まったようになり、前方への力は一挙になくなって後ろへ力が働き、その衝撃でベアリング内を循環している潤滑油がエンジン内へと噴出して気化し、空調システムを通過して客室内へ流れ込んだのでしょう。

 このような現象はコンプレッサーストールと言う状況と同じで、爆発音とともに排気管から瞬間的にバックファイヤーが出ることが多いようです。

 ヘリコプターなどでも離着陸のときなど、最大パワーを使うときには、馬力低下を防ぐため、エンジンのアンチアイスなどを使わない手順になっていて、ものには程度といつも思っていましたが、今回はどのようにしていたのか大変興味があるところです。

 

JAL相次ぐエンジントラブル






 昨日午後 JALの札幌から福岡へ向かうB737が誘導路を滑走路へ向けて移動中、機内に煙が充満し、乗員乗客がシュートを使って非常脱出する騒ぎがありました。

 1月末には福岡空港で離陸滑走中のB787のエンジンが爆発、離陸を中止する騒ぎがあったばかりです。

 運が悪いと言うか良かったと言うべきか、たいしたけが人もほとんどなく済んでいます。

 今回のトラブルはエンジンの軸のうち今回はを支えるベアリングのシールが悪くなり、オイルがエンジン内を流れる空気に混ざったということでしょう。

 私も204Bで同じようなトラブルが起こり、私の場合は高圧タービンの後方のベアリングで、ブルーインパルスのような煙が出ると同時にオイルの温度計が振り切ってしまい、間一髪で緊急着陸しました。

 今回のJALの場合は低圧タービン(コンプレッサータービン)で暖房用にも使う空気の中へ混じりこんで一挙に300度の温度で気化し、キャビン内へ流れ込んだものでしょう。

 すぐにエンジンを止め暖房を止めれば煙の流入は止まり、火災になる可能性もほとんどありません。

 ただし機内は霧に包まれたようになるので乗客はパニック状態になりかねませんが、機体はまだ地上にいますので、落ち着いて機外に出れば問題はないでしょう。

 しかしこれは機長が状況を正しく理解し、避難誘導が正しく行われればの話で、状況がわからないとパニックとなるでしょう。

 前回1月末の離陸途中のエンジン爆発のほうが事態は深刻で、うまく離陸を中止できたのでよかったのですが、もし浮いてしまっていたら、数ある非常事態のうちでもトップクラスの危険性がある緊急事態でした。

 ジェットエンジンは機種にもよりますが3000時間程度で大きな点検整備が必要で、通常はエンジンメーカーか認定工場へ送って点検します。

 JALはこのそれぞれのエンジンをどこへ送って点検しているかわかりませんが、中国や東南アジアにはやや問題がある認定工場もあり、どのような点検整備がなされたかも十分に調べるべきでしょう。

ガソリン ついに99円、、、





 昨日車にガソリンを入れたらついに1リッター99円でした。

 少し調べると以前100円以下だったのは平成15年ころで昭和40年ころはリッター50円の時代もあったそうです。

 いずれの時代も石油はあと40年で無くなると、常に脅されて頭に刷り込まれていたのですから情報コントロールとは恐ろしいものです。

 今ガソリン価格が100円だとしても53.8円は税金だそうですので70円60円になることはなさそうです。

 高いときは170円くらいだったそうですが人の記憶とはあまり頼りにならないものです。

 税を除いたガソリンだけの価格は1リッター50円程度ですが、延々と中東から運んできて、精製し、それからタンクローリーに載せてガソリンスタンドまで運んできて1リッターたったの50円ですから、ペットボトルのお茶がいかに高いか考えてみる必要があるかもしれません。

 定期便の航空機の場合は燃料代の総経費に占める割り合いは30%程度らしいので、航空会社はかなり経営が楽になりそうで、JALも財布の紐を緩めてパイロットの給料を上げるそうです。

 つまり経営者は原油価格の低い状態はかなり続くと見ているようです。

 ドクターヘリや防災ヘリなどのヘリコプターの燃料費の総経費に占める割合は、10%以下で運航会社はあまり潤うことはなさそうですが、より安いに越したことはないでしょう。

 

 ただ以前、燃料費の高騰に根をあげて、運航契約料金を上げてくれと業界総出演で騒ぎましたので、当時あがっていたなら今回の原油価格暴落で契約料金を下げられること認めるのでしょうか。


 ガソリン価格の暴落で今後、エコ車や電気自動車の売れ行きや開発がどうなるかということも大変気に掛かるところです。

 もともとプリウスなど回生エネルギー方式の車は何キロ走って車自体の寿命がいつ終わるかということが省エネになるか、自己満足で終わるかが決まるので、今のガソリン価格だと30万キロとかとてつもなく走らないとエコにならないと言うことになるでしょう。

 日本が経済など、今のようなひどい状態になったきっかけは、バブルがはじけたとき、地球に優しいとか、エコとか節約とか言い出したことが、全体が失速してしまったそもそもの原因になっています。

 若者全員がカッコいい車に乗って、日本中に張り巡らされた高速道路を走り回るようでないと日本は発展しないのですが、そのようなことを言うと無駄だとか、財政が破綻するとか後ろ向きのことばかり言う世の中では将来も暗いものでしょう。

ヘリパイロットから見た古代寺院の立地、、、






 今日は古代寺院の立地のことをヘリパイロットから見てと言う話題です。

 仏教が伝来する6世紀半ばから7世紀にかけて、私の住む大和川沿いの奈良県北西部から大阪府東部にかけて法隆寺クラスの大寺院が10箇所も存在したということが文献や発掘調査で証明されています。

 この地域はヨーロッパから延々と続くシルクロードの終点で仏教はじめ多くの文化や技術が伝来したところで、そこに当時としては最高の文化宗教と言える仏教が伝来し、巨大で荘厳な寺院が多く建立されました。

 なぜこの地域に多くの巨大寺院が建立されたのかと言う理由はもちろんこの地域へ仏教、文化技術が伝来したと言う理由ももちろんですが、ヘリから何回となくこの地域を見下ろしながら飛んでいるとなんとなくわかるような気がします。

 多くの寺院が小高い山を背に立っているのを見ると、やはり、寺院建立の材料の内、五重塔の心柱が裏山にあったのではないかと、長年ヘリで吉野の山から銘木を搬出した経験から想像できました。

 寺院建立の材料の内、運搬が困難なものは長く太い心柱で、当時の狭い獣道のような道路では一番困難で、次に運搬が難しいのは5トンもあるような礎石でしょう。

 ただ礎石は最大級のものでも3メートル四方ぐらいで、木製のそりに乗せて運ぶことは可能だったのでしょう。

 当時最新技術の瓦は、相当はなれた場所でも適当な粘土と焼くための燃料の雑木があれば可能なようで、釜跡が離れたところで発見されています。

 6世紀以前の小高い山はすべてほぼ原生林の状態で、文献にある消失した巨大寺院の背の地域に良質の巨大な杉ヒノキが手付かずで残っていたのでしょう。

 巨大寺院の象徴は五重塔や三重塔であり、この心柱がすぐ近くに存在し、その木を切り出して諏訪の御柱祭りのように運び出したのでしょう。

 法隆寺以外の巨大寺院は建立ご数百年以内に落雷のため出火し燃え尽きてしまったようで、今は礎石と焼けた瓦が発見されるだけになり、またその背景の小高い山々はすべて品疎な雑木林か、味気ない植林地になっています。

 京都も奈良も飛鳥も河内の大きな発展した都が存在した地域は、すぐ裏が豊かな森林で、建築材料を提供した地域であることはヘリから見下ろせば良くわかりました。

 燃え尽きた寺院はそのときの為政者の力や地域の総合的な経済力が復興の鍵なのですがそれ以上に巨大な心柱が手に入るかどうかも大きな鍵であったことでしょう。
 

佐賀県に防災ヘリ、、、、、



 

 佐賀県に防災ヘリを導入と言う話が出ているそうです。

 私はこの件でちょうど一年ほど前に記事として取り上げています。


 佐賀県でこのあと状況が変わったのは、主に長崎県におんぶにだっこしていたドクターヘリを自県で持ちそれがほぼ軌道に乗ってきたと言うことです。

 佐賀県は狭い県面積の上離島がなく、一番近い離島は壱岐の島でこの先の対馬も佐賀県から近いのですが長崎県の範囲であることが、防災ヘリの必要性が説かれなかった理由だと思います。

 私が長崎県ドクターヘリに勤務したとき、壱岐への出動があり、佐賀県を縦断して飛んだときには、壱岐が長崎県内であっても福岡や佐賀が近い上、多くの大病院は福岡にあるので、県内優先とはいえわざわざ遠い長崎から飛ぶことにはずいぶんと不合理を感じたものですし、さらに遠い対馬へはなおさらです。

 佐賀県は経済力も人口も県土の面積も小さい県ですので、防災ヘリを導入するメリットよりも、ヘリの運航を維持する費用や機体を購入する費用、基地の格納庫や事務所を建設する費用など多額の費用が掛かりますので、防災ヘリを導入しないで、運航費用の一部を負担することで、協定を結んで隣県にお願いするほうがはるかに合理的でしょう。

 ヘリの購入や運航の費用の大部分は国から補助金として支給されますから、ある程度問題は少ないのですが、この防災ヘリを運営していくために、それでなくても少ない県内の消防から10人近い若手で元気いっぱいで優秀な隊員を持っていかれることは大変つらいところです。

 さらに県の職員が管理職者を含めて3名程度はいりますし、最後の大きな問題は運航技術力をどのようにして維持管理していくかという大きな壁があるでしょう。

 ドクターヘリの運航実績で目覚めた県下各市町村の声を抑えることが出来なければ、防災ヘリ運航と言う今全国で危機に嵌ろうとしている大きな課題を抱えることになりますが、それに見合う効果が果たして出せるでしょうか。

 オスプレイはプリウスか?、、、、


 
 オスプレイはプリウスと似た面があって、やはり航空機のハイブリッドと言う存在であるかも知れません。

 プリウスを燃費性能と回生エネルギー装置で最大限の評価をする向きと、少数ではありますが例の武田教授のように具の骨頂だと言う最低の評価をする方もおられます。

 オスプレイの配備反対グループも賛成グループもその性能を最大限良い評価をしていることは変わりないようです。

 公表されている基本的な性能を見ると大変に使いにくい航空機で、海兵隊の進出作戦のような場合、着陸場所がどのようなところになるか想定できないような場合は大変な制約を受けそうです。

 ローターを30度前傾して飛行機と同じように滑走路から離着陸する場合と、ヘリのようにホバリングして離着陸する場合では、搭載できる燃料と荷物と乗員の合計の重量がおおむね10トンから5トンへと半減させないといけないことです。

 純粋なヘリコプターの場合ほぼ同じ大きさのCH47の場合はおおむね10トンくらいですから、飛んでいって目的地へついて離着陸に制約はありませんが、オスプレイの場合は飛行場から最大重量で離陸すると、到着時で燃料を5トン消費している必要があります。

 5トンの燃料はほぼ空っぽですから、離陸前にはすでに搭載物の重量を1トン程度は落として出発し、乗員乗員降ろして燃料は1トンしか残りませんから1時間しかしべないことになります。

 つまり普通に作戦をする場合に戦闘機の護衛はつくでしょうし、空中給油も必要と言うことになりますが、民間機として使用する場合は大変困ったことになります。

 ヘリで離着陸する場合は普通の同じクラスのヘリの半分しかつめないが速度が倍と言うことでプラスマイナスゼロと言うことも言え、燃費が半分で値段が倍のプリウスと同じようなことがあると言うことになります。

 ヘリコプターモードでの搭載量が大きく制限されているのはヘリコプターとしての性能が低いためで、この面での運航管理を厳しくしても、どうしてもぎりぎりの重量で離着陸する場面も出てくることは十分予想され、当然これが原因の事故が大変多くなることでしょう。

 この機体を陸自が導入し、沖縄から尖閣へどの程度の兵員機材を送り込んで、飛んで帰れるかと言うことになると予想したほどは積めないと言うことになるかもしれません。

 このようなことを書き連ねていると昔のヘリ会社の営業マンが顧客と間の抜けた打ち合わせをして来て、作業計画を作る傾向があったことをよく思い出します。

 204Bは満タンで1時間45分飛べ、1,5トン吊り上げられ、乗客は9名乗れ、風は17メートルまで飛べます。

 馬鹿!この条件全部一緒にできるわけないだろーー!!

 

 
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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