JAL エンジン爆発(2)、、、、
サッカーの日韓戦を夢中になっていてブログの更新が遅い時間になってしまいました。
20連敗以上していたそうですので、今日の勝ちっぷりは見事でずいぶんと気持ちが晴れ晴れとしました。
韓国の戦いっぷりも以前と比べるとフェアーであまりラフプレー暴力沙汰がなかったのが不思議でその気力の衰えが敗戦に結びついたのでしょうか。
今日のテーマは昨日に続いてJALのエンジン爆発です。
最近の航空機は品質管理が行き届いてあまり目立った故障はあまりないように思っていたのですが、やはりゼロにはならないということでしょう。
ジェットエンジンがあれだけの爆発をすることはあまり聞いたことがないのですが、先見整備、品質管理はどうなっていたのでしょう。
いかにジェットエンジンは急に壊れるとは言え、破壊に至るまでには何らかの兆候が現れるものです。
一番簡単な兆候はコストダウンタイムというもので、エンジンを止めるときに、スロットルで燃料をカットしたときから、高圧タービンが止まるまでの時間を毎回計測し、エンジンの回転部分のバランスの崩れや、ベアリングなどの異状による拘束の有無の兆候がでて、具合が悪くなり出したエンジンは早く回転が止まるのです。
エンジンを止めるたびに計測し、前回と比較して5秒以上早くとまると何らかの点検をするということを決めていた機種があったように記憶しています。
また一定の飛行時間ごとにエンジンのタービンの回転中の振動を計測し、一定の値以下を確認するというような整備点検があったように思います。
このような方法でエンジンの異常をいち早く発見し、不具合があればいち早く修理するような制度になっています。
エンジンが数千時間、決められた時間使用されるとオーバーホールをし、規格を外れて痛んだタービンブレードなどは交換し新品と取替え、回転させて新堂を調整したりする整備をするのですが、規格ぎりぎりで交換するのと、余裕を持って交換するのでは、数百枚のタービンホィール全体の振動や性能でよい品質のものとぎりぎり合格のものが出てくることは確実にあります。
ということで整備に十分な費用をかけてする場合と、海外の安い整備工場でするのでは当然、品質に差が出てくるということになります。
このようなことは運航会社自らの調査ではなく、やはり安全運輸委員会(航空事故調査委員会)が厳正に調査し、再発の防止に努めるべきでしょう。
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JALエンジン火災で離陸中止、ドクターヘリなら、、、
昨日夕方 福岡空港でJALのB777が離陸滑走中エンジントラブルで火を吹きましたが無事離陸を中止し、乗員乗客には怪我はなかったようです。
離陸中のエンジントラブルは航空機にとって大変リスクの高い緊急事態で対処の方法が少しでも間違うと大惨事になりかねない故障です。
空港の定点カメラに見事にエンジンが爆発する様子が写っていて、乗客乗員は大変肝を冷やしたことでしょう。
旅客機などはエンジンが爆発しても機体や主翼にダメージが及ばない位置に着いていて、今回はそのことで火災を誘発しなかったようです。
今回は離陸の早い段階でトラブルが起こったため、十分余裕を持ってとめることが出来たため幸運だったようです。
それにしてもエンジンは100%パワーが入っていて燃料流量も多く、たぶんタービンが爆発的に飛散したのでしょうか、かなりの衝撃、爆発音、だった事でしょう。
航空機のエンジンは緊急時30秒以内は150%、2分30秒以内は125%などと緊急出力の使用が認められていて、片方でも純分安全に離陸が継続できるようになっていて、一番不利な浮かび上がった時に片発になっても大丈夫なように設計されています。
さてドクターヘリが同じように離陸中に片方のエンジンが爆発した場合、大丈夫なのでしょうか。
この点、設計上では旅客機などと同じように離陸途中の片発でも出力の上では一定重量以下なら、問題なく離陸継続できるようになっていています。
ただし一定の重量以上なら、ある一定の条件でないと墜落する可能性があり、パイロットはその重量制限のどの程度の位置にあるのか、また最大出力を使わないで離陸する方法を会得し、実行する必要があります。
もうひとつエンジンの爆発による機体各部へ与えるダメージですが、ヘリの場合 左右のエンジンがチタン製の防火壁で遮断されているので、ある程度の独立性があります。
もちろんその独立性の程度は規定に従って設計されていて、十分に安全性は保障はされているのですが、昨日のエンジンの爆発する動画を見ると薄いチタンの防火壁をどうも心配になってしまいます。
新潟2号機目は鹿児島国際航空へ、、、
新潟県が2号機目として長岡赤十字病院へ配備するドクターヘリの運航は鹿児島国際航空と静岡エアーコミュータのJVに決まったとニュースが入っています。
そのほか大きなニュースとしてはJALがパイロットの引き抜きに根をあげて給料を上げるというニュースも入っています。
ヘリのパイロットも定期便のパイロットも使える人材は足りないということなのですが、ヘリのパイロットの給料は上がるという情報はあまりないようです。
最近の新規のドクターヘリの受注会社はほとんど大手は惨敗で、中小が健闘しているようですが、これは何らかの方法で人材を確保する手段を持っているということでしょう。
大手といえどもいかに経営管理や人事管理が出来ていても、飛ばすパイロットが確保できなければ新規事業に参入できないということで、いかに、ヘリパイロットの育成は困難かということの現れでしょう。
静岡消防の富士山事故の件はいまだにネットなどで話題になっていて、無謀な登山の失敗者を危険をかえり見ず飛んで行って、たまたまミスしたことを非難するのは何事だ、損害賠償裁判を起こすなどもってのほかだという意見が主流のようです。
登山者が無謀な登山に失敗したことと、救助ヘリが要救助者を落としたことはまったく次元の違う事柄であることを無視して、話をごちゃまぜにし、ヘリの方を擁護する意見はあまりにも幼稚です。
ヘリのがわの救助作業の失敗部分や飛行計画全体の妥当性は要救助者の失敗にはまったく関係なく、ヘリの運航だけを正しく評価するべきで、改善点反省点があれば正しく改善する、法に照らして違法性があったのなら正しく追求することは当然のことで、たまたまそこに助けてくれという、とんでもないやつがいたから失敗は免責されるなどという意見はまったくのお門違いでしょう。
ヘリの運行費用が高いのに登山者が無謀な登山で失敗したのを助けに行くのは税金の無駄遣いだ、というなら静岡消防がまともに救助できない組織運営なら消防航空隊創立以来使ったであろう50億円近い税金は無駄ではなかったのかという、そもそも論からはじめるべきでしょう。
昨日はいろいろ気になるニュースの多い一日でした。
ゼロ戦 飛行する、、、
昨日午後九州鹿屋基地で復元されたゼロ戦が20分ほど飛行したというニュースが入っています。
戦後2回目だそうですが、とんだパイロットが白人だということが気にいらないのは私が日本人パイロットだったからでしょうか。
敗戦後 連合軍から航空のすべてを取り上げられた傷が外人がゼロ戦を飛ばせことを許せないのでしょうか。
日本国内には飛べないゼロ戦が数機はあると思いますが、その気になれば飛ばすことが出来たことでしょうが、規制官庁、資金、場所、パイロットなど多くの壁が飛ぶことを許していません。
実物はたしか三菱小牧工場、空自浜松南基地の格納庫、そして京都嵐山でも見たような機がしますが記憶が定かではありません。
海外居住の日本人の資金と外人パイロットの手で飛ばしたことにはやはり、あまりよい気がしないのは私だけでしょうか。
私の頭の中でゼロ戦と言えばやはり、坂井三郎さんの2番機であった上原さんの思い出です。
私が23歳で朝日ヘリコプターに入社したとき確か60歳近いお年で、204Bの物資輸送のエースでした。
70歳近いお年で農薬散布中の事故で壮絶な戦死をされたことも大変な衝撃でした。
入社当初 出来る仕事のない私たち訓練生やライセンス取りたてのメンバーは副操縦士という名のかばん持ちで、ベル212のコパイ席へ乗ることを許され、飛行しながらいろいろなお話をしていただいたものでした。
一番印象に残った話は204Bの操縦感覚はゼロ戦と瓜二つだということで、物資輸送のフライトを想像したものでした。
その後204Bを7000時間以上飛ばすことが出来、旋回性能や加速減速の加減など本当にレシプロの戦闘機のような運動性の良さを体験することになり、お話どおりだと思ったものでした。
航空文化の一つとして、先人が造った世界の名機を自らの手で飛ばせないような国家国民のしがらみの中、小さな旅客機、ヘリ、戦闘機などを本当の意味で作ることが出来るのでしょうか。
やはりいまだにアメリカ仕込みの自虐史感が航空の世界を覆ってしまっているのでしょうか。
ヘリコプター酷暑酷寒時のエンジンスタート、、、
ヘリコプターが酷暑、酷寒時のエンジンスタートに何らかの影響があるかという質問をいただきました。
ピストンエンジン(レシプロエンジン)は影響が出て、大変掛りにくくて苦労したことがありました。
マイナス10度を下回ったとき、かからなくてついにバッテリを上げてしまい、うんともスンとも言わなかったので整備士が念のため点火プラグをはずして診てみるとなんと霜のようなものが凍結していました。
北海道などマイナス20度を超える地方では、野外駐機するときは夕方フライと終了後にバッテリーをはずすこととエンジンオイルを抜いて旅館へ持ち帰り部屋においてい寝たそうです。
タービンエンジンになった初期には、外気温度がやはりマイナス20度以下では通常の手順でスタートすると添加はしたものの低い回転数で加速しなくてスタックしたことがあったようです。
マニュアルではそのようなときにジェット燃料の代わりに過疎りんを使用しても良いと書いてあったように記憶しています。
タービンエンジン用のオイルはピストンエンジン用のように水飴のようにはならないので、潤滑性能には問題はないようですが、確かユーロのヘリのエンジンオイルのグリーンマークは30度C以上ですが30度Cのところには上限の制限のように赤マークがなくエンジンスタートし30度C以下で離陸しても支障がないような表現で離陸するとすぐに30度以上に上がるようでした。
その後ヘリのエンジンもFADECというデジタル制御の燃料コントロールが着いたので、どんな酷暑酷寒でも普通にエンジンスタートできるようになりました。
タービンエンジンは初期はマニュアルコントロールで燃料の流量を調整しながらスタートしていましたので、せい銀温度を超えてしまったりした失敗がかなりあり、パイロットは苦労したものでした。
エンジンを燃やしてしまったパイロットは10人ではきかないでしょう。
ヘリポートのマーキング、、冬バージョンは?
ヘリコプターが着陸する場所はヘリポートと決められていて、所定のマーキングをすることになっています。
普通はコンクリートかアスファルトの舗装に、白か黄色で丸にHマークの塗装で表示することになっています。
ヘリポートが固定翼機の滑走路であるなら着陸後にスポットインするのはエプロンというような名称で呼んでいますので、ヘリコプターにもエプロンという駐機スポットがあれば複数機が同時に離着陸できます。
エプロンと着陸帯をかねて使うなら複数機は同時に使えませんが、広さとしてはずいぶんと狭いところでも可能でしょう。
さて今日の話はそのヘリポートのマーキングが白であると雪が降る地方ではまったく見えなくなる恐れがあるというお話です。
5センチの積雪でもほぼ完璧に見えなくなりますから、なにか処置をしないとパイロットはどこに着陸してよいかまったく見当も着かないでしょう。
つまり白で表示されたヘリポートは完璧に除雪しないと着陸できないということになり、そのようなことを防ぐために黄色の表示も航空法で認めているようです。
しかしそれにしても除雪を完璧にしていても、5分の吹雪で黄色であっても表示は見えなくなりますので、広い平原のような真っ白の中へ着陸していくということはホワイトアウトの危険性も高くなります。
そこで丘珠飛行場のようにヘリが冬季積雪時期に着陸の目標としてわかりやすいように確か、黒、赤、青のマーキングも使用していたようです。
マーキングも重要だが、誘導員が着陸帯の前で誘導すれば良いという意見も聞こえてきそうですが、着陸帯のすぐ前で誘導することはヘリが何の困難さも異常事態もなく簡単にホバリング着陸すると思い込んでいるのでしょう。
ホワイトアウトになったり、目標を行き過ぎたり、白一色で高度判定を誤ったりすることが万一あって、誘導員がとっさに逃げようとしても深い雪に足をとられて身動きすることもかなわないでしょう。
あるいはヘリが舞い上げる雪の中で人影が消えてしまうことなどは普通に起こりえることです。
民間のヘリにスノーシューを装備することを簡単に認めてしまって、雪の上に着陸することをなんら条件を課さないでスルーしていますが何をどこまで準備訓練するのかには知らない顔であるようです。
スノーシューをつけることすら自由ですので、ドクターヘリがあちこちで雪上着陸を繰り返している今、何らかのルールを具体化しなくて良いのでしょうか。
ドクターヘリ 機内の温度管理、、、、
ドクターヘリは緊急の要請で飛び立ちますので、どうしても野外に置いておくことが必要ですので、ヘリコプターの機内の温度は真冬は氷点下になり、真夏は下手をすると50度を越える恐れがあります。
そして機体自体が持つ冷暖房能力は限りがあって、温まりにくい、冷めにくいと言う離陸直後は大変寒い暑いということになります。
さらに患者さんの症状によっては、機内を高温にする必要があったり、冷房をがんがん効かせてほしいというような要望も入ったりします。
機体の冷暖房の性能は高級車には程遠いほどで、暖房は離陸後10分冷房は5分ほどは飛ばないと目に見えて効いているという状況にはならないようです。
これは医療機器や機体の電子部品関係にもあまりよくはないのですが仕方がないというところです。
格納庫から近いところに駐機しておける場合は、夏はスポットクーラー、冬は小型の電気暖房器を機内にセットしておくようにし、離陸前の短時間に取り除くようにしています。
ただしこれは基地から離陸するときにしか有効ではありませんので、ランデブーポイントで10分以上エンジンを停止して、救急処置の間、待機していると真冬などでは氷点下の気温で一気に冷えてしまいますし、夏は機内が蒸し風呂のようになってしまいます。
その状態で患者さんを収容すると大変ですので、エンジン始動離陸後後できるだけ早くエアコン暖房を入れるようにしていました。
太陽が出ている天候なら状況が許せば夏は日陰方向に、冬は日光が入りやすい方向へ向け着陸するような気づかいも大切でしょう。
真冬、真夏の木材搬出のフライトではマイナス10度吹きさらし、35度プラスエンジンの排気の熱気で一日中飛んでいましたから、それに比較すればずいぶんと楽は楽でしたが、暑さ寒さに弱い自分としてはよくがんばったものでした。
ホンダジェット アメリカでデリバリー開始、、、
三菱MRJが失速しそうになっているのを尻目に本田はついにホンダジョットをデリバリーしたとのニュースが入っています。
創業者本田宗一郎氏の夢がついに現実のものとなったもので大変めでたい出来事です。
ニュースによると100機以上も売れているようですので、まずまずの滑り出しでしょう。
既存の航空機メーカーではなく他業種の会社が作ったことや開発をアメリカでやったことなどが大変注目されるところで、国内でやっている三菱が置いていかれてお尻に火がついたも同然でしょう。
この後は三菱が担当している新型ステレス戦闘機心神がどうなるか大変注目されていることでしょう。
あと私が個人的に勝手に注目しているのは、ラジコンヘリのトップメーカーが名古屋の航空宇宙ショーで公開していたような小型のヘリコプターをいつ飛ばしてくれるかです。
三菱、川崎、富士重などのヘリ開発は防衛庁向けの中型機以上で206B程度以下の小さな民間へりをどこかが開発して世界的に売り出してほしいのですがその候補はラジコンヘリメーカーでしょう。
官庁主導の大手はこのような部分の開発は不可能だと思っていますので、他業種の乱入を期待したいものです。
かっこいい町、、、、、
豊岡市の2月の広報に市長がドクターヘリを取りあげています。
絶賛しているとも言える取り上げ方でここまで評価されると現場で働くものとしては最大の支援でしょう。
基地病院は豊岡市を中心とする広域の病院組合が運営する病院であり、ドクターヘリは県が中心となって、京都府、鳥取県とも共同で運航するものですから豊岡市の市長がここまで評価する以上に広域に活動しているもので、少し違和感を感じました。
というのは他の県で県議会などで取り上げられたのは、出動を評価奨励するのとは真反対で、高いヘリを近くに飛ばすとは無駄使いだから止めろといったものです。
またヘリは100キロ圏内の遠くをカバーし、離着陸危険と騒音を撒き散らすトンでもないものだというような評価もあったりしたものです。
豊岡にあるドクターヘリが100キロの圏内の救急医療に大きく貢献し、大変安全な地域つくりに貢献してる上、4人しかいなかった救急医が19人にも増えて医療状況が大きく改善されたというような大変前向きな評価をしているようです。
これが地域が変われば、1日に10回以上も離着陸を繰り返したり、年間1500回以上も飛んで、危険と騒音を撒き散らし、しかも救命効果は地元の市町村でなく遠くへ飛んでいるとはとんでもない迷惑だというようなことを言うことが最近の日本の風潮でしょう。
そういえば他の基地病院では必ず聞こえてきていた、ヘリがうるさい、騒音を避けてコースを変えろというような話は豊岡ではほとんど聞いたことがありませんでした。
大荒れの天候になったら、、、
ここ4,5日間は日本列島は本格的な寒気団に覆われたり、低気圧が南岸を通過して行ったりと大変荒れた天候になっています。
30メートル以上の強風が吹き荒れたり、一晩に1メートル近い積雪となったり、全国に展開するドクターヘリに取って一番厄介な天候の時期でしょう。
このような大荒れの天候では飛ぶことは危険すぎることは当然として、吹きさらしの強風吹雪の屋上ヘリポートへ駐機しておくことだけでも大変危険なことで、ヘリコプターが凍結したり、強風でローターやテールローターの可動部分に強い力がかかる恐れもあるでしょう。
このような危険性を避けるためには、強風に見舞われる前に格納庫へ入れて風雪を避けることが大切なのですが、日本のドクターヘリの基地病院など常時待機しているところに隣接して格納庫があるところは半分以下のようです。
あらかじめこのような天候が予想されるときには、救急要請の飛行任務を離れて、格納庫のある場所まで飛行して避難する必要があります。
ということで天候をあらかじめ予想して、飛行可能なときに避難するのですが、どうしても夜明け待ちや、予想以上に早く荒れてきたりした場合には、ある程度の危険を冒して飛ぶ必要が出てくることもあります。
あるいは避難が遅れて飛べないほどの天候になってしまったときには仕方なく、荒天対策をして強風吹雪をやり過ごすしかありませんが、屋上へリポートなら最悪落下することや横倒しになることも考えられないでもありません。
もうひとつ屋上へリポートを整備したために、基地病院で給油設備がなく、給油のため最寄の空港や給油ヘリポートまで出動のたびに飛行せざるを得ないところも数多くあるようです。
ドクターヘリの基地としては、基地病院に格納庫つきの地上へリポートで、給油設備があること。
そして乗り組み員のための清潔な専用トイレ付きの待機室があること。
このような条件を満たしていないドクターヘリの基地がなんと多いことでしょうか。
数億円以上も掛けて屋上へリポートだけ作ってドクターヘリを飛ばそうとする新しい県もいまだにあるようで、一つ一つの条件が満たされないとどのような不具合や安全性上のリスクが出るか良く考えてほしいものです。
もちろん基地病院でなければ格納庫も給油施設も待機室も全くいりませんが、基地病院なら一つでも欠けると大変な欠陥となります。
運行上の安全を確保するために十分な経験を持ったパイロットが必要なことと同じ程度に大切なことなのですがあまりそのような意識が広まっていないようです。
なぜかと言うと、ドクターヘリを始めた15年前、運行会社自身がそのようなことを全く理解せず、行政や病院などへの啓蒙を全くしなかったからでしょう。