オスプレイ ハードランディングか?、、、
ニュースによるとアメリカカリフォルニアで現地時間の9日午後5時ころ、上陸強襲艦に着陸しようとしたオスプレイが着陸に失敗しハードランディングしたようですが、乗組員26名に怪我はなかったようです。
軍用機ですから事故の情報は民間機のように何もかも明らかにならないことは、普通で敵国に自国の軍事力の欠陥をわざわざ教える馬鹿はいないでしょう。
情報は十分ではありませんが、少ない情報の中からオスプレイの弱点やパイロットの技術的な問題についての推測がある程度できるように思います。
オスプレイはヘリコプターモードの時しか事故は起こらないようですがこれはやはり、飛行機モードでの巡航時の速度性能やローター配置の構造上の問題から、全備重量に比較してローターの直径が短すぎるという点があり、これがヘリコプターとしてのホバリング性能を犠牲になっているというところがあります。
ということはヘリモードでのホバリング性能が低く、重量がホバリング制限重量近くでは大変操縦に余裕がなく、パイロットが少し間違えば今回のようなハードランディングが大変起こりやすくなっています。
もうひとつ重要な情報が報じられていますが、上陸強襲間は停泊していたということが明らかになっている点で、オスプレイの離着陸時も空母が全速で進み、正対風の状況を作るような艦船の前進速度が得られない中で着陸しているという点です。
停泊していた場合はさらに悪い条件として、離着陸方向が背風の条件となっていた場合はさらに難しい操作が必要となります。
同じように艦船に着陸する場合でも艦船が全速前進している場合と停泊している場合ではオスプレイに許される全備重量の制限値はたぶん数トン程度も違ってくるでしょう。
もうひとつ事故の要因で言えることは、米国でオスプレイのパイロットの養成はヘリコプター操縦教育からオスプレイに進む形態ではなくいきなりオスプレイの訓練で始めているように聞いています。
これではヘリコプターの離着陸における、背風や無風時での制限重量に近い重い状態での経験があまり出来なくて、しかもオスプレイはローターを30度前傾して離着陸するような、固定翼機に近い運用ばかりしているようです。
オスプレイのパイロットには今回のような制限重量いっぱいでの無風、背風状態でのホバリング性能限界付近での操縦操作の訓練体験を十分にやらせないと、このような事故は多発しますし、現に多く起こっているようです。
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