今日は大晦日、、、、
いよいよ押し詰まって今日は大晦日です。
2007年の5月にこのブログを初めて9年目の大晦日、もうヘリを降りて4回目の大晦日ですので、暇に任せて毎日何とか記事をアップすることが出来ています。
ヘリに乗っているころは大晦日に家に居ることができる幸運は3分の一くらいだったでしょうか、一番印象深いのはスマトラのジャングルの中の石油基地で真っ暗な部屋のベッドで短波放送で紅白歌合戦を聞いた30歳のときでしょう。
ヘリを降りたら何が一番良かったかと言うと、明日の天気予報を気にしなくて良くなったことです。
特に毎日飛ぶ任務を持つパイロットはつらいところで、天候が悪くなると飛ばなくても良い、コマーシャルの撮影などは気が楽ですが、その対極はドクターヘリで飛ばなければ患者さんが死ぬ可能性が常時あるので、どんなに厳しい天候でもパイロットが飛ぶと言えば飛ぶことになります。
365日常時飛ぶ体制と言うものはつらいもので常にぎりぎりの判断を迫られる可能性があり、気を抜けませんがほとんどの他の仕事はある程度の判断でその日は飛ばないという決定がなされ、後は比較的気が楽になるという面があります。
ということでやはり大晦日は大きな区切りでまた来年に向けて安全にと、新年を迎えて決意を新たにと言う意気込みで始まります。
思えば懐かしい気持ちだけで、今はそのような環境はまったくなく、日一日ブログだけは自分に対する課題とし、後は孫の帰郷を楽しみに、そして定年後に始めた歴史観光ガイドのボランテイアに精を出すという生活になっています。
来年度も多くの皆さんのご愛読をお願いします。
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笑福亭 笑瓶 さん ドクターヘリで搬送、、、
落語家の笑福亭 笑瓶 さん が千葉県でゴルフ中に倒れドクターヘリで搬送されたと言うニュースが出ています。
ニュースによるとプレー中に胸が痛いといって倒れたということですので心臓疾患のようです。
一般の人がゴルフ中に倒れてドクターヘリで搬送されてもほとんどニュースにはなりませんが有名人とドクターヘリと言うことならニュースの価値があるようです。
私も現役中ゴルフ場から搬送した例は10件以上あり、酷暑酷寒 飲酒 結構な運動量、そしてこれは冗談ですが高額のレートで握っているときは特に心臓に悪いようです。
バブルの時代はヘリでゴルフ場へ行くということが流行しましたのでヘリポートを持つゴルフ場は結構ありましたが、今の時代はあまり利用されていないようです。
私はゴルフが出来ないしないのですが、ヘリがゴルフ場とかかわることは今回のドクターヘリに限らず結構ありました。
最初にゴルフ場へ仕事に行ったのは松くい虫防除のヘリ散布でした。
ゴルフ場に松が植栽されていることは多くあり、その中でも松くい虫被害で枯れると大変困るのは、コースのレイアウトに障害物として植えてある高い立派な松で、これが枯れると大変困るということでゴルフ場を全面的に散布したものです。
バブル全盛期にはゴルフ場が夜間プレイが出来るようにと夜間照明をつける工事にヘリを使ったものです。
コース内は起伏が多くしかも、トラックや重機が通る道はほとんどなく、長くて重い電柱やクレーンが入るようにするには広く芝生をだめにしてしまいます。
ということで必要な場所に電柱の入る穴を掘り、ヘリで吊り下げた電柱を直接穴へ挿入するという工法でひとつのゴルフ場につける50本くらいの電柱なら2,3時間で終わるほど早く工事が進みます。
ドクターヘリが患者さんを収容するためにゴルフ場へ着陸する場合、グリーンならどこでも着陸できますし、コース内にも着陸できる場所は無数にあり、何番ホールと言って貰えばそこへ直接着陸することも可能です。
一部 芝生がヘリのスキッドで痛むのではないかと心配する方がいたようですが、スパイクのほうが傷むと答えていた関係者もいるほどヘリでは傷まないようです。
私が搬送した10件以上の例で確か2,3名の方は亡くなったと記憶していますが、それほどゴルフ客の死亡例は多いようで、ヘリの効果で助かる可能性も高くありますので、ゴルフ場関係の方はドクターヘリ搬送について地元消防とある程度事前に打ち合わせをされておくほうが良いと思います。
笑瓶さんは比較的軽い症状のようでよかったと思いますが、ゴルフ場は結構死亡率の高い救急搬送であることは間違いありませんので注意が必要でしょう。
MRJの悲劇?、、、
国産初のジェット旅客機MRJが大変な危機にあるようです。
講演も5回ほど聞きに行ったほどで私の尊敬する武田邦彦先生が音声ブログで述べておられます。
何回も延期された初飛行の後2回ほど飛んだだけでその後あまりニュースが出てこないと心配していたところ、24日についにデリバリーを1年延期すると言う、性能を競う新造機としては致命的な発表をするに至ったようです。
私が想像するには、問題は主翼と胴体の付け根付近に致命的な欠陥が見つかって想定した強度がないということがわかったようです。
1回目のテストフライトの時にはすでにこのことはわかっていて、改修はすでに始まっていたと思うのですが、マスコミにワイワイと騒がれてどうしても飛ばすことを強要されたようにも見受けられました。
2回目のテストフライトが実施されたので意外と順調なのかと思ったときもありましたがやはり大きなトラブルを抱えていたようです。
何しろ初飛行はギアをあげずに最大200ノット程度しか出していないようですから相当な危機感があったのでしょうか。
先生も言っておられる様に低燃費の新エンジンをライバルの機体が導入する前にデリバリーすることが黒字化の必須条件であったようですのでこれは他社に先んじられてしまいそうです。
今回の改修の内容はとても公表できない内容で、記者会見では安全のためとか何とかごまかしていましたが、民間用ヘリMH2000のテールローター付け根付近の強度不足で墜落し、開発がパーアーになってしまった例の悪夢が頭をよぎります。
ゼロ戦を造ったすばらしい会社のこのような現在の様は、武田先生が言われる大会社の官僚化や文系が主導し技術者が評価されない組織体制が原因なのでしょうか。
民間ヘリパイロットの評価が地に落ちて衰退して行く様と同じ道を歩んでいるかもしれません。
地位急降下? ヘリパイロット、、、
昨日の読者の方の書き込みで 「 あの頃のパイロットさん達は「腕」だけでは無く、なにか信念をもって飛んでいたように思います。」 といただきました。
私も長くヘリパイロットをしていましたが、いつのころからか何か胸につかえるような気分が取れないまま終わってしまい、何がつかえていたのかと思うときこれだというような気持ちになりました。
パイロットの駆け出して飛び出したころ、神田さんや上原さんなどゼロ戦生き残りの方は最盛期はベル214で飛び回り、雲の上の存在で、神々しく見えたものでしたし、会社の中でも誰もが一目も二目も置く大きな存在で社長といえども遠慮がちに接するほどだったように思います。
もちろん技量的には皆さん激しいライバル同士で、腕を競っていたようで、同乗する整備士がその詳細をよく承知しているようでした。
そのような神のごとくヘリを操る操縦技術は私たち駆け出しには雲の上の存在で、駆け出しの自分がいつかは抜くことが出来るのかなどとは思いもしないことでした。
その高度な技術は周りが評価し、自らも大きく誇りを持っておられる様子が神々しく見えたのでしょう。
高い操縦技術が日本の農薬散布を支え、日本国中に送電線を建設する原動力になったことは違いありません。
その時代から20年近く過ぎ、戦前戦中の方たちが定年を向かえ、自分は40歳近くになって1万時間近い経験を積んでいつかは追いつけるかと思いながらがむしゃらに飛んでいたとき、横に乗る整備士がふと漏らした言葉があり、自分を振り返ることとなりました。
その整備士が言うには、私や近い年齢のパイロットがすでに何人も神田さんをはじめとする戦中派の技量はすでに超えていますという、ある意味ショッキングな評価でした。
そしてそのようなレベルのパイロットは何人もいるということだそうでしたが、ふと思うとわれわれは技量的には追い越したということであっても、会社内の地位や評価、他人の見る目がその方たちに対するものとは大違いでなんと言う低い地位のままであったかと言うことに気が付きました。
パイロットがリードするヘリ会社では処遇で高コスト化し、いつのころからかどんどん給料は増えず、不景気のたびにカットされ、自衛隊OBは300万で雇えるなどと脅されて地位は低下するばかりで現在に至っています。
そして金さえあればヘリのライセンスなどは簡単に取れていつでもパイロットになれて、パイロットはいつでも雇える程度の簡単な仕事だというような風潮がはびこり今に至っています。
今はその間違った歴史の清算をしなければならない大変なことになってしまっていますが、尊敬されないような仕事、評価されない仕事、300万の年収で出来るような仕事にはまともな人はなりたくはないと言うごく常識的な展開となっているようです。
昔のヘリパイは腕とプライドを持っていたというご指摘は的を得ていて懐かしく思いますが、今のヘリパイは腕もプライドもないという大変惨めな職業に成り下がったのではないかと心配してしまいます。
どこかの県が防災ヘリの欠員を公募し、いつでも簡単に雇用できると思っているのはこのような風潮の表れで、本来ならどこかにいるかも知れない腕とプライドを持ったパイロットを探し当て、日参して頼み込み是非お願いしますというくらいで採用するようでないとだめでしょう。
運航会社の実力変化、、、、
ヘリコプターは定期便の航空機と違って、何の目的のために飛ぶかでパイロットに必要な技量が決まってきます。
定期便は空港から空港へ飛ぶことがすべてですが、ヘリコプターの場合どんなに簡単な仕事、目的でも空港間、またはヘリポート間の移動だけで仕事が終わることはまずありえません。
一番簡単だといわれるドクターヘリの運航でさえ、出発は慣れた基地ヘリポートですが、目的地はどこになるかわからず、いきなり未知の不整地に着陸することは普通にありますので、最低2000時間の飛行経験を求められています。
農薬散布や取材飛行、生コンなどの資材輸送、山岳救助、などなど、それぞれ特別な飛行形態があり、これをマスターすることがへりのパイロットに求められる条件で、このような能力は何千時間飛べば自然に身に着くようなものではなく、それぞれ適格者に適切な訓練を施して初めて身に着くものです。
それぞれの作業飛行にはそれぞれの難易度があって、その訓練を受ける者は経験年数や飛行時間、そしてその個人の能力を見て、新たな作業飛行に十分耐ええるものを訓練することになります。
ということは運航会社内に初心者からベテランにいたるまでのパイロットがかなり多数いて、飛行経験を積み重ねるとともに階段を上がっていくような訓練体系を作る必要があります。
このようなことから運航会社の優劣はその会社が1年間にどの程度の飛行時間の仕事を持っているかと言うことで決まります。
パイロットが100人いて仕事の飛行時間の総計が2万時間あるとすると、パイロットは一年に200時間の経験を積むことが出来ます。
同じ100人の会社が1万時間しか営業飛行できないならその会社のパイロットの技量の伸びは前の例の会社の半分の技量の伸びしか期待できないことになります。
このようなことで10年過ぎればこの2社のパイロットの平均的な技量が大変な差が出来てしまうことになります。
もちろん訓練をする時間を別に儲けてその分、無償飛行で補えば会社は訓練費用で破綻することは当然でしょう。
つまり仕事で飛ぶ、有償飛行をパイロット一人当たり何時間あるかがその会社のパイロットたちの10年後20年後の経験技量を推測する大きな指標になるということになります。
定期便の運航会社の場合は航空機を何機持っているかと言うことと、ライセンスパイロットが何人いるかということで会社の能力が決まるのは、どの会社も1機あたり、パイロット一人当たりの飛行時間が会社によってそれほど大きく変わることがまれなので、10年後20年後のパイロットの技術的な到達はあまり変わりませんがヘリコプター会社の場合は大きく変わる可能性があるということになります。
ドクターヘリや防災ヘリのように年間200時間くらいしか飛ばない業務ばかりしか出来ない会社のパイロットは2人で1機受け持つ程度が普通なので、年間100時間程度しか飛ぶことが出来ませんので、10年後20年後までの技術的な進歩は大変遅く、さらにパイロットが育ってこないということになります。
ということでヘリ運航会社が今現在どのような仕事をしていて、年間何時間飛んでいるかを見ると将来どのようになるかを簡単に判定できます。
このような見かたは正しいのですが、しかし、大手といえども飛行時間が大きく減ってきていますのでパイロット個人個人の技量や経験の伸びは大きく鈍化して来ていて、それを克服して技量を伸ばすにはどうするかは国家的な命題となって来ています。
京大病院に新へリポート、、、、
京都市内の真ん中に京都大学病院があり、このたび病棟の建て替えに伴って新しい屋上ヘリポートが完成し、ヘリ搬送の訓練が行われたようです。
私が知る限りでは京都第一日赤や京都府立医科大病院について3箇所目だと思います。
ニュースの写真を見る限り夜間照明が整備されていることは確認できませんが、京都消防ヘリが夜間の急患搬送を行っているようですから、市内の病院のひとつには夜間照明がほしいところです。
京大病院は肺移植医療などでは日本一で、急患搬送のニーズはかなりありそうです。
私が現役のころ、京大病院への患者さんを府大病院屋上へリポートへ搬送して、転送したことがありました。
両病院の直線距離は300メートルほどですが、屋上からエレベーターで下ろして救急車へ乗せ変えて搬送するとどうしても15分程度はかかり、ヘリで高速で来た意味が薄れてしまいかねませんでした。
私はやたらに屋上へリポートの設置することにはあまり賛成しないのですが、病院の規模が大きいことと、医療能力が高く、広い診療科目がある中堅病院以上が病棟の立替などがある場合には大いに屋上へリポートの設置は推進するべきだと思います。
大阪市内には4箇所以上の屋上へリポートがあり、周辺地域から重症患者さんを搬送してくる場合に、病院の選択の幅が広がって、より適切な病院へ確実に搬送できる強みがあり、また夜間飛行が将来実施される場合にも、大都市は周りの都市照明のおかげで、山間部などと違い安全に離着陸できる条件となります。
今回の京大の病院へリポートの設置に際し、300メートル離れたところに府大があるから、京大はいらないと言う意見があったかも知れませんがヘリ搬送が生きるためにはやはり病院直入でなければヘリの機動性が生かせないということで大いに評価したいと思います。
ドクターヘリ緊急事態 パイロットが足りない、、、
昨夜遅く東京消防庁のAS332が伊豆諸島の救急患者に対応するために出動したようです。
真夜中の出動に都内の住民にかたのツイッターなどに騒音に驚いた様子が多く取り上げられていて、事情を知った方からの報告では都立の広尾病院で救急医をピックアップして現場へ向かいようだとのことでした。
真夜中に離島へ飛ぶには相当な経験と技量が必要であることは間違いありませんが、ヘリコプターのパイロットの技術的な優劣の範囲は広く、国家として相当意識して育成していかないと多くの公的ヘリが成り立たないと国土交通省もやっと気が付いたようです。
さて今回の国土交通省のヘリパイロットの育成に着いての対応は今までの場合と違って、免許制度でパイロットのすべてを規制する官庁が単独で、調査ではありますが検討を始めるkとは大変意義のあることでしょう。
今までは各官庁や民間業者、医療関係者などを適当に集めて群盲 像をなでるような無責任体制でやっていましたので、私はまったく評価していませんでしたが、今回は少しはましな対応になりそうです。
しかしその対応の内容ではやはり、訓練費用の補助などとほとんど実効性のない補助金政策を考えているようにも見受けられ、実態の把握があまり的確でないようです。
対策はやらないよりやったほうがましと言うことはありますが方向を間違えると問題がさらに複雑化して、深みにはまる恐れも無いとは言えないでしょう。
防災ヘリ,ドクターヘリが墜落したら運行会社は継続できますか?
千も手があればよいのですが、、千手観音、、、
防災ヘリ、ドクターへりが墜落したら運航会社は継続できますかと言う質問をいただきました。
墜落原因にもよりますが、運航を発注している行政としては墜落原因がパイロットの個人的な操縦ミスと言う原因である場合が一番望ましいでしょう。
それは運航を復活する場合に一番簡単に出来るからで、事故を起こしたパイロットが生きていれば首にして新しいパイロットに担当させればいいわけです。
過去の事故例を見るとき、ヘリコプターが事故を起こす場合には、100%パイロットが何のミスもなく落ちるということはありえないでしょう。
というのはすべての故障状態において、それぞれ決められた緊急手順が決められていて、理論上それを守れば事故にならないようなマニュアルが決められていて、結果的に事故になった場合はパイロットが何らかのミスをしたと言うことになるからです。
ということでパイロットが何らかの失敗をしでかしたときに、運航会社が管理上のミスや怠慢があるということも当然のように追求され、それが大きいと運航会社を首にして新しい会社と契約することが運行再開への近道となるでしょう。
3件の防災ヘリの事故のうち、始めて墜落したときは運航会社をすぐに変えることで運航を再開をしましたが、後の2件の事故は両方ともパイロットのミスでしたが、そのうち1件は運航会社を変えることなく、へりの機種をより大型のものとして再開しています。
他の1件は自主運航で県職員として新たにパイロットを雇い入れることで再開しようとしていますが、適任者が日本国内にいないようで苦慮しているようです。
ドクターヘリは幸いに今まで事故がありませんので、運航会社が首になって取替えになった例はありませんが、従事しているパイロットが何らかのトラブルで入れ替えさせられた例はあるようです。
ドクターヘリも防災ヘリも今の時点で大事故を起こした場合、運航会社を変えて運航を再開することが一番妥当な方法ですが、現実的には新たに受注する運航会社はそう簡単に見つからないのが現状でしょう。
というのは機体の予備はあっても、やはりそれだけの余分なパイロットや整備士、運行管理者を抱えていないというか、適任者が国内にはそういないのが実情ではないかと思います。
いったん事故があると運行再開は相当難しいというのが実情で一昔前のように運航会社を取り替えて即再開と言うことはほぼ難しいでしょう。
ただしパイロットの能力が事故時より下がるということを納得すれば再開は簡単ですが、それも限度と言うものがあるでしょう。
定期便などのパイロットはライセンス≒能力ですがヘリの場合はライセンス≠能力なので難しいところです。
ドクターヘリが墜落したら基地病院は継続できますか?
書き込みで大変厳しいというか、現実を深く見つめなおす良い提言をいただいています。
テーマはドクターヘリですが実はこのような命題は日本のすべての事柄に通ずる厳しい現実なのですが、日本国中このような問いかけはせずに表面だけを捉えてある一定の空気を作って現実逃避を繰り返してきた未熟な流れに活を入れるような質問です。
私もそう簡単に答えられないのですが、日本国家 社会の成熟に任せるしかないということが答えといえば答えでしょう。
1機や2機墜落したから止めるというような日本社会ならいずれ日本は滅亡するでしょう。
たった水田に農薬を撒く程度のことで50人程度は亡くなっていますし、送電線関係の工事では2000人もの犠牲者が出ています。
日本社会が日本人がすべてが利己主義、個人利益にかまけて日本を滅ぼす方向へ全マスコミは見事にその能力を集中していて、それに乗せられている人たちが多ければドクターヘリは滅亡するでしょう。
ペットボトルのふたでワクチンを、、、に乗る国民性ですから相当将来の暗い日本ですが今の状況が悪いほど回復の方向性ははっきりと打ち出しやすいということになるでしょうか、、、
一回の死亡事故で滅亡する確率50%と言うところでしょうか、、、、、
2000時間から1500時間へ、、、、
ドクターヘリのパイロットの従事資格は飛行経験2000時間以上と決められていますが、これは確か厚労省の基準であったというように記憶しています。
一般的にパイロットの資格要件で2000時間もの長い経験を求めるものは他になく、定期便の機長資格の受験資格でさえ1200時間で、ヘリの同じような運送事業用機長の資格要件は社内規定=航空局の指導で500時間と決めているところが多いようです。
防災ヘリや消防ヘリ警察関係のヘリなどはそもそも自家用運航ですのでまったく経験時間を問われることはなくあえて言えば自家用操縦士資格受験時40時間で事足りるようになっています。
ドクターヘリだけが2000時間と大変な経験を求めていてこれが合法かどうかは議論が分かれるところでしょうけれども、ヘリのパイロットだけは飛行時間だけでは能力が測れない部分が多く、これほどきつく規制しておけば大丈夫だろうという甘い読みがあるようです。
ドクターヘリは運送事業機として運航しますので、公的な経験飛行時間規制は500時間以上ですので、これだけを規定として後は個々の能力は各会社で判断して機長発令すればよいということが正規でしょう。
そして、業界は最近パイロット不足で2000時間も飛んだ者は底をついたようで、2000時間の経験時間規制を下げてくれと要望しているようです。
そもそも規制官庁はどこなのか厚労省なのでしょうか、どこに対して要望しているか、あるいは厚労省がそのような規制をすることが航空法と言うものがありながら、その上の規制を出来るものなのか良くわかりません。
パイロットの選定に飛行時間に頼りすぎると、能力がないものが飛び、能力があっても時間が到達しないものが飛べないということになります。
しかもそのパイロットの飛行時間管理はほぼ個人管理でごまかし放題と言うこともあるようです。
過大な規制で選別し、その飛行時間程度ならおおむねこの程度だと、不確実な推定をし、その個人を十分訓練することもなく、従事させる可能性があるということには十分な注意が必要でしょう。
その選別や訓練や審査をする運航会社に悪意や失敗や見落としがある場合、運航を発注する行政や病院ではそれを見抜く能力はまったくありませんので、性善説で従うしかないでしょう。
これで飛行時間制限を下げることは妥当なのでしょうか良く考える必要がありそうです。
もうひとつ心配なのは防災ヘリで適当なパイロットが確保されないと言う事態が起こり一部週末の運航を取りやめた例があるようですが、同じ事態になったとき運航会社は運航を止めることが出来るのでしょうか。
適当なパイロットが確保できないというような厳しい事態でなくとも、誰かが風を引いて休んだとき、誰かが休日を犠牲にして飛ぶのでしょうかどうなのでしょう。
その人繰りはおかしいですよとまさか病院が言うことはないでしょうし、誰か止めることが出来るのでしょうか。
防災ヘリはすべて身内なので自主的に止めたようですが、民間会社がそのようなことをすれば、即首となるでしょう。