空撮 マルチコプターVS実機ヘリ(2)


 
 マルチコプターの急激な増加で多くの方からの書き込みをいただいていますので、今回は続編です。
 
 実機のヘリが取っていた空撮映像の多くの部分がマルチコプターに取って代わられる恐れは大きく、すでにかなり侵食されたことはほぼ間違いないでしょう。
 
 農薬散布のヘリがラジコンに置き換えられたようになるでしょうか。
 
 私はそうはならないと思うのですが、それももしかすると風前の灯かもしれません。
 
 話はやや例になるかどうか怪しい話ですが、自動車の組み立てラインのロボット化が進んだとき言われていた話で、溶接ロボットや塗装ロボットのデータの打ち込み、つまり完璧に近い溶接や塗装の行程、技術のデーターはラインで同じ仕事をしていた一番熟練した職工の技術、動きを打ち込んだと聞いたことがあります。
 
 つまりいかに自動化が進んでも、どうやれば完璧に塗装できるかという行程は熟練した職工の腕の動きをロボットに教えることが出来るかどうかということで、マルチコプターがいかに安定して教えたコースをうまく飛ぶといっても、どのように飛んでいい絵をとるのかは誰かが教える つまり打ち込む必要があって、それは人間の目が実際に飛んで見ないとわからないということになります。
 
 ある程度の資料映像ならば、今の自動化の領域でGPSを使って飛行コースをトレースするような程度の絵ならば十分と取れるでしょうが、映画はもちろん、安物のテレビドラマでも、というと失礼ですが、取る絵は殆ど相当程度に高度化というか専門家というか、すこしでも素人ぽいものは普通絶対に許容されるころはなく、下手なパイロットの泣き所になっています。
 
 つまりマルチコプターが操縦者から見えない所へ飛んでいって、モニターを身ながら取れるような程度の絵はかなり使い道が限られてしまい、いわゆるプロが取った程度の絵しか使えないような状況はまだまだ多くあります。
 
 ぶっつけ本番取り直しなしの報道動画でさえ、オンエアーするものはずいぶんと厳しい評価がされていて、素人がアイフォンで取った火事の場面などよほど臨場感がなければ使われることはかぎられてきます。
 
 この点マルチコプターの絵が本当に使い物になるにはいまひとつ大きな進歩がいるように思います。
 
 この良い例はNHKの今の大河ドラマでタイトルバックで使用されている超低空の絵は、CGの馬を合成して後でフレームに合わせる絵になっているのですが、これが実物の馬ならマルチコプターはとても対応できませんが、実機なら低空で簡単に馬を入れ込んだ稜線の絵は取れることでしょう。
 
 依然私が過去にお世話になった報道テレビで、マルチコプターの報道目的での売込みがあって飛ばしてみたがとても使える絵は取れなかったというような評価を聞いたことがあり、その後機材が進歩して使えるようになるかどうかは、かなり微妙な問題で、あるレベル以上は実現不可能という評価もあるといえます。
 
 しかし技術の進歩は無限で、いずれマルチコプターが殆どのことを実現することはほぼ間違いはないでしょうけれども、そう簡単に実機も負けることはないでしょう。
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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