ヘリコプター バックオーライ、、、、、


 
 ヘリコプターの特徴は何と言っても、前後左右、上下どちらにも進むことが出来るということでしょう。
 
 以前ネットでオスプレイは後ろ向きに飛べるかどうかというような話題が取り上げられて、結論としてローターがヘリと同じような構造になっていて後ろにも十分飛べるという結論を出していたようでした。
 
 これを自由自在に出来るにはやはり、かなりの飛行経験と技量が必要で、免許取立てのパイロットにはかなりリスクがあることです。
 
 ヘリコプターのマニュアルでは横方向のへ飛行の速度制限がある機種が多く、ほぼ20ノット程度が限界である機種が多く、キロで言うと35キロ程度で結構速度を出せます。
 
 ホバリング離着陸の横風の制限値と同じで、無風のときに横方向へ飛ぶのと、横風20ノットでホバリングするのとは空力的には同じことになります。
 
 そもそも ヘリコプターがこのような動きが出来るといっても、果たしてその必要性があるかどうかということが疑問としてあると思いますが結構その場面はありました。
 
 今の時代はジャィロで制御される防振架台に着いたカメラが球体に入れられてヘリの真下や横についていてほぼ360度 どちらにも向くようになっていますので、ヘリを横方向へ飛ばす必要などありませんでしたが、大昔は横向きについていて前後70度くらいがカメラの可動範囲でしたので大変でした。
 
 中には性能上の横方向の限界を超えて、くるくる回されて墜落する例までありました。
 
 さて 後ろへ飛ぶというか移動する必要があるかということですが、物資輸送では結構真後ろへ移動する場面は頻繁にあり、後ろ向きに加速しながら180度、ターンをして前進飛行に移るのは良くやるパターンです。
 
 木材や生コンを運んできて、に卸すと同時に後ろ上方向へ離脱しながら、元の方向へ飛ぶ手法ですが、これを吊り荷用の長いワイヤーを振らないようにやることがひとつの熟練の見せ所でもありました。
 
 もっとシビアーな例では、すでに出来上がった送電線の下、前方向は山というような現場へ荷物を運んでいったり、逆に回収する場合など、ホバリングで線の下を這ずりながら入って行き、帰りは来た道をまっすぐに後ずさりして出てくるような飛び方をよくしました。
 
 そのような場所では荷物を吊ったり降ろしたりする場所で、ホバリングターンをするだけの空間に余裕がなく、しかも上は送電線があったりで、横に乗ってくれている整備士が窓から大きく体を出して後方と上を確認して、それこそ、バックオーライで出てきたものでした。
 
 このような飛び方の基本は免許試験の科目にもあって、20メートルほどの四方形 スクエアーパターン上をホバリングで機種方向を変えないで前進、左横進 後進、右横進でもとに戻ってくる科目です。
 
 防災ヘリが救助のため、V字形の狭い谷でホバリングしながら微妙に位置を変えて、救助者をつり上げる技術は、このような基本の科目の延長上にあるのですが、これをうまく出来ないとテールローターを山に突っ込むという悲惨なことが起きるということでしょう。
 
 前後左右 上下 どちらにでも動くヘリの操縦はそれなりにリスクが高く、ただ動かせれば良いというレベルではたちまち墜落となります。
 
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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