ヘリコプターの着陸場所を確保、、、、
山形県と横浜市が緊急時のヘリコプターの着陸場所を確保と言う記事が出ていました。
非常に結構な話なのですが、根本的に考え方が間違っているように思います。
緊急時の備えて、ヘリコプターの着陸場所を確保しようと言う考え方には、ヘリコプターがどこにでも着陸出来ないという、世界中で日本だけが持っているおかしな考え方が根底にあるようです。
ヘリコプターは基本的にどこにでも着陸出来るような機能を持つと言うことを前提に開発された、航空機で、その能力はすでに世界中で肯定されていると思うのですが、日本では航空法その他で基本的に一定の条件がクリアーされ、それが一定の許認可行政機関の認可を受けないと着陸出来ないという大きな大前提があります。
一部 救助事例はその条件はすでに撤廃され、ドクターヘリ防災ヘリなどはパイロットの判断で着陸して良いことに規制緩和され現実にそのように運用されています。
一般の方はそのような緊急時の運航条件が緩和されているといっても、今取り上げたような行政当局の行ったように事前に着陸場所を確保しておくことは必要だし、又それを世間に周知しておくことが良いことだと言う考えが普通でしょう。
このことが私がなぜ悪い、、良くないことだと言うのは、行政がこのようなことを時には、必ずヘリの着陸時の条件を許可条件と合わせようとして、必要以上の費用をかけたり、条件にあわない狭いところなどは着陸出来ないということで、大災害時には着陸出来ない場所として、現実に着陸候補地から削除してしまうことです。
もうひとつはそこに着陸場所が指定しているかと言う理由で、その付近の実際に着陸しようとする場所への着陸をさせないと言うことがどうしても起こってくるからです。
今 山形県が高速道路などのサービスエリアの敷地の一部をヘリの着陸場所を指定して確保するよう動きは、全国的な動きなのですが、世界の考え方の主流はサービスエリアに着陸と言うような馬鹿げた国はたぶん日本だけでしょう。
なぜならドクターヘリなど医療用ヘリは、事故がまったく起きる恐れのないサービスエリアなどには着陸することはなく、事故が起こった場所へ直接着陸することが常識だからです。
横浜が行った事前調査や着陸場所としての用地の改善費用などは必要と言えば必要なのですが、ヘリがまずどこにでも着陸すると言う世界的な常識の大前提があれば、そんな余計なことはしないでしょう。
ロンドンの医療用ヘリは繁華街でも住宅地の前でもどこにでも着陸するようですから、いちいちあらかじめ調査して場所をして選別するようなことをして、みずから着陸する場所を限定してしまって、みずからのヘリの有効性を落とすようなことはしていないでしょう。
まずはどこにでも着陸すると言う大前提のもと、安全と周りの迷惑障害をパイロットが判断して一番近いところに着陸すると言う考えと、事がおきる前に着陸する場所を選定しておきましょうと言う考えではヘリを有効に飛ばそうと言う面では180度考え方の相違があるようですが、これでは日本のヘリは必要なときに十分活用できないと言う宿命を背負わされてしまっています。
少し極論ですが、実態はこうです。サービスエリアでは誰も大事故は起こしません。
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