広島で土石流被害 死者不明40名以上、、、
昨日未明の広島の集中豪雨で死者不明40名以上と言う、1999年6月におきた事例と同じような集中豪雨より大規模な被害が出ました。
1999年には広島で勤務していて、その被害などを目の当たりにし、広島付近の崩れやすい地質と、極端に集中する豪雨の恐ろしさを体験しました。
当時テレビ局の取材ヘリ1機を含む4機のヘリを受け持つ事業所に所長として勤務していました。
確か2.3日前から、中継機材を搭載した、常用機を梅雨空が続く天候の間に、定期点検をすることにし、臨時の別のヘリを用意していましたが、当日午後から雨足が強くなり、大雨被害が出るような予想が出たので、急遽点検作業を中止し、機体を飛行可能となるような普及作業を急ぎました。
確か午後3時ころから今回のような時間雨量100ミリを超えるような雨となり、事務所、格納庫の中は叩きつける雨の音で話し言葉が聞こえないほどの状態が2時間ほど続きました。
5時過ぎになり、確か地上から被害が出そうな場所へ向かった中継車が、被害状況はわからないが、自由に走れないほどの土石流があるというような情報が入りました。
そのころヘリは何とか飛行可能状態になり、雨が急に上がり、すぐに飛ぶようにと指示を出し、所員のパイロットとカメラマンが確か夕方5時半過ぎに飛び上がって行きました。
まだどこで被害が出ているか十分な情報のないまま、市内北西部の今回の被災地に近いところで大きな土石流の被災地を発見し、いきなり6時のニュースの頭から全国へ生中継の映像を流すことに。成功しました。
ニュース取材での大成功の例で、テレビ局から多いにお褒めの言葉をいただく良い取材となりました。
そのような体験があり、今回の大被害がまったく同じような地域で同じような被害が出て、15年前の思い出しながらテレビを見ていました。
その中でやはり一番気になったのはヘリの映像で、早くから広島県警のAS365がホイストで吊り上げ救助している場面が長く写りだされていて、その画面を解説では防災ヘリだと間違って報道していました。
その解説の間違い程度はどうでもいいのですが、肝心の広島県防災ヘリAS139がまったく画面に現れず、午後一番程度に初めて報道されました。
もうひとつ、肝心の地元の広島市消防ヘリは一日飛ぶ場面が見られなかったのですが私の見間違いでしょうか。
どうも私が想像するに当時のわが社の報道ヘリと同じように何らかの点検作業をしていて、防災ヘリはお昼くらいからやっと飛べ、消防ヘリにあっては一日飛べなかったのでしょうか。
もしそれが事実ならなんとも矛盾と言うか、割り切れなさを感じてしまいます。
それと あれほど特別警報と言う制度を設けて、発令時は直ちに命を守る行動を取ってくださいと、口をすっぱくして言いながら、先の11号台風では50万人以上の数に避難を強制しながら殆ど死者が出なくて、何も言わなくて40人もの方が死亡不明になるということはどういうことなのでしょうか。
どうもすっきりしない結果です。
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