最後のドクターヘリ空白地域 北陸3県、、、
ドクターヘリの導入は殆ど全国に波及し、その数40機を超えて毎日飛んでいます。
ところが北陸3県はあまり目立った動きがなく、どうなっているのかと思っていましたが、どうやら富山県が先陣を切って15年運航を目指すと言うニュースが入って来ました。
が 知事がドクターヘリの導入を表明した場所が、隣の岐阜県知事との会見の場で、しかも岐阜県の飛騨高山はドクターヘリ基地の岐阜市から120キロもあり、あまりに遠いので富山にドクターヘリを導入したら、70キロしかないので是非協力し合って高山へも飛ばしたいと言うようなことを言ったようです。
まず自分の県内の安全確実な運航体制を作ることから始めるでしょうから、他県へ冬期の厳しい天候下、山越えをするようなことはちと、気が早いようにも思いますが、まあそれも良いでしょう。
北陸3県はこのほか石川県と福井県ですが、個人的には原発や深い雪山を通る送電線の関係でよく飛んだもので、ほかに他の目的のへりも多く飛びかう地域でした。
雪山遭難などもあり防災ヘリや県警ヘリも比較的早く導入されたように記憶しているのですが、ドクターヘリの声が出ないのはどうしたものだろうかといつも思っていました。
やはり3県とも比較的狭い面積で、人口もそれぞれ100万人程度で少ないうえ、狭い帯状の海岸付近に人口が集中していることが、ドクターヘリの高速で比較的長い距離を運ぶ必要性がそれほどなかった言うことでしょうか。
また県庁所在地など、人口集中地域にあっても、ヘリを飛ばせるほどの救急医療体制が十分でなかったか、県の財政もそれほど余裕がなかったのでしょうか。
いずれにしても全国的に残っているのは四国の香川、愛媛のほかはこの北陸3県程度で、厚生労働省の予算消化の意味からも早期の導入のお尻をたたかれていたのでしょう。
この3県のドクターヘリの運航の一番の課題はやはり冬季の雪の問題でしょう。
大雪、豪雪と言えば新潟はじめ東北をイメージすると思いますが、実はこの3県はそれに負けないほどの豪雪地域で、兵庫県の豊岡や山陰地方より激しい雪が降ります。
と言うのはこの3県は海岸線から険しい山岳部までの距離が近く、平野部が狭い帯状で、強い冬型となると、海岸から山岳部まで、全面的に大雪、大降りとなって、有視界飛行オンリイ、凍結飛行状態不可能なヘリはまったくお手上げとなってしまいます。
12月中旬から2月中旬までは、ほぼじっと待つしかないと言う状態になるでしょうから、立派な格納庫、給油施設、除雪施設、出来れば乗員たちのまともな待機場所、十分な天候調査機器類が欲しいところですので、このあたりは良く打ち合わせて準備して欲しいものです。
この北陸3県と四国2県が導入を終えるとほぼ全国的に配備完了となり、後は運航実績や救急医療にどの程度の貢献性があったかなど、全国的な擦り合わせ、見直しなど、配備完了で終わったと気を抜かないで進化させていって欲しいものです。
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