ヘリコプターの着陸場所を確保、、、、

 

 
 
 
 
 山形県と横浜市が緊急時のヘリコプターの着陸場所を確保と言う記事が出ていました。
 
 非常に結構な話なのですが、根本的に考え方が間違っているように思います。
 
 緊急時の備えて、ヘリコプターの着陸場所を確保しようと言う考え方には、ヘリコプターがどこにでも着陸出来ないという、世界中で日本だけが持っているおかしな考え方が根底にあるようです。
 
 ヘリコプターは基本的にどこにでも着陸出来るような機能を持つと言うことを前提に開発された、航空機で、その能力はすでに世界中で肯定されていると思うのですが、日本では航空法その他で基本的に一定の条件がクリアーされ、それが一定の許認可行政機関の認可を受けないと着陸出来ないという大きな大前提があります。
 
 一部 救助事例はその条件はすでに撤廃され、ドクターヘリ防災ヘリなどはパイロットの判断で着陸して良いことに規制緩和され現実にそのように運用されています。
 
 一般の方はそのような緊急時の運航条件が緩和されているといっても、今取り上げたような行政当局の行ったように事前に着陸場所を確保しておくことは必要だし、又それを世間に周知しておくことが良いことだと言う考えが普通でしょう。
 
 このことが私がなぜ悪い、、良くないことだと言うのは、行政がこのようなことを時には、必ずヘリの着陸時の条件を許可条件と合わせようとして、必要以上の費用をかけたり、条件にあわない狭いところなどは着陸出来ないということで、大災害時には着陸出来ない場所として、現実に着陸候補地から削除してしまうことです。
 
 もうひとつはそこに着陸場所が指定しているかと言う理由で、その付近の実際に着陸しようとする場所への着陸をさせないと言うことがどうしても起こってくるからです。
 
 今 山形県が高速道路などのサービスエリアの敷地の一部をヘリの着陸場所を指定して確保するよう動きは、全国的な動きなのですが、世界の考え方の主流はサービスエリアに着陸と言うような馬鹿げた国はたぶん日本だけでしょう。
 
 なぜならドクターヘリなど医療用ヘリは、事故がまったく起きる恐れのないサービスエリアなどには着陸することはなく、事故が起こった場所へ直接着陸することが常識だからです。
 
 横浜が行った事前調査や着陸場所としての用地の改善費用などは必要と言えば必要なのですが、ヘリがまずどこにでも着陸すると言う世界的な常識の大前提があれば、そんな余計なことはしないでしょう。
 
 ロンドンの医療用ヘリは繁華街でも住宅地の前でもどこにでも着陸するようですから、いちいちあらかじめ調査して場所をして選別するようなことをして、みずから着陸する場所を限定してしまって、みずからのヘリの有効性を落とすようなことはしていないでしょう。
 
 まずはどこにでも着陸すると言う大前提のもと、安全と周りの迷惑障害をパイロットが判断して一番近いところに着陸すると言う考えと、事がおきる前に着陸する場所を選定しておきましょうと言う考えではヘリを有効に飛ばそうと言う面では180度考え方の相違があるようですが、これでは日本のヘリは必要なときに十分活用できないと言う宿命を背負わされてしまっています。
 
 少し極論ですが、実態はこうです。サービスエリアでは誰も大事故は起こしません。
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 難しいことをいかにも簡単そうに、、、


 
 
 本当のプロは非常に難しいことをいかにも簡単そうにやる技術を持っていると言えそうです。
 
 ちょうどこの真反対のことを駆け出しのパイロットであった20代半ばに、送電線パトロールの飛行が終って着陸直後に年配の電力会社の社員の方から言われて愕然としました。
 
 送電線のパトロール飛行はごく小さなヘリで、乱気流の影響を一番受ける、低高度をしかも山中を低速度で飛行します。
 
 そのため送電線からの距離を正確に保つには、気流の影響に反応して、細かく早く修正する必要があります。
 
 その操作は風の状況が悪いほど早く、細かく、場合によって大きく姿勢を変えて修正する必要があるため、機体は常に、がくがくとした動きになるのですが、送電線からの距離は正確にトレースすることが出来ます。
 
 同乗して送電線の点検を目視でなされている電力会社社員の方は、ヘリが一定の距離を正確に飛んでいるのになぜがくがく揺れるのか、わざと揺らしてしているのかと言うように言われ、愕然としました。
 
 なぜもっとスムースに飛べないのかといわれたのでしょうが自分としては気流の悪い中、必死で修正操作をしていたことを理解してもらえなかった、ただの駆け出しであったと言うことでした。
 
 そして20年 強風、気流の悪いなか、険しい山中を、重い生コンを吊り下げて、ヘリがあばれるわけでもなく、殆ど風がないときと同じようにホッパーの上にぴたりと降ろす。
 
 今日は風が強いからとか、乱気流があるからとか、一切言い訳めいたことを発することなく、淡々と飛び、限界が着たらスパッと中止する。
 
 どの程度風が悪ければどうなるかなど、素人にはまったく理解できないような微妙な操舵の機微を自分と同乗の相棒整備士のみが理解し、いかにも簡単そうに飛び回ること、これが理想であったのですが、自分を含めて10人中8,9人はああでもないこうでもないと言い訳して自分はへたくそではありませんと言い回るのが普通です。
 
 プロは難しいことをいかにも簡単にこなし、素人にそれが難しいことであることすら気がつかないうちに飛び回ります。
 
 私はそんなパイロットになりたかった、、、、、、

サイレントタイム、、ヘリコプター、、、

 

 
 
 大災害や大事件のときの報道関係者の行動が、被災者の方などから大きな非難の対象になることが良くあり、報道と言う仕事の因果な報いに同情していたのですが、阪神大震災ころから同情している場合ではなく、ヘリコプターを飛ばすわが身にも直接降りかかってきて、他人事ではなくなりました。
 
 阪神大震災の時には早朝から真夜中までヘリコプターが飛び回り、その中で救助救難支援のヘリはほぼ日中だけ、報道関係は一日中飛び回りましたので、避難場所の被災者の多くの方は、救援物資を運んでこない報道ヘリの騒音にはずいぶんと激しい非難の声が上がりました。
 
 自分では地震当日の朝一便だけ報道で飛びましたが、時間が9時から11時ころまでで、被災者の方たちは殆ど被害に打ちひしがれていて、呆然としていて、空を見上げたりするような余裕もなく、救援のヘリは殆ど動きがない、何か町が死んだような不気味な感じを受けたものです。
 
 午後からは電力会社の被害復旧の物資を運搬し、翌日からは朝一番にお弁当を満載して神戸へ飛んで、その後は倒壊した送電線鉄塔の復旧に向かいましたので、報道関係のヘリの動きが被災者からの集中攻撃を受けると言うことにはあまり関心がありませんでした。
 
 このときは倒壊した家屋の下敷きになっている方たちを音波探知機で捜索した例はあったと思うのですが、新潟地震のときにすべてのヘリを止めてサイレントタイムなるものを儲けて捜索したのは公式では初めてではなかったかと思います。
 
 その後、尼崎JR事故の救出作業では、同じようにヘリのフライトを止めて音波探査をしたこと時には各社スムーズに従ったようでした。
 
 今回の土石流の被災者の捜索では、高度の規制を2000フィート以上として報道ヘリの規制したようです。
 
 このようなサイレントタイムの規制や、救助活動のために報道ヘリの規制は、最近、大事件大事故の場合殆ど行われるようになっていますが、この規制についての取り決めや、協定、法的な根拠などまったく手つかずで、将来において何らかのものが必要となってきそうです。
 
 今はいわゆる紳士協定と言うもので、規制をお願いしていると言うようなレベルだと思いますが、大昔 近畿地方の列車事故で30人程度亡くなることが在ったとき、先輩パイロットがつくづくと言っていた言葉を鮮明に思い出します。
 
 某テレビ局の普段 きわめて紳士的な報道の幹部の方が、この事故に際して現地へヘリで一番出来るかどうかのきわどい場面で、仕事に一途の、かの方は、やくざも裸足で逃げ出すような、すごい言動であったと、しみじみと言っていたことがありました。
 
 その時代から思うと、ヘリのサイレントタイムがスムーズに行えると言うことはずいぶんと時代が変わったものだと言うことでしょうか。

 匂いとドクターヘリ、、、


 
 
 広島の土石流被害に曝され、九死に一生を得た被害住民の方たちの多くの方が、焼けるような匂いを感じたと証言されているようです。
 
 激しい土石流が急斜面を猛スピードで駆け下りるとき、土石流の中の流木や大きな石が激しくぶつかり、こすれあって高熱を発生し、焦げ臭い匂いが広い範囲に充満するようです。
 
 土石流が発生するときには、まず流れる水が土で大きくにごり始め、土石流が動き出すと地鳴りや大きい音がし、そして地響きや焼けるような匂いが漂うようです。
 
 このように、さまざまな予兆や変動の中で匂いと言う要素もかなり、危険予知のひとつの方法として有効であると想像し、同じようにヘリコプターにも起こるさまざまな匂いを経験して来ましたので、今日は少し取り上げてみます。
 
 私がヘリコプターにかかわる匂いで、九死に一生を得たのは204Bのエンジンのコンプレッサーのベアリングが壊れ、通過するエンジンオイルの冷却が間に合わなくなって、沸騰してしまって、潤滑が出来なくなったときでした。
 
 この件は以前にもブログに取り上げたのですが、まずエンジンオイル温度計が徐々に上がりだし、2分ほどでレッドマークの限界を超えてしまい、不時着しようとエンジンパワーを最小限に絞って、神戸へリポートへ向かって最大速度で降下していきました。
 
 一度パワーを大きく絞った降下で一旦オイル温度は制限内ぎりぎりまで下がったのですが、着陸に備えてパワーを少し足したとたん、今度は計器が振り切れてしまいました。
 
 記憶がはっきりはしないのですが、いつのころからか、機内はオイルが焼けるような匂いが徐々に立ち込め、計器が振り切ったときには、これはオイルが燃えていると思うほどの匂いに囲まれていました。
 
 もう少し早くからこの異常な匂いに気が着いていれば、より安全に余裕を持って不時着操作を出来たかもしれません。
 
 ドクターヘリの場合はこのような機体のエンジンやエアコンやバッテリー、配線系統や発電機の過熱などの異臭のほか、医療用航空機であるが故の異臭もあり、このような例も何回か経験しました。
 
 治療処置に使用する消毒薬のにおいや、患者さんの嘔吐や失禁などの匂いのほか、農薬自殺の場合の強い農薬の臭気、などを体験することとなりました。
 
 若いころ、多くの種類の農薬野撒布飛行をずいぶんと経験していたおかげで、その匂いの懐かしく感じてしまったり、場合によっては農薬の種類を言い当てたことまでありました。
 
 エアコンである程度、外気とは遮断されているので、機内にこもった匂いはかなり強く、このような経験はドクターヘリならではとなりました。
 
 土石流の異常な臭気からドクターヘリの臭気まで、話はずいぶん飛びましたが、ヘリコプターのパイロットにとって臭気も重要な情報のひとつであり、さまざまなことを知っているほうがより良いような気がします。

羽田空港 都心上空通過解禁か、、

 

 
 

 
 
 
 大都会の空港はほとんど市街地密集地域を通過する飛行経路を飛ぶしか離着陸できないような空港が多く、羽田や北海道千歳、関西などごく一部が密集地を通過しないでも着陸出来る安全で騒音被害が比較的少ない空港でした。
 
 左翼マスコミは危険な普天間、普天間騒ぐことを止めないばかりか、辺野古まで反対することを支援していますので、この件は純粋に航空危険、騒音の問題ではないことは明らかですが、普天間など比較にならないほど危険でうるさい空港の筆頭が大阪伊丹空港であるということは間違いないでしょう。
 
 伊丹は周りの住民が余りにうるさい、危険だと言うもので、関空を2兆円もかけて作ったとたん、経済沈下が困ると手のひらを返してしまい、今度は閉鎖反対という、まったく逆の運動が起こって危険でうるさい運用が続いています。
 
 この伊丹空港には日本で一番忙しい、騒音対策の部署があり、防音工事や直近地域の買い上げなどで数千億円単位の貴重な血税が使われるなど、大いに仕事をしていましたが、関空が出来たとたん、騒音対策の仕事が殆ど一瞬にしてなくなって、良かった良かったと思っていたらそうは問屋がおろしませんでした。
 
 飛ぶ定期便の数は国際線がなくなった数と、関空に移転した国内線の分が減り、3分の2以下程度になっただけで騒音はそれほど極端に減ったわけでもないのですが、なんとこの伊丹の騒音対策室に入る騒音被害の抗議電話は殆どが八尾空港を中心として飛行する小型機やヘリコプターのものが中心となってしまったようでした。
 
 このような極端な変化が空港の存続に絡めて起こり、空港を残せ、残せの声の中、騒音問題はどこかへ飛んでいってしまったようです。
 
 さて今回の羽田の都心空域解禁問題は、年間26000回の離着陸の増便が可能と言うことで、一日あたり70便一時間当たり5便から10便と言うことになりますから、10分に1機程度通過する大変な騒音被害と墜落の危険性を持った大きな問題となるでしょう。
 
 ただ 旅客機の低騒音化はすでに20年前くらいには成し遂げられていて、むかしの騒音とは比較にならないほどであり、また安全性にあってもほぼ許容される範囲内にあるといえるでしょう。
 
 ヘリコプターや小型機の運航関係者として、気になることは、やはり、都心上空を旅客機が飛行する場合、特別管制空域として、ほぼ常時飛行を制限されるところが発生し、名古屋でも大阪でも福岡でも普段飛べない空域がかなりの広さであります。
 
 東京でも品川を中心にかなりの空域が制限空域として設定されるので、小型機、へりはますます自由に飛べる空域が狭まることになります。
 
 航空の大いなる発展のためにはそれも仕方がないことですが、一旦都心上空を進入中の旅客機が墜落したが御巣鷹山程度の事故ではすまないと言うことは肝に銘じておく必要はありそうです。

 日本語くらいまともに書けよ、、、


 
 

 
 日本語くらいまともにかけよとの暖かいご指摘、ありがとうございます。
 
 日本語くらいと言われていますが、これがなかなか難しい至難の技で、日本語くらいなどと、いともたやすく言う表現は、日本語様を心底侮辱するようなお言葉で、日本語は言語としては世界最高のもので、幼稚園生から主要文学賞受賞の大作家まで対応出来うる、他に比較する言語がないほどすばらしいものと理解していました。
 
 日本語に比べたら、少々かじった英語やインドネシア語など幼稚園以下の言語でしょう。
 
 おっしゃるように日本語くらいまともに書ければ、私はヘリパイロットなどといういかがわしい商売はせずに、筆一本だけで、豪邸に住み、左団扇で暮らせたでしょうから、御指摘通りの自身の能力のなさを悲観するばかりです。
 
 私の元の会社には、ヘリコプター関係の本ばかりでなく、エッセイ、小説から歌集、と何でもござれとものにされた、多彩な先輩パイロットが多数、おられて、大先輩のかの有名な宮田パイロットでさえ、日々の会社の業務日誌を先輩文人上司に毎日のように添削を受け、多くの立派な著作を残されています。
 
 私が業務日誌を書く身分になったときにはすでに多くの文人上司の方たちは引退された後で、不幸にも文人の方たちから薫陶を受けるチャンスがなく、小学生以下の文章しか、書けないまま60歳を超えてしまいました。
 
 このブログをはじめた当時、あまりにも情けない文章、誤字、脱字にあきれた果てた、我が一生の秘書兼炊事役が校正役をかって出てくれたので安心したのもつかの間、あまりの出来の悪さに短期間に見放されると言う事態に立ち至りました。
 
 ここでくじけてあきらめたら男が廃る、先輩文人パイロットの皆さんから辞めたのかと、この世からあの世から、叱られそうで続けて来ました。
 
 とりあえず 我が 言わんとすることが誤解なく他の方に伝わるなら、多少の日本語の出来不出来は目をつぶって続けようと気を取り直して今に至っています。
 
 推敲 校正 反省 一切なし 書きっぱなし、言いっぱなしで日本語は破綻している、くそブログでは在りますが、論理的に破綻していると言うことは認めることは出来ません。
 
 いつでも受けてたちますのでどこがどのように破綻しているか、どうぞご遠慮なくご指摘をお願いいたします。
 
 その 理論上の戦いはきっと将来のヘリコプターの運航に大いに役立つことでしょう。
 
 ヘリコプターの発展を願ってやまない方とお見受けいたしましたが、そうでないなら、理論破綻のご指摘は無駄になりますからこのブログには一切かかわりのないように願います。
 
 お互いに気分を壊してビールがまずくなるだけですから、、、

広島ヘリポート 大活躍だが、、


 
 

 
 
 今回の広島の集中豪雨土石流大被害では、広島ヘリポートが最寄の航空拠点として大活躍と言うか、大変役に立ったと言う状況がブログに取り上げていただいています。
 
 東北震災の陸上自衛隊霞目飛行場、阪神大震災の八尾空港、その他西鉄バスジャック事件の旧広島西飛行場など多くの大事件大災害時にヘリコプターの拠点として、大変重要な役割を果たすと同時に多くの問題点を残したことも確かです。
 
 大災害で緊急の救助、救命、その他災害支援飛行、報道取材機、官庁所有自家用機などそれぞれまったく違った目的で、しかもすべて横並びの体制のお互いの指揮命令系統あない同士が入り乱れて飛び交う中、空港やヘリポートを管理運営する責任行政機関の管理運営権や思惑がぶつかる中、調整機関もはっきりせず指揮権もなく、烏合の衆があっちへこっちへとふらふらするような見苦しい一面もあったことは否めません。
 
 この点では東北震災時の陸上自衛隊の霞目飛行場の官民救助機に対する指揮運営、協力体制は特筆するべきものがあったように思いました。
 
 その点、国土交通省 航空局、その他民間向け飛行場管理者の組織はヘリコプターに対する知識や理解能力にかなり見劣りする点が多々見られ、運航側から多くの疑問や不服がぶつけられたことも事実ではないかと思います。
 
 何回もの大事故 大災害を経験して、徐々にしか対応が良くなっていくしかないように思いますが、それにしても当局の管理責任者が腹をくくって前例にとらわれない、安全を確保した上での人命第一、効率優先の運営をやる度胸がいかに欠落しているか、ずいぶんと失望したものでした。
 
 そのひとつの例を上げると、瀕死の命が待つドクターヘリの運航で、時間を短縮するため滑走路に対して斜めに入ってエプロンへ直接着陸すると、関係する他の航空機がまったくないにもかかわらず、血相を変えて規則を守れと言うような非常識なことを声高に叫ぶ人がいると言うようなことです。
 
 先日取り上げた例も、それを端的に表していた例ですが、中華航空機が名古屋空港の滑走路端に墜落して200名以上の方が大炎上する機内で亡くなっている現場で、反対の滑走路端から離陸しようとした、消防ヘリを滑走路閉鎖だから飛ぶなと命令したキチガイ役人がいたことも厳然とした事実です。
 
 せっかくの国民の共有財産である貴重なヘリコプターがつまらない前例主義や、固定翼機のための規則のせいや、管理者の臆病のために十分活用できなかった恐れがあるなら、いや まったくなくても、大災害、大事件が落ち着いた時点で、関係者一同 大反省会を持って真摯に話し合って改善していって欲しいものです。

ドクターヘリ 多く飛べば多く支払いを受けるべき、、、


 
 
 
 ドクターヘリは導入当初から、運航契約金額がいくら飛んでも同じ額と決められて、補助金でまかなう関係上非常にシンプルに支払いが行われてきました。
 
 と言うことで、どれだけ飛んでも同じ金額なのだから、都府県へも一回いくらで飛ばして儲けようとする知事が出てきたり、まったく契約に入っていなかった、はるか遠くの災害地域まで災害地域まで飛んでも、もらえる金額はまったく増えないなど、不合理な点が多く出て来ました。
 
 その不合理の一番はやはり、年間1500回飛ぶ県と150回の県が殆ど同じような金額であることでしょうか。
 
 ドクターヘリのすでに10年以上飛んだわけですから、はじめたときのどんぶり1.5億円、多く飛んでも少ししか飛ばなくても、パイロットが自衛隊OB年俸300万年から超ベテラン1000万円、他府県への連携や災害出動、代替ヘリの必要状況などなど、どんどん状況もわかってきて、しかも変化してきていますから正当な契約条件に改善する必要があるでしょう。
 
 不当に多く支払っていないか、本来の目的以外にただで流用していないか、代替機は契約どおりに交代しているか、パイロットは経験,技量が十分な者が間違いなく担当し、しかも将来的にうまく育っていくような配慮をしてるかなどよく吟味する時期となっています。
 
 何しろ、パイロットや運航する会社が十分ないので、行政雇用側と請負側が馴れ合いになっていないか一度基本に立ち返ってみることでしょう。
 
 ドクターヘリが飛び出すとき、年鑑1.5億円 飛んでもでも飛ばなくても同じ金額、そうすることによって業者は相当な利益が確保でき、発注側は業者におんぶに抱っこで、毎月1300万円びた一文違わない金額を支払うことだけで、事務手続き、管理、検討打ち合わせなどなし一切なしで、ヘリは飛び続けていたことでしょう。
 
 いかに堕落した契約でしょうか、事業はどんなものでもどんどん反省、検討、改善の繰り返してより健全な仕組みに変え、ヘリが安全確実にしかも無駄なく、将来発展するような方向性が欲しいものですが、ドクターヘリは導入当時より良くなったことは何かあるのでしょうか。
 
 すこし 不安です、特に管理部門、、、、

砂防ダムがあれば、、、


 
 
 砂防ダムがあれば今回の広島の土石流被害はかなり小さくてすんだことはほぼ確実でしょう。
 
 阪神大震災の直後、大地震のためにちょっとした雨でも土石流被害が起こりそうになってしまった、六甲山系の地域の緊急砂防ダム建設の工事で一AS332やAS330で1年近く飛び回りました。
 
 多くの建設資材搬入は索道によって行われたのですが、地形の制限で索道が張れない場所はヘリコプターを使って工事がなされたのですが、多くは送電線が入り組んだ、大変飛びにくい地域でしたが、20メートル30メートルのワイヤで吊り下げて、生コンや栗石を延々と運んだものでした。
 
 今回の広島の被災地域の南西に5キロ程度しか離れていない、ひとつ峰を隔てた地域で、1999年6月にまったく同じような土石流被害が起こり30人以上の方が亡くなられたのですが、復旧工事に伴う砂防ダムは建設されたように記憶していますが、今回の場所などには殆ど手付かずであったように思います。
 
 今回の集中豪雨がまたしても地球温暖化のせいだと、馬鹿げたことを言っているテレビ局がいまだにあり、その効果が疑わしい目的のために、すでに20兆円もの気の遠くなるような国費がつっこまれたそうです。
 
 又3年前までおろかな民主党がコンクリートから人へなどと耳障りのよい公約を強行し、公共投資は半分の額にされ、多くの防災工事が滞ってしまったようです。
 
 今回の土石流が流れ落ちた沢筋に一基づつでも砂防ダムがあれば、多くの方たちは命を落とすことはなかったでしょう。
 
 今回、事態が落ち着けば、土石流や流木をすべて片付けて、宅地や山林を復旧し、砂防ダムを多く配置して二度と崩れないようにすることでしょうが、その費用たるや、事前に砂防ダムを作る費用の100倍ほどと貴重な人名100名近くの貴重な人命を犠牲にしてやっとまともな防災対策がなされるのでしょう。
 
 地球温暖化だ、過去に経験したことのない激しい気象現象だとか何とでも嘘はつけるでしょうが、高々15年前に起こったことが又起こったというだけの事で、ちゃんとした備えをしないなら、何度でも大きな犠牲が出るということを証明したようなものです。
 
 たかだか930HPの台風に何十万人もの避難命令を出して、狼少年を演じ、100人亡くなる集中豪雨では特別警報の基準を満たしていませんでしたなどとは、この国はいったいどうなってしまったのでしょうか。
 
 テレビでは100人亡くなる集中豪雨を殆ど何も伝えないで、その直後からたいした雲でもないレーダー画面で大雨大雨、気をつけろ気をつけろと騒ぎまくっています。
 
 この人たちは本当に馬鹿なのでしょうか。
 

 広がる被害 広島土石流、、、、、


 
 
 昨日の日中は行方不明7名と言われていたのが夜になると、51名と一挙に多くなり、死者不明者合計が80名を超える数字となり被害状況は大きく広がっています。
 
 私もニュース映像だけで、県防災ヘリや市消防ヘリの立ち上がりが確認できなくて、余計なことを書いてしまいましたが、間違いでした。
 
 元、お世話になったテレビ局の方のブログによると、広島ヘリポートは震災時の八尾空港のような混雑状態の中、市消防のヘリは早朝一番に離陸していったそうです。
 
 
 被災者 不明者の数などの把握状況はやはり、消防と警察が別組織で、指令系統がなく縦割りで動いていると言うことでこのような行き違いが出るのでしょうか。
 
 又自衛隊もまた、別組織として動くことで、これら3者の連携が困難な上、他府県の警察や、防災ヘリ、ヘリドクターヘリ消防ヘリ、DMAT の応援も入っていっそう、連携が難しいことでしょう。
 
 やはり県の災害対策本部などを中心としてうまく連携して欲しいものです。
 
 今日 大阪府内の国道を走っていると、八尾の駐屯地所属の燃料給油車が一台のジープの先導で現地へ向かったのでしょうか、災害派遣の標識をつけて走っていくのとすれ違いました。
 
 又情報によると同じ駐屯地所属のヘリが複数機、現地へ向かったと言うことですので、今回の土石流被害では、報道関係者を含めると、数千人の関係者が現地で活動し、航空機も報道、自衛隊、防災、消防、県警、国土交通省など100機程度は動いているではないでしょうか。
 
 このような多くの組織が動くとき、すべてに自己完結能力を持っているのは自衛隊だけで、それ以外の組織は他からの何らかの支援を受けないと動きが止まってしまったり、十分に活動できない事態となり、多くの混乱が生まれます。
 
 ドクターヘリで東北へ飛んだときは、幸いにも自衛隊が宿舎やトイレ、駐機場所、などを提供してくれましたので、ほぼ活動はうまく行ったのですが、自身の食料や飲み水、休憩場所、通信手段、宿泊場所、ヘリの燃料など殆ど行き当たりばったりで解決するしかなく、難しい問題となります。
 
 このような大規模な災害事例では後に多くの組織が、それぞれ、反省会などを持って次に備えるようなことを行うのですが、残念なことに全体的な検討がなされることはあまりないようです。
プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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