田中マー君とパイロット
高校時代から今年の大リーグまで快進撃で来た、田中将大投手はひじの靱帯断裂で戦列を離れたようです。
野球は素人で詳しいことはわかりませんが、投手にとって負担のかかる肘はある程度致命的な故障であると思います。
あれほど期待された松坂投手は今年やっと復帰しましたが、ダルビッシュに並ぶような成績を今後残せるとはとても思えません。
体が資本のスポーツ選手は一寸先が闇で、私が学生時代やっていた体操競技はもっと悲惨で、鉄棒の降り技で失敗し、脊椎損傷で半身不随になった有力選手が複数いました。
スポーツ選手はプロはもちろん、アマでも全日本クラスはすべて職業と同じようなもので、引退した後も指導者や解説者などで、一生かかわって行く人が多いものです。
体を資本とするパイロットと言う仕事も、このようなスポーツ選手とよく似た面があり、体を壊して航空身体検査基準に適合しなくなると同時に職を失うことになります。
糖尿病や癲癇など突然意識障害になる人はとても飛べませんし、視力や聴力が十分でないと、運行中の機体の異常などに気がつかない恐れがあるなど、致命的な事故に至る可能性を出来るだけ防止しようと言う制度なのです。
と言うことでパイロットとして採用してこれから訓練を始めようというときには、一人前にするまで高額な訓練費用を必要としますので、現在の状態は完全に基準をクリアーしていても将来的にこのような疾患になる可能性の高い人は排除しておきたいところでしょう。
私たちがパイロットの門をたたいたころは、裸眼視力は1.0以上でしたが、これは将来的に視力は劣れえはあって良くなることはないと言う見込みもあったのでしょうか、今の時代は遠視能力を補うレーダーなどもあり、視力矯正の効果も安定していると言うことで、矯正視力が1.0となっているようです。
戦闘機パイロットの寿命は強いGが頻繁にかかったり、格闘技のように瞬間的な判断力が必要とされるなど、体力的な低下を見て35歳から40歳くらいで終わるようですが、その他の定期便、へり、など他の職種のパイロットは最近まで60歳 今後65歳以上に伸びるようです。
しかし やはり最終年齢まで到達する前に、身体検査上の基準に適合できなくなり、飛ぶことを奪われた仲間は相当数います。
マー君が故障し、今大変なピンチに遭遇しているとき、私自身が身体的な条件で飛ぶことを止められることもなく、最後まで飛べたことは大変幸運であり、良い身体に生んでくれた両親と、健康を維持してくれた伴侶に大いに感謝というところです。
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